連載 | #7 古今東西ボードゲーム探検!

VRボードゲーム最新作「モニャイの仮面」が面白い! 初心者もガチ勢も楽しめるゲーム性とは?

VRボードゲーム最新作「モニャイの仮面」が面白い!  初心者もガチ勢も楽しめるゲーム性とは?
VRボードゲーム最新作「モニャイの仮面」が面白い!  初心者もガチ勢も楽しめるゲーム性とは?

モニャイの仮面

VR(実質的現実)とアナログゲームを組み合わせた“VRボードゲーム”の最新作『モニャイの仮面』が、3月12日(日)より発売される。

本作『モニャイの仮面』は、2016年3月にギフトテンインダストリ株式会社より発売されたVRボードゲーム『アニュビスの仮面』の正統続編。 HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の「ハコスコ」を被ったプレイヤーが、スマートフォン画面に映し出される空間の様子を口頭で伝え、ほかのプレイヤーがその空間の地図をつくっていくという『アニュビスの仮面』の基本ゲームシステムを踏襲し、さらなる進化を遂げている。(『モニャイの仮面』専用アプリは、iOS/Android対応で無料配信)

さらに、『モニャイの仮面』はオカルト情報誌『月刊ムー』が世界観のリサーチを担当しており、この異色コラボも発売前から話題となった。

「KAI-YOU.net」では、ギフトテンインダストリのゲームデザイナー・濱田隆史氏を迎え、いち早く『モニャイの仮面』を先行プレイさせてもらった。これを踏まえて、『モニャイの仮面』の魅力をご紹介していこう!

海底神殿に潜む霊獣を捕獲

まず、『モニャイの仮面』のバックグランド・ストーリーは以下の通り。

遥か昔、太平洋の真ん中にモニャイ人と呼ばれる人々が、霊獣ラパラパを崇める文明を築いていた。しかし、ある時、地殻変動で現在のラパヌイ(イースター島)を残し海中に没してしまった。生き残ったモニャイ人たちの多くは、限られた土地をめぐり戦いに明け暮れ、滅亡への道を歩んでしまう。そんな中、 一部のモニャイ人は自分たちの運命を憂い、新天地を求め宇宙へと旅立っていった…

20XX年、宇宙に出たモニャイ人の子孫たちは祖先の調査のため地球にやって来た。海底に眠る古代モニャイ人の神殿に霊獣ラパラパの存在が確認されたのだ。あなたはモニャイ調査隊の一員となり神殿内部を透視、ラパラパを誘導するための地図を仲間とともに完成させなければならない。ラパラパを誘導して一か所に集め、UFOで吸い上げ保護するのが今回の目的である。ただし、地球に来るまでにかなりのエネルギ-を消費してしまった。ラパラパの回収に使えるエネルギーは1回分しか残っていない…。 『モニャイの仮面』説明書より

『月刊ムー』監修ということで、オカルト感満載の導入だ。

今回のコラボは、昨年、アナログゲーム界隈を中心に話題となった『ムー公認 オカルトかるた』を手掛けた『月刊ムー』編集部の望月哲史氏と濱田氏がもともと知り合いだったことから実現。

濱田氏らギフトテンインダストリが完成させたゲームシステムを基に、ムー編集部との話し合いを通じて、ゲームの中に世界観を落とし込んでいったという。
先述の通り、『モニャイの仮面の舞台は海底神殿プレイヤーはHMDを被って海底神殿内部の様子を透視しながら、神殿にいる3体の霊獣ラパラパを一箇所に誘導するための地図をつくっていくこととなる。

「ハコスコ」を介して見るVR上の映像。黄色の物体が霊獣ラパラパ

ムー編集部との協議の中では、幽霊船やアトランティス大陸を舞台にする案も出たそうだが、最終的にHMD(仮面)のデザインをモアイにしつつ、イースター島との関連説もある幻の大陸・ムー大陸やスンダランド(現在の東南アジア地域にあった大きな半島)をモチーフとした。その結果、『モニャイの仮面』には、ポリネシアといった東南アジアのイメージが反映されている。

VRで見た情報を頼りに地図を完成

「ハコスコ」を装着したプレイヤーが60秒の制限時間内に、他のプレイヤーにVR上で見えている空間の地形を口頭で伝えている様子

それでは改めて、『モニャイの仮面』のゲームシステムを詳しく見ていこう。

ゲームの軸となるのは、HMDを装着したプレイヤー1人が限られた時間(60秒)で海底神殿の風景を口頭で説明し、ほかのプレイヤーがその情報を元にタイルやピースなどのコンポーネントで神殿内の地図をつくっていく『神殿の探索フェイズと、すべてのプレイヤーが『神殿の探索』フェイズで出来上がった地図に間違いがないかを確認する『モニャイ会議フェイズ。(HMDの装着は1回ごとに交代)

「ハコスコ」装着者の地形情報を頼りに、タイルをつなぎ合わせ、緑・黄・赤・黒・青・白のレリーフ(壁)を配置していく

『神殿の探索』フェイズで透視できるのは、プレイヤーごとに毎回それぞれ別の地点となっており、1回の透視で神殿全体の地図をつくることは不可能だ。

神殿の探索』&『モニャイ会議のフェイズを計6回行うことで、各回につくられた地図の断片がすべて合体し、完全な海底神殿の全体図が出来上がれば、ゲームクリアだ

プレイ時間は3人で大体40分程度といったところだろう。

地形を上から見た図/実際のプレイでは見れない

『神殿の探索』フェイズで覗ける神殿の内部には「水中」と「水上」の2つの階層があり、HMD装着者が実際にジャンプすることで切り替えが可能。「水中」の周囲6方向はそれぞれ違う表情(色)をした顔のレリーフが彫られた壁や隣の部屋とつながる通路となっている。

「ハコスコ」装着者は、このような形で目に見えるレリーフ(壁)の色、その先が行き止まりであることなどの情報を口頭で伝える

「水上」の通路には霊獣ラパラパが潜んでいる場合も。

その場合、HMD装着者は、『モニャイ会議フェイズに粘土を使って、自分が目撃したラパラパの姿をつくることとなるので、しっかりとその姿を覚えておく必要がある。

ラパラパはゲームごとに自動生成され、かなりの種類が存在する

同梱されている黄色い粘土で自分の見たラパラパをつくっている様子/他のプレイヤーが自分と同じラパラパを見るケースもある

その後、すでに潜ったポイントに再挑戦できる『ロスタイム』フェイズが終わると、『モニャイ最終会議』フェイズに入る。レリーフ(壁)や通路の共通点を手がかりに、これまで出来上がった6つの地図を組み合わせていって、最終的に1つの地図を完成させるわけだ。

完成した地図

ハコスコにセットしたスマートフォンを外し、プレイヤーみんなで最終確認となる『ラパラパの救出』フェイズへ。

スマートフォンの指示で、3体のラパラパはそれぞれ移動し、最後に到達した地点ですべてのラパラパが集合すれば見事、ゲームクリアとなる!!

専用アプリの指示に従って、地図の答え合わせをしている様子

ここまでの話で「ちょっと難しそうかも…」と思った方もいるかもしれないが、実際は「対象年齢 10歳」からと、子どもでも楽しめるゲームだ(VRゲームをプレイする低年齢層の健康への影響が懸念されているが、ハコスコは対象年齢を7歳以上に設定している)。

タイルとアプリ上の地図の向きが異なるが、今回はクリア/ちなみに1回目は失敗し、2回目でクリアすることができた

実際にプレイをしてみると、前作『アニュビスの仮面』プレイヤーはもちろんのこと、初心者でもすぐにルールを把握することができた。また、プレイ中はあーでもない、こーでもないと、プレイヤー同士で議論が白熱することは必至

回を進めるごとに情報を過不足なく伝えられるようになるなど、プレイスキルの上達も実感しやすいので、アナログゲームの醍醐味を存分に味わうことができる。

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作品情報

モニャイの仮面

プレイ人数
2人〜6人
プレイ時間
30分〜
販売価格
4,600円(税別)

【内容物】
水没タイル…20枚/陸タイル…10枚/壁ピース…60個(全6色、各10個)/接続ピース…20枚/ビューマーカー…6枚/ロスタイムマーカー…3枚/ラパラパマーカー…1枚/ラパラパの顔マーカー…5枚/粘土…1個/法則カード…6枚/ヒントカード…6枚/チャレンジカード…12枚/モニャイの仮面(VRゴーグル)…1個
※このゲームには、別途スマートフォンが必要です。アプリは、無料でダウンロード可能です。

【アプリ対応予定プラットフォーム】
iOS(iPhone5)以降対応予定
Android 2.3.1以降対応予定

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1件のコメント

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nerimarina

ねりまちゃん

プレイさせてもらったのですが、アニュビスに引き続きこちらもめちゃめちゃ楽しかったです!