『文藝』が緊急特集「アジアの作家たちは新型コロナ禍にどう向き合うのか」

『文藝』が緊急特集「アジアの作家たちは新型コロナ禍にどう向き合うのか」
『文藝』が緊急特集「アジアの作家たちは新型コロナ禍にどう向き合うのか」

「文藝」2020年夏季号

POPなポイントを3行で

  • 「文藝」が緊急特集「アジアの作家たちは新型コロナ禍にどう向き合うのか」
  • 閻連科やイ・ラン、温又柔ら6名のアジア作家が寄稿
  • 閻連科のエッセイを緊急全文公開
河出書房新社が発行する季刊文芸誌『文藝』2020年春季号で、「アジアの作家たちは新型コロナ禍にどう向き合うのか」と題した緊急特集を掲載。発売は2020年4月7日(火)。

中国、韓国、台湾、タイ、日本という東アジアの作家6人が寄稿している。

中国の作家・閻連科さんによるエッセイ「厄災に向き合って 文学の無力、頼りなさとやるせなさ」を、雑誌発売に先駆けて緊急全文公開した。

『文藝』の緊急特集、新型コロナに作家はどう向き合うか?

『文藝』は、2019年夏に約20年ぶりとなるリニューアルを経て以降、特集「韓国・フェミニズム・日本」のヒットはじめ、「中国・SF・革命」など、国内に留まらず世界中から注目を集めるアジアの文芸シーンと広く呼応した特集を組んできた。

新型コロナウイルスが世界で猛威を振るっている現在。

緊急特集では、小説『愉楽』で知られる閻連科さんや、才気あふれる韓国シンガーソングライター・コミック作家のイ・ランさん、台湾生まれで「真ん中の子どもたち」が芥川賞にもノミネートされた温又柔さんら6名のアジア作家が参加している。

緊急特集 アジアの作家は新型コロナ禍にどう向き合うのか
閻連科「厄災に向き合って文学の無力、頼りなさとやるせなさ」(谷川毅 訳)
陸秋槎「神話の終わりと忘却の始まり」(稲村文吾 訳)
イ・ラン「コロスウイルス」(斎藤真理子 訳)
呉明益「「封じ込め可能」という嘘の背後に 様々な目論見が引き起こしたパンデミック」(及川茜 訳)
ウティット・ヘーマムーン「剥がれたマスク」(福冨渉 訳)
温又柔「ウイルスよりも憂鬱」 「文藝」2020年夏季号目次より抜粋

全文公開されたのは、閻連科さんのエッセイ。

ノーベル文学賞有力候補とも目されている現代中国の最重要作家は、「新型コロナウイルスによって世界に混乱と不安が拡がる現在、文学が果たす『力』とは? 戦争や災害、厄災下における作家の使命とは?」という問いかけに、果たしてどのように応えているか。 『文藝』夏季号ではほかに、同じく河出書房新社が2014年から6年間刊行し続けた小説家・池澤夏樹さん編集の『日本文学全集』が刊行終了したことを受けて、第1特集「源氏! 源氏! 源氏!」、第2特集「『日本文学全集』完結」などを掲載する。

それぞれの向き合い方

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イベント情報

文藝 2020年夏季号

発売日
2019.04.07
定価
1,485円(本体1,350円)

【目次】

◎創作
遠野遥「破局」(170枚)

日上秀之「石の国の配下たち」(150枚)

― ― ― ― ― ― ―
◎特集1「源氏!源氏! 源氏!」
【鼎談】
角田光代×池澤夏樹×江國香織
変わりゆく「日本人」のかたち 『源氏物語』そして「日本文学全集」

【ロングインタビュー】
角田光代 聞き手:山本貴光
人はなぜ運命に抗えないのか 『源氏物語』を全訳して

【トリビュート創作】
大森静佳「光らない」
マルグリット・ユルスナール「源氏の君の最後の恋」(野崎歓 訳)
今日マチ子「明石」「少女」「常夏」
山下紘加「最後の女」

【特別企画】
「夢浮橋」翻訳十種
谷崎潤一郎/与謝野晶子/円地文子/橋本治/瀬戸内寂聴/大塚ひかり/林望/アーサー・ウェイリー/角田光代/山崎ナオコーラ

あの人もゲンジを読んでいた!  小澤みゆき

【エッセイ】
イーユン・リー「源氏の夢をさがしてみたら」(篠森ゆりこ 訳)
綿矢りさ「クリアに蘇る源氏」
たられば「「角田源氏」が繋ぐ、千年前と今と千年後」
ヴァージニア・ウルフ「『源氏物語』書評」(鴻巣友季子 訳)

【論考】
鴻巣友季子「「角田源氏」の翻訳の可能性」
伊藤春奈「ケガレ・ミソジニー・シスターフッド」

― ― ― ― ― ― ―
◎特集2「日本文学全集」完結 古典新訳が作家にもたらしたもの

池澤夏樹「池澤くん、ご苦労であった。 「日本文学全集」の完結を迎えて」
川上弘美「遠い旅」
角田光代「自分なり」
町田康「宇治拾遺物語を訳して」
古川日出男「私は何を訳したのか」
岡田利規「能が世界を刷新する」
円城塔「こんなことを考えた」

― ― ― ― ― ― ―
●緊急特集 アジアの作家は新型コロナ禍にどう向き合うのか

閻連科「厄災に向き合って文学の無力、頼りなさとやるせなさ」(谷川毅 訳)
陸秋槎「神話の終わりと忘却の始まり」(稲村文吾 訳)
イ・ラン「コロスウイルス」(斎藤真理子 訳)
呉明益「「封じ込め可能」という嘘の背後に 様々な目論見が引き起こしたパンデミック」(及川茜 訳)
ウティット・ヘーマムーン「剥がれたマスク」(福冨渉 訳)
温又柔「ウイルスよりも憂鬱」

― ― ― ― ― ― ―
●追悼 古井由吉

堀江敏幸「古井語の聞き取れる場所」
佐々木中「クラクフ、ビルケナウ、ウィーン中央駅十一時十分発」
朝吹真理子「冥界の門前」

― ― ― ― ― ― ―
【連載完結】
宮内勝典「二千億の果実」最終回
老いゆく摩天楼/亀裂/砂漠にて/聖者の病理/カイバル峠/月夜の土手

いとうせいこう「福島モノローグ」最終回 A LIFE OF A LADY
ロングインタビューいとうせいこう「捉えれない災厄を、小説を描けるのか」
2019.12『想像ラジオ』 in Paris 聞き手:木村朗子

― ― ― ― ― ― ―
【短編】
北野武「浅草迄」
町屋良平「このパーティー気質がとうとい」
中原昌也「角田の実家で」
佐々木譲「褒章と罰」

【連載】
絲山秋子「まっとうな人生」第3回
岸政彦×柴崎友香「大阪」第5回 1995/大阪と大阪、東京とそれ以外
町田康「ギケイキ」第29回

「季評 文態百版」環世界を拡張する 2019年12月~2020年3月 山本貴光
「文芸的事象クロニクル」2019年12月~2020年2月 山本貴光

「この装幀がすごい!」第5回ゲスト田中かえ/川名潤・佐藤亜沙美
「はばたけ! くらもと偏愛編集室」倉本さおり 第5回
「反安心安全読書日録」第5回 泉まくら
「キネマ文藝 美しいあの女(ひと)」第3回「はちどり」雛倉さりえ

― ― ― ― ― ― ―
【書評】
李龍徳『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』 【評】加藤直樹
古川日出男『おおきな森』 【評】川瀬慈
吉村萬壱『流卵』 【評】赤松利市
山下紘加『クロス』 【評】ブルボンヌ
絲山秋子『御社のチャラ男』 【評】佐藤文香
大前粟生『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』 【評】児玉雨子
藤野可織『ピエタとトランジ』 【評】Mami
ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー 押野素子 訳『フライデー・ブラック』【評】若林恵

第58回文藝賞応募規定

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