同作の総監督をつとめた庵野秀明さんと大阪芸術大学の同級生でもある島本和彦先生は、この夏コミで、「シン・ゴジラを観て、どういう態度をとったら良いのか、どう打ちのめされるのが正しいのか、細かく手ほどきする」解説本を頒布しました。
この日、島本先生のブースには大勢のファンが大挙し、もはや最後尾を把握できていないコミケスタッフさえ現れるほどの盛況っぷり。島本さんのサークル名「ウラシマモト」はTwitterのトレンド入りを果たしたのでした。
島本和彦先生の敗北宣言!? からの夏コミ『シン・ゴジラ』本、発声可能上映
事の発端は、公開日当日の7月29日。『シン・ゴジラ』を鑑賞した島本和彦先生が、級友にしてライバルである庵野秀明監督に敗北宣言を行って大きな話題を呼んだことでした。TVドラマ化もされた島本和彦先生の自伝的漫画『アオイホノオ』で、自身を投影した焔燃(ホノオモユル)が、作中で庵野監督の手がけた作品に衝撃を受けるシーンをなぞるかのような展開。庵野……オレの負けだ……
— 島本和彦、8/14日曜日西地区れ 56a (@simakazu) 2016年7月29日
#シンゴジラ
そして、その数日後の8月2日には、目前に迫った夏コミに向けて急きょ『シン・ゴジラ』本を出すと発表。こちらも2万RTを超える反響となりました。
さらには、8月15日(月)に新宿バルト9で開催されることになったコスプレや声出しOKという『シン・ゴジラ 発声可能上映』も、実は庵野監督が、島本先生のために東宝にオファーしたものだったことが明かされました。コミケでこういう本を出します‼︎…勝ち負けの真実を伝えるために‼︎…そしてシン・ゴジラを観て、どういう態度をとったら良いのか、どう打ちのめされるのが正しいのか、細かく手ほどきするために‼︎ pic.twitter.com/4ftjdKinaQ
— 島本和彦、8/14日曜日西地区れ 56a (@simakazu) 2016年8月2日
周りの「特撮に対して一言二言持っている」人間を集めて映画館に行き、シン・ゴジラ観ながら「ああ〜‼︎やめろ庵野‼︎俺の上を行くな〜‼︎‼︎」と崩れ落ちるまさにあの心境を味あわせてやりたい‼︎いや、味わってもらいたい‼︎ #シンゴジラ
— 島本和彦、8/14日曜日西地区れ 56a (@simakazu) 2016年7月30日
発表時点では表紙しか描き上がっておらず、「このタイミングで夏コミに間に合うのか?」という周囲の心配をよそに、『シン・ゴジラ』本(正式名称『アンノ対ホノオ。』)が無事に間に合うと報告されたのは8月10日。島本和彦さんの願いを叶えるために、庵野秀明が東宝にお願いし、実現したそうです! https://t.co/T2Ftqfqdef
— 株式会社カラー (@khara_inc) 2016年8月8日
お膳立ては整いました。夏コミ最終日の台風の目は、島本和彦先生のサークルだろうと、誰もが思っていたに違いありません。
そして実際に、そんな周囲の予想をも遥かに上回る大盛況を記録したのでした。
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