「エロマンガ読み放題サービス」と銘打ち、成人向けコミック雑誌がPCやスマホで楽しめる「Komiflo」(コミフロ)が、1月13日(金)から、事前登録者に随時サービス提供を開始している。
KAI-YOU.net編集部が問い合わせたところ、サービスの完全スタートは14日(土)の午前5時を予定している。
さらに、現状は「ワニマガジン」の雑誌を配信しているが、今後は他社刊行物やオリジナルコンテンツの提供も構想中と明かされた。
しかしながら、『快楽天』をはじめとしたワニマガジン刊行の雑誌は、AmazonのKindleストア、DMM.R18、eBookJapanといった電子書籍販売サイトでも配信されている。読み放題のメリットは大きいものの、「あえて」の独自プラットフォーム設立という印象も受ける。
販売ルートの拡大を狙っての参入か、あるいはさらに大きな構想があるのだろうか。運営元の株式会社Komifloにメールでの取材を行った。
Komiflo 『快楽天』、『失楽天』、『快楽天BEAST』はコンビニでの発売日と同日に配信されます。『X-EROS』の一部は発売日に、また残りも順次発売日から3日以内に配信されます。
──読み放題分を「8ヶ月」としている理由は何でしょうか?
Komiflo 現状は8ヶ月ですが、最終的には最低でも1年間のバックナンバーが読めるようになる予定です。
──「PC、タブレット、スマホで読める」とありますが、配信形態は?
Komiflo ブラウザでの配信となります。Google PlayやApp Storeは成人向けアプリを厳しく制限していることもあり、配信コンテンツを考えた場合、Webアプリベースのブラウザ配信が最適かつ現実的な方法であると考えました。
──Komifloとワニマガジンの代表取締役は共に山崎公士さんとなっていますが、どのような関係にありますか?
Komiflo 山崎は同一人物ではありますが、Komifloはワニマガジンの子会社ではありません。Komifloの設立には数社が関わっており、ワニマガジンもその内の1社となります。
ワニマガジンのスタッフたちとは良い関係を築いており、彼らと仕事ができるのはとても喜ばしいことだと感じています。新サービスの立ち上げは非常に困難ですから、マーケットリーダーと共に進めることは、Komifloにも大きなプラスです。競争も激しく、率直に言えば多少は飽和した業界だからこそ、なおさらです。
──快楽天を始めとしたワニマガジン刊行の雑誌は、既存の電子書籍サービスでも配信なさっています。いま、あえて独自プラットフォームを設立した狙いをお聞かせください。
Komiflo ダウンロードをしたいユーザーもいれば、場所を取らずに絶えずコンテンツがアップされるブラウザサービスを使用したいユーザーもいます。現在の顧客ニーズ、また将来のニーズに応える必要があり、それがKomifloでのゴールです。
Komifloは、顧客はもちろん、Komifloと共に仕事をする出版社にも、相互に有益なサービスを供給したいと考えています。
──「共に仕事をする出版社にも」ということは、今後はワニマガジン以外のコミック誌の配信も検討していますか?
Komiflo Komifloは、ワニマガジンのコンテンツを、ワニマガジンの顧客に向けて単に配信するサービスではありません。現在はワニマガジン社のコンテンツのみですが、将来的にはKomiflo限定コンテンツや他社コンテンツも取り入れたいと構想しています。
──以前には、Kindleストアから成年コミックが一斉に大量削除された事例もあり、世論としても、アニメや漫画への表現規制問題も取り沙汰されています。他社に依存する形での限界から、出版社自身が独自のプラットフォームを持つ意義についても意識されているのでしょうか?
Komiflo 表現規制問題に影響されている面はもちろんあります。
──読み放題サービスは他社でも展開され、一例を挙げればKindle Unlimitedは価格も同額980円です。今後はワニマガジンのコミックスや他出版社の作品も配信されるとなると、「エロ漫画界のKindle Unlimited」のようになることを期待してしまうのですが、そういった構想はありますか?
Komiflo 実は、KomifloのアイデアはKindle Unlimitedが始まる前からありました。コンテンツを充実させていき、そのように思われるように頑張ります。
──『マガジンデータ』で発行部数を比べると、ワニマガジンのコミック雑誌は昨年比2〜3万部の減少が見受けられます。今回の読み放題サービスへの踏み切りを契機に、エロ漫画業界がデジタルへ移行する展望はありますか?
Komiflo まず、このサービスが紙雑誌の売り上げ減少にもすぐにつながるとは考えていません。紙雑誌を購入する顧客は今後も購入し続けてくれるでしょう。
ただ、私たちは、雑誌を購入していなかった新しい読者を獲得しなければなりません。最近ではイギリスの新聞社が完全にデジタルへ移行したように、世界的にも紙媒体から電子媒体へのシフトは行われています。出版社はコンテンツを新時代の顧客ニーズに応えるための方法を見つけなければならないと考えています。
彼らの広告に付けられたキャッチコピーは「エロマンガをもっと自由に!!」。
その自由の先に広がる、僕らの自由な楽しみ方にも期待が高まる。
KAI-YOU.net編集部が問い合わせたところ、サービスの完全スタートは14日(土)の午前5時を予定している。
さらに、現状は「ワニマガジン」の雑誌を配信しているが、今後は他社刊行物やオリジナルコンテンツの提供も構想中と明かされた。
月額980円でバックナンバーも読み放題
Komifloはサービス開始時、ワニマガジン刊行の成年コミック雑誌『快楽天』『失楽天』『快楽天BEAST』『X-EROS』を読み放題の対象にしており、利用料金は月額980円(税抜)。最新号だけでなく、過去8ヶ月分のバックナンバーも閲覧できる。しかしながら、『快楽天』をはじめとしたワニマガジン刊行の雑誌は、AmazonのKindleストア、DMM.R18、eBookJapanといった電子書籍販売サイトでも配信されている。読み放題のメリットは大きいものの、「あえて」の独自プラットフォーム設立という印象も受ける。
雑誌の発行部数などをまとめた『マガジンデータ2017(2016年版)』(日本雑誌協会刊)によれば、『快楽天』の平均発行部数は20万部、『失楽天』は12万部、『快楽天BEAST』は10万部を誇る。他の一般向け月刊コミック誌にも引けを取らない数字だが、昨年比でみれば部数は減少している。8ヶ月分のエロマンガがあなたのスマホで、いつでもどこでも...♡ https://t.co/TeCqPNv3QOで今すぐ事前登録&1ヶ月無料体験ゲット! pic.twitter.com/5ixGWG2lML
— Komiflo (@komiflo) 2016年12月9日
販売ルートの拡大を狙っての参入か、あるいはさらに大きな構想があるのだろうか。運営元の株式会社Komifloにメールでの取材を行った。
「Komiflo」での配信は同時? 他の出版社も?
──Komifloでの配信日時は、本誌の発売日と同時でしょうか?Komiflo 『快楽天』、『失楽天』、『快楽天BEAST』はコンビニでの発売日と同日に配信されます。『X-EROS』の一部は発売日に、また残りも順次発売日から3日以内に配信されます。
──読み放題分を「8ヶ月」としている理由は何でしょうか?
Komiflo 現状は8ヶ月ですが、最終的には最低でも1年間のバックナンバーが読めるようになる予定です。
──「PC、タブレット、スマホで読める」とありますが、配信形態は?
Komiflo ブラウザでの配信となります。Google PlayやApp Storeは成人向けアプリを厳しく制限していることもあり、配信コンテンツを考えた場合、Webアプリベースのブラウザ配信が最適かつ現実的な方法であると考えました。
──Komifloとワニマガジンの代表取締役は共に山崎公士さんとなっていますが、どのような関係にありますか?
Komiflo 山崎は同一人物ではありますが、Komifloはワニマガジンの子会社ではありません。Komifloの設立には数社が関わっており、ワニマガジンもその内の1社となります。
ワニマガジンのスタッフたちとは良い関係を築いており、彼らと仕事ができるのはとても喜ばしいことだと感じています。新サービスの立ち上げは非常に困難ですから、マーケットリーダーと共に進めることは、Komifloにも大きなプラスです。競争も激しく、率直に言えば多少は飽和した業界だからこそ、なおさらです。
──快楽天を始めとしたワニマガジン刊行の雑誌は、既存の電子書籍サービスでも配信なさっています。いま、あえて独自プラットフォームを設立した狙いをお聞かせください。
Komiflo ダウンロードをしたいユーザーもいれば、場所を取らずに絶えずコンテンツがアップされるブラウザサービスを使用したいユーザーもいます。現在の顧客ニーズ、また将来のニーズに応える必要があり、それがKomifloでのゴールです。
Komifloは、顧客はもちろん、Komifloと共に仕事をする出版社にも、相互に有益なサービスを供給したいと考えています。
──「共に仕事をする出版社にも」ということは、今後はワニマガジン以外のコミック誌の配信も検討していますか?
Komiflo Komifloは、ワニマガジンのコンテンツを、ワニマガジンの顧客に向けて単に配信するサービスではありません。現在はワニマガジン社のコンテンツのみですが、将来的にはKomiflo限定コンテンツや他社コンテンツも取り入れたいと構想しています。
──以前には、Kindleストアから成年コミックが一斉に大量削除された事例もあり、世論としても、アニメや漫画への表現規制問題も取り沙汰されています。他社に依存する形での限界から、出版社自身が独自のプラットフォームを持つ意義についても意識されているのでしょうか?
Komiflo 表現規制問題に影響されている面はもちろんあります。
──読み放題サービスは他社でも展開され、一例を挙げればKindle Unlimitedは価格も同額980円です。今後はワニマガジンのコミックスや他出版社の作品も配信されるとなると、「エロ漫画界のKindle Unlimited」のようになることを期待してしまうのですが、そういった構想はありますか?
Komiflo 実は、KomifloのアイデアはKindle Unlimitedが始まる前からありました。コンテンツを充実させていき、そのように思われるように頑張ります。
──『マガジンデータ』で発行部数を比べると、ワニマガジンのコミック雑誌は昨年比2〜3万部の減少が見受けられます。今回の読み放題サービスへの踏み切りを契機に、エロ漫画業界がデジタルへ移行する展望はありますか?
Komiflo まず、このサービスが紙雑誌の売り上げ減少にもすぐにつながるとは考えていません。紙雑誌を購入する顧客は今後も購入し続けてくれるでしょう。
ただ、私たちは、雑誌を購入していなかった新しい読者を獲得しなければなりません。最近ではイギリスの新聞社が完全にデジタルへ移行したように、世界的にも紙媒体から電子媒体へのシフトは行われています。出版社はコンテンツを新時代の顧客ニーズに応えるための方法を見つけなければならないと考えています。
「エロマンガをもっと自由に!!」
「ワニマガジン社公式」と冠して雑誌広告を展開していたKomifloだが、今後は他社刊行物も巻き込んでのプラットフォームへと成長する可能性がうかがえた。先週末発売のCOMIC X-EROS #49(ワニマガジン社)にて弊社の初広告が掲載されました! pic.twitter.com/DmEz1S3znk
— Komiflo (@komiflo) 2016年11月28日
彼らの広告に付けられたキャッチコピーは「エロマンガをもっと自由に!!」。
その自由の先に広がる、僕らの自由な楽しみ方にも期待が高まる。
この記事どう思う?
関連リンク
2件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:6341)
修整多すぎて作品台無しにしてることに気付くべき
CKS
アッツイ・・・インタビュー震えた