ホロライブ「Blue Journey」1stライブレポ 青い旅路、踏み出した一歩目の勇気

ホロライブ「Blue Journey」1stライブレポ 青い旅路、踏み出した一歩目の勇気
ホロライブ「Blue Journey」1stライブレポ 青い旅路、踏み出した一歩目の勇気

Blue Journey 1stライブ「夜明けのうた」

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日本だけでなく、世界から注目を集める大手VTuberグループ「ホロライブ」。

彼女たちが挑む新たな音楽プロジェクト「Blue Journey」による1stライブ「夜明けのうた」が9月13日に開催された。

会場は海外の有名アーティストたちも来日公演で多く利用する、東京ガーデンシアター。

「Blue Journey」は、これまでホロライブが発信してきた“明るく元気”なイメージとは異なり、「隠したくもあり声枯れるまで叫びたくなるような感情を、楽曲と世界観で表現していくことで、様々な方の笑顔の一助になること」を目的とした新プロジェクトだ。

それぞれの個性を反映した煌びやかなアイドル衣装ではなく、青と白を基調にしたシンプルな統一衣装を身に纏っていることも特徴的で、総勢23名のメンバーが参加する大型プロジェクトになっている。

Blue Journey

2023年4月から活動がスタートし、誰もが胸の内に秘めながらも表に出すことのできない感情を紡いだ楽曲群を展開。9月8日には1stアルバム「夜明けのうた」をリリースし、満を持しての1stライブ開催となった。

新プロジェクトのお披露目とあって、その注目度は高く、東京ガーデンシアターという大きな舞台にも関わらず現地会場チケットは完売。

メンバーからのカウントダウンメッセージや、公式からの声明の中からもうかがえるように、「ホロライブメンバーのいつもとは違う姿」が見れることにファンの期待が高まる中、「Blue Journey」の旅路が始まる。

一瞬で伝わった、“いつもとは違う”感覚

6000人を越えるキャパシティを誇る東京ガーデンシアターは超満員

会場に足を踏み入れた瞬間、その異様な雰囲気に気づく。

開演前のライブ会場といえばSEがかかり、いまかいまかと待ち望むオーディエンスの熱気で賑わっているものだが、今宵の東京ガーデンシアターには一切のSEもなく、普段のライブ会場の雰囲気と比べて明らかに静まり返っていた。

ステージ上には青い光がゆらゆらと揺れており、その静謐な空間を穏やかに照らしている。

こうして整えられた会場の空気感からも今回のライブが尋常なものではないことを察することができる。そんな中、開演の時が刻一刻と迫っていく。

ホロライブスタッフの友人Aさんによる影アナでライブの注意事項が丁寧に伝えられると、すぐさま会場が暗転。立ち昇るファンの熱気と冷たい静寂が入り混じる中、微かに風の音が聞こえ始める。

高まる期待と共に音が大きくなると、轟音が鳴り響き、光の粒子がステージ上に弾け、遂にその時は来た。

僕らはどうして生きているのだろう

スポットライトを浴びて現れたアキ・ローゼンタールさんの一言から、予告されていた通り朗読のパートが始まる。

「繰り返す日々に感情がすりつぶされて」
「行ったり来たりする毎日に嫌気が差して」
「怒りをぶつける言い訳にいつも誰かを使ったりしてる」

白銀ノエルさんや大神ミオさん、天音かなたさん、獅白ぼたんさん、博衣こよりさんといったメンバーが次々にステージに現れては、胸を刺すような言葉を残し、消えていく。普段の配信やライブでは弾けるような笑顔を見せている彼女たち──そのイメージとはかけ離れた、物憂げな表情が強烈に目に刻まれる

「愛想笑いで誤魔化してた」
「本当の事を言えなかった」
「大切なものを見落とした」
「僕は独りだ」

そして──漆黒の壇上に現れた湊あくあさん、宝鐘マリンさん、角巻わためさんの三人による「僕は独りだ」でライブパートがスタート
Blue Journey - 僕は独りだ
朗読からの流れを汲み、後悔の日々に胸を焦がす僕の歌を精一杯に歌う三者三様の歌声が重低音と共に心に響く。

プロジェクトのイメージカラーである青と白の閃光で会場を染め上げると、間髪入れずに「君になりたかった」へ。切ない思いを疾走感のあるメロディーにのせて届けるさくらみこさん、宝鐘マリンさん、尾丸ポルカさんの3人に呼応して、ステージ上にはピンクの光点がまばゆく輝き歌姫たちを染め上げる。

会場には、たしかな熱が帯びていく

刹那の余韻の後、舞台にゆっくり歩み出た不知火フレアさんが「今夜は皆さんと共に旅に出たいと思います」と挨拶をしてから披露されたのは「また傷に触れる」だ。

それぞれが個性的な歌声を持つ不知火フレアさん、常闇トワさん、尾丸ポルカさんが力強さそのままに繊細なハーモニーを紡ぐ様は圧倒的なまでの迫力を放ち、その堂々たる歌唱で会場の空気を自分たちのものにしてみせた。迷いや憂いを帯びた表情を見せたかと思えば、腕を振り上げて激情を煽る。

全身全霊でもって楽曲の世界観を表現する彼女たちの後ろには煌めく軌跡と共にメンバー23人の名前と「Blue Journey」のロゴが映し出され、ここに圧巻のオープニングは完成をみた。

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