2016年11月12日より今も上映を続けているアニメ映画『この世界の片隅に』。
本作に新規場面を付け足した新バージョン『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が12月に公開されることが明らかになった。
さらに、特報映像とティザービジュアルも解禁となった。
第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、激化する世の中で大切なものを失いながらも前を向いて日々を大切に生きていく女性・すずを描いた物語だ。 事前にファンによる支援金を募るクラウドファンディングで3912万円の資金を集めたことも話題を呼んだ。
片渕監督による徹底的な時代考証に裏打ちされた本作は、2010年から6年という歳月を費やしたため、支援金に加えて、監督自身が自腹を切って制作が続けられた。
2016年の公開以来、当初は63館という小規模な上映館数で始まったが、戦争の惨さではなく、のんさんの演じる主人公・すずのひたむきさが戦時下で生きる人間として丁寧に描き出された本作は口コミを中心に大きな反響を呼び、200万人以上を動員。
口コミを中心にヒットを繋がっていったという意味では、片渕監督の手がけた前作『マイマイ新子と千年の魔法』もやはり小規模上映を皮切りに、ネット上でのファンによる熱心な署名運動によって2年に及ぶロングラン上映に至った経緯が思い出されるが、『この世界の片隅に』は前作以上に社会的にも広く評価されることとなった。
それは、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞やアヌシー国際アニメーション映画祭の長編部門審査員賞はじめ、国内外で高い評価を受けたことからも明らかだ。
また、すずが嫁ぎ先の町で出逢う遊郭の女性・リンとのエピソードが大幅に割愛されていることについて、片渕監督はインタビューで、「原作からストーリーを構成し直す時に、一番の柱だと思っていたのは、すずさんと義姉である径子さんとの関係」だったこと、また「最初はそこ(リンのエピソード)まで含めて120分で語れるかな、と思っていた」もののやはりリンとのエピソードは削らざるを得なかった経緯を語っていた。
そのため、片渕監督は当初から、本来描きたかった部分をも描いた新作の制作に意欲を見せていた。
そうした経緯もあって、2016年12月時点で早くも真木プロデューサーが「拡張版やります」とTwitterで宣言し、ファンからは大きな期待が寄せられていた。
主人公のすずだけではない“さらにいくつもの人生”を描き出したいと考え、この度の制作に至ったと発表されている。
本作では、企画当初から存在していたがカットされた新規シーンの絵コンテを改めて見直しながら復活させ、さらに新たなカットも加えられている。
また、これまでの現行版とは一部主題も変わってくることとなるという。
具体的に追加されると発表されているのは、前述のリンとの交流を描いた昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソード、さらに妹・すみを心配しながら過ごす中で迎える20年9月の枕崎台風のシーンなど。映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』特報
特報映像では、『この世界の片隅に』でも劇中曲を担当した音楽家・コトリンゴさんが歌う曲「悲しくてやりきれない」に乗せ、リンさんの横顔が指につけた紅で描かれていく。
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』でもコトリンゴさんは主題歌を含む全ての劇中曲を担当し、新曲も制作予定とされている。
なお、本作について片渕監督よりコメントが寄せられている。
本作に新規場面を付け足した新バージョン『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が12月に公開されることが明らかになった。
さらに、特報映像とティザービジュアルも解禁となった。
感動の輪を世界まで広げた『この世界の片隅に』とは?
こうの史代さん原作の人気漫画をアニメ映画化した『この世界の片隅に』。監督は片渕須直さん、主演のすず役を女優ののんさんがつとめる。第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、激化する世の中で大切なものを失いながらも前を向いて日々を大切に生きていく女性・すずを描いた物語だ。 事前にファンによる支援金を募るクラウドファンディングで3912万円の資金を集めたことも話題を呼んだ。
片渕監督による徹底的な時代考証に裏打ちされた本作は、2010年から6年という歳月を費やしたため、支援金に加えて、監督自身が自腹を切って制作が続けられた。
2016年の公開以来、当初は63館という小規模な上映館数で始まったが、戦争の惨さではなく、のんさんの演じる主人公・すずのひたむきさが戦時下で生きる人間として丁寧に描き出された本作は口コミを中心に大きな反響を呼び、200万人以上を動員。
口コミを中心にヒットを繋がっていったという意味では、片渕監督の手がけた前作『マイマイ新子と千年の魔法』もやはり小規模上映を皮切りに、ネット上でのファンによる熱心な署名運動によって2年に及ぶロングラン上映に至った経緯が思い出されるが、『この世界の片隅に』は前作以上に社会的にも広く評価されることとなった。
それは、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞やアヌシー国際アニメーション映画祭の長編部門審査員賞はじめ、国内外で高い評価を受けたことからも明らかだ。
当初から新作に意欲見せていた監督とプロデューサー
クラウドファンディングで3912万円の資金を集めながらも制作上の資金不足から、本来想定していた30分ぶんが削られていることを、本作のプロデューサー・真木太郎さんがインタビュー番組で語っていた。また、すずが嫁ぎ先の町で出逢う遊郭の女性・リンとのエピソードが大幅に割愛されていることについて、片渕監督はインタビューで、「原作からストーリーを構成し直す時に、一番の柱だと思っていたのは、すずさんと義姉である径子さんとの関係」だったこと、また「最初はそこ(リンのエピソード)まで含めて120分で語れるかな、と思っていた」もののやはりリンとのエピソードは削らざるを得なかった経緯を語っていた。
そのため、片渕監督は当初から、本来描きたかった部分をも描いた新作の制作に意欲を見せていた。
そうした経緯もあって、2016年12月時点で早くも真木プロデューサーが「拡張版やります」とTwitterで宣言し、ファンからは大きな期待が寄せられていた。
描かれなかったリンとの交流などを追加
『この世界の片隅に』に約30分の新規シーンが付け足されたという『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。主人公のすずだけではない“さらにいくつもの人生”を描き出したいと考え、この度の制作に至ったと発表されている。
本作では、企画当初から存在していたがカットされた新規シーンの絵コンテを改めて見直しながら復活させ、さらに新たなカットも加えられている。
また、これまでの現行版とは一部主題も変わってくることとなるという。
具体的に追加されると発表されているのは、前述のリンとの交流を描いた昭和19年秋と昭和20年冬から春にかけてのエピソード、さらに妹・すみを心配しながら過ごす中で迎える20年9月の枕崎台風のシーンなど。
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』でもコトリンゴさんは主題歌を含む全ての劇中曲を担当し、新曲も制作予定とされている。
なお、本作について片渕監督よりコメントが寄せられている。
(C)2018こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会戦争しおってもセミは鳴く。ちょうちょも飛ぶ。そして、人には人生がある。
それが戦争中であっても。明るくぼーっとした人のように見えるすずさんが自分以外の「世界の片隅」と巡り合うとき、すずさんの中にはどんな変化が生まれるのでしょうか。
すずさんの中にあったほんとうのものを見つけてください。 片渕須直監督コメント
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