数々の文学賞を受賞してきた巨匠・筒井康隆さんが「これがおそらくわが最後の作品集になるだろう」と宣言する『カーテンコール』が、11月1日（水）に新潮社より刊行される。
9月24日（日）に89歳を迎える筒井康隆さんが、この3年ほどで書き上げた25篇が収録される。価格は1870円（税込）。
そのほか、深夜に総理大臣をインタビューする「官邸前」、古代の人類を拉致して美食させるタイムマシンもののSF「美食禍」、大蛇に育てられた美少女を描く「白蛇姫」、小さな人魚とのキュートな恋愛譚「横恋慕」など25篇。
ひとり息子の画家、筒井伸輔さんの死の直後に書かれた「川のほとり」も特別再録される。
なお、前作の短篇集『ジャックポット』が「現代絵画や現代音楽に張合う小説を」という試みの実験作が多かったのに比べて、今回の『カーテンコール』は、読者を愉しませることに主眼を置いたエンターテインメント色の強い作品ばかりになっているという。
今回の『カーテンコール』を「最後の作品集になるだろう」と述べる以前には、2016年刊行の『モナドの領域』を「最後の長篇」だとしている。
新潮社のプレスリリースでは、担当編集者が「信じていません！」とコメントしている旨が明かされているが、『モナドの領域』以降、長篇小説が書かれていないのは事実だ。
『カーテンコール』が本当に「最後の作品集」になるのか断定できないものの、そもそも『笑うな』『くたばれPTA』など、ショートショート集のロングセラーを何冊も抱える巨匠の新作を手に取らない理由はない。
©新潮社
9月24日（日）に89歳を迎える筒井康隆さんが、この3年ほどで書き上げた25篇が収録される。価格は1870円（税込）。
『時をかける少女』『パプリカ』の主人公も登場
筒井康隆さん
そのほか、深夜に総理大臣をインタビューする「官邸前」、古代の人類を拉致して美食させるタイムマシンもののSF「美食禍」、大蛇に育てられた美少女を描く「白蛇姫」、小さな人魚とのキュートな恋愛譚「横恋慕」など25篇。
ひとり息子の画家、筒井伸輔さんの死の直後に書かれた「川のほとり」も特別再録される。
なお、前作の短篇集『ジャックポット』が「現代絵画や現代音楽に張合う小説を」という試みの実験作が多かったのに比べて、今回の『カーテンコール』は、読者を愉しませることに主眼を置いたエンターテインメント色の強い作品ばかりになっているという。
最後の作品集？ 筒井康隆の新作『カーテンコール』
筒井康隆さんは、現在も新潮社の文芸誌『波』で「老耄美食日記」を連載し、谷崎潤一郎賞や山田風太郎賞の選考委員をつとめるなど、作家として精力的に活動している。今回の『カーテンコール』を「最後の作品集になるだろう」と述べる以前には、2016年刊行の『モナドの領域』を「最後の長篇」だとしている。
新潮社のプレスリリースでは、担当編集者が「信じていません！」とコメントしている旨が明かされているが、『モナドの領域』以降、長篇小説が書かれていないのは事実だ。
『カーテンコール』が本当に「最後の作品集」になるのか断定できないものの、そもそも『笑うな』『くたばれPTA』など、ショートショート集のロングセラーを何冊も抱える巨匠の新作を手に取らない理由はない。
©新潮社
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