小説投稿サービス「LINEノベル」8月末で終了 出版9社が参画も約1年で幕

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小説投稿サービス「LINEノベル」8月末で終了 出版9社が参画も約1年で幕

「LINEノベル」サービス終了

POPなポイントを3行で

  • 「LINEノベル」8月末でサービス終了
  • 出版社の枠組み越えた小説プラットフォーム
  • 統括編集長「志半ばで終わりました」
LINEが展開する出版社の枠組みを越えた小説投稿プラットフォーム「LINEノベル」が8月31日(月)15時をもってサービスを終了する。

8月24日(月)15時でサービスのアプリ内通貨「ノベルコイン」(前払式支払手段)の販売を停止。

購入した作品はサービス終了日までは閲覧できるが、以降は閲覧期限が残っていても閲覧できず、作品購入に使った前払式支払手段も返金されない。

作品の投稿者に向けては、小説編集ページから投稿した作品をテキストデータとしてダウンロードできるようになっている。期間は11月13日(金)15時まで。

「LINEノベル」終了までのスケジュール
前払式支払手段販売停止 2020年08月24日(月)15:00
新規アプリダウンロード停止 2020年8月31日(月)15:00
サービス終了 2020年8月31日(月)15:00
払戻申出の受付開始 2020年9月10日(木)15:00
作品データダウンロード終了 2020年11月13日(金)15:00
払戻申出の受付終了 2020年11月13日(金)15:00

出版社の枠を越えた新たな取り組み「LINEノベル」

「LINEノベル」/画像は公式サイトより

「LINEノベル」は2019年4月に立ち上げられ、同年8月から本格スタート。出版社の枠を越えて小説の投稿・閲覧ができるサービスだ。

スタート時は、KADOKAWA、講談社、新潮社、集英社、実業之日本社、スターツ出版、宝島社、東京創元社、文藝春秋という出版9社が参画。

従来の出版業界の枠組みである「投稿作の独占出版」を行わず、参画するすべての出版社で新たな才能の共有・発掘を行う点が注目された。 具体的には、「LINEノベル」に参画する出版社は投稿者へ書籍化のオファーを出すと、オファーを受けた投稿者の情報は他の出版社へ共有。

他の出版社もその投稿者へのオファーを選択でき、投稿者は各社からのオファー条件を踏まえて書籍化する出版社を決定できるというものだ。

統括編集長「志半ばで終わりました」

「LINE文庫」「LINE文庫エッジ」での配信作品

「LINE」ノベルのスタートにあわせて、LINEとしても新小説レーベル「LINE文庫」「LINE文庫エッジ」を創刊、各出版社と同じく作品を送り出していった。

統括編集長は、『ソードアート・オンライン』や『とある魔術の禁書目録』、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』など、数々のライトノベルのヒット作を生み出してきた三木一馬さん。 電撃文庫の編集長をつとめたKADOKAWAから独立し、自身が立ち上げたストレートエッジで活動する三木さんは、サービス終了にあたって自身のTwitterを更新。

「自分自身本サービスへの思い入れが強く、必死に頑張ってきたのですが、志半ばで終わりました。とても悔しいです。この想いは絶やさず次のプロジェクトに必ず活かします」と心情をつづっている。

7月にはNAVERまとめも終了、事業の見直し続くLINE

LINEは7月1日にも、およそ11年展開してきたユーザー投稿型のキュレーションプラットフォーム「NAVERまとめ」のサービス終了を発表。

一方で、「LINEノベル」の終了を発表した7月8日には、LINEのアプリ上で自分だけのメモとして使える新機能「Keepメモ」の提供を開始している。

Yahoo! JAPANを展開するZホールディングスと経営統合を経て、LINEとしても様々な事業の見直しを進めている様子がうかがえる。

電子コミックサービス「LINEマンガ」、音楽ストリーミングサービス「LINE MUSIC」などを提供し、ユース層を中心に新たな需要を発掘してきたLINE。

テキストをベースとしたコンテンツにおいても、従来とは異なる手法で新たな需要の掘り起こしを測った「LINEノベル」だが、およそ1年での終了が決まった。

インターネットサービスの終了が相次ぐ

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