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  • 2022.04.05

somuniaインタビュー「VTuberの音楽という括りにとらわれないでほしい」

somuniaインタビュー「VTuberの音楽という括りにとらわれないでほしい」

「インターネットのどこかにある部屋で歌っている」アーティスト・somuniaへのインタビュー。

前編ではこれまでの活動の歩みから、改めてフリーとして歩き始めた経緯をきいた。

後編では今までのイメージを刷新していくオリジナルソング「Psykhe」の制作過程から、今の制作へ打ち込むモチベーションについて話題が膨らむ。

多くの才能が日の当たる時を待っている「Vの音楽シーン」を、somuniaはどう見ているのか。

目次

  1. チームで広げるsomuniaの新たな側面
  2. 「ちょっと学校に通っていた」クラスメイトとの出会い
  3. 「創作活動は息をするのと一緒」
  4. somuniaから見た「VTuberの音楽シーン」の今
  5. ゲームにメタバース、somuniaが見据える未来
  6. 読者プレゼントはsomuniaさんブランド「Niar」のTシャツ!

チームで広げるsomuniaの新たな側面

──「Psykhe」から、アートワークや楽曲の雰囲気自体が今までの感じからガラッと変わった印象があります。それも、チームをつくって徹底的にキャッチボールした影響なのでしょうか?

somunia 事務所にお世話になっていた時も、こういう風に活動しなさいというプロデュース的な方針はなくて、結構任せてもらっていたのですが、自分なりの葛藤というか、「twinkle night feat.somunia」がすごく有名になったことで、どうしても可愛くってポヤポヤしてるようなイメージを持たれがちという思いがありました。

それが嫌というわけではなかったんですけど、それに沿ったことをしなきゃいけないんじゃないかという自分に対するちょっとしたプレッシャーがありました。

twinkle night feat.somunia - nyankobrq & yaca

自分がよく聴く曲や「こういうのやりたい」とイメージする曲と、周りに期待されるイメージがかみ合わなくなった時に、果たして自分はどっちの道を選んだ方がいいのか、悩んでしまう時期もありました

それこそ「fable in sleep」というセカンドEPに収録されているgaburyuさんがつくった「non player girl」は、確実に可愛い曲、ちょっとキュートでポップな感じなんですけど、実はもともとそういう曲をつくる予定は全くなかったんです。

somunia - non player girl

gaburyuさんは変化球を打ちまくってくるタイプのトラックメーカーさんなので、最初は全然違うやつだったんですけど、1曲目の「merrow」という曲のデモをもらった時に、自分の中で焦っちゃって。これ以上変化系が来たら、今ついてくれてるファンの人が離れちゃうんじゃないかみたいな心配をしてしまったんです。それで「ちょっと可愛くてポップな乗りやすい曲をつくってください」というお願いをして「non player girl」が出来上がったんです。

結果としてファンの方々に愛してもらっているし、もちろん自分も好きなんですけど、そういう葛藤がずっとあの頃からありました。転送装置を使っていろいろなものを見たり触れたりする中で、精神年齢が上がってきているという印象が自分の中にあって。

いわゆる思春期のようなものをちょっと感じてもいて、転送装置を使っていろいろある種の反抗期じゃないですけど、可愛いだけじゃないんだよというのを今見てくれている人たちに向けて、カウンターパンチを出すような感覚があったので、わかりやすく方向転換をしたっていうのもあるのかなって思ってます。

──お話を聞いていると「Psykhe」から表現が変わったというより、表現の幅が広がったという言い方が合っている気がしてきますね。

somunia そうですね。自分で言うのも変ですけど、確かに歌い続けていく中で表現力の成長は実感しています。

「自分はやろうと思えばこういう表現もできるんだ」という自信にはなったかなという感覚はあります。とにかく自分があまりしてこなかったことの一つに「人を真似る」があって、いい意味で盗んで学ぶことを教えてもらったのも大きいと思います。

「ちょっと学校に通っていた」クラスメイトとの出会い

──先ほどもバーチャルTouTuber(VTuber)からの影響というお話が出ていました。表現という面ではVTuberに限らず誰を参考にされたのでしょうか?

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