桜井政博『スマブラ』新作に言及「拡大路線になることはありえない」

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL/画像はYouTubeより

ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(スマブラSP)』の開発ディレクター・桜井政博さんが、本作の企画意図を解説する動画をYouTubeで10月30日に公開した。

発売から約5年、最後アップデートが行われてから約2年が経つ本作だが、競技シーンを中心に「スマブラ」の新作を待ち望む声は少なくない。

そんな中「スマブラ」の生みの親である桜井政博さんが、改めて次回作の可能性について言及。

「次が無い!とは言い切れない」としつつ、「『スマブラ』が(これまでと)同じように拡大路線になることはありえない」と考えていることを明らかにした。

『スマブラSP』に“全員参戦”できた理由は開発体制にあり

YouTubeチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」(執筆現在、日本版のチャンネル登録者数が57万人、英語版の登録者数が56.6万人)で、開発者の桜井政博さん自身がゲームの企画意図を解説する「企画・コンセプト」シリーズの最終回として公開された今回の動画。

桜井政博さんによれば、そもそも『スマブラSP』で過去作に登場したファイター(操作キャラクター)が“全員参戦”できた理由は、本作の開発体制が大きく関わっているという。

前作『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』までは、タイトルごとに開発会社やスタッフなどが変わっていたため、制作資産やノウハウの運用をできていなかった。

また、ハード(ゲーム機)の性能の違いから、「ほぼすべてがつくり直し」になってしまっていたと語っている。

『スマブラfor』の体制を引き継ぎ開発へ

しかし『スマブラSP』の場合、前作と同じバンダイナムコスタジオで制作。スタッフもある程度引き継がれ、開発環境も対象ハードの変更以外はそのまま。開発室もそのまま使えた。

また、Wii UとNintendo Switchのアーキテクチャ(基本設計や共通仕様・設計思想など)も多少は類似していたという。
“全員参戦”が明らかとなった『スマブラ』SPの告知PV
そういった背景があり、「もし過去作(のキャラクターが)全員参戦できる可能性があるなら『いましかない!』」と思い、無理を通したのだという。

動画の中では、それでもモデルのつくり直しや新要素の追加、仕様変更など含め、『スマブラSP』の開発に途方もない労力を費やされたことも語られている。

「スマブラ」の開発は「非常に難しいところに来ている」

有料DLC(ダウンロードコンテンツ)含め、参戦ファイターの総数は89、ステージ総数は116、アイテム総数は201、楽曲総数は1100以上……まさしく「スマブラ」史上最大規模となった『スマブラSP』。
以前、桜井政博さんが「スマブラ」次回作について言及した動画
凄まじいボリュームとなった「スマブラ」の今後について、桜井政博さんは7月に公開した動画では、「次の制作はあり得ると思いますが、その手法についてはいろいろ手を打つ必要があります」「私もできることを任天堂と協力して進めたい」とも語っていた。

その上で、今回改めて「『スマブラ』の今後はどうなるのかは私にもわかりません」とコメント。

「いままで無いと思っていた次作が作られたわけですから、次が無い!とは言い切れないのですが、非常に難しいところに来ているような気がします」と結んでいる。

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