3日前に投稿された村上隆さんのInstagramによると、1時間枠のうち未完成の第1話を22分、残りは同作の制作経緯や村上さんの謝罪といったドキュメンタリーの構成になることも明かされた。
今年10月、村上隆さんが自身のFacebook上で「本当に紆余曲折がありあれこれの事情の満身創痍の雪だるま状態」と、制作の苦しい状況を吐露し、注目を集めていた。
Instagramでは、「動画も7分間のCGフュージョンカット、全部間に合わない。でも、線画、背景レイアウト状態で、放映します。納品のその瞬間まで、皆で頑張って、ギリギリまでやりますが、それでも間に合いません」とも綴られており、現在も苦しい状況にあることが読み取れる。
アニメ制作は村上隆の夢
『6HP/シックスハートプリンセス』は、2010年にヴェルサイユ宮殿で開催された村上隆さんの個展で上映された短編映像『Six♡Princess』にはじまり、コスメブランド・shu uemuraとのコラボ商品発売やコスプレパフォーマンスステージに至るまで、さまざまな媒体で展開されてきた。その後、続報がないまま、2016年10月に未完成ながら今年の年末に放映することが村上さんから明かされた。
Instagramでは、「この作品は僕の夢でもあったアニメ制作であるとともに、25年を経て、自分が現代美術作家としてデヴューした時に言ったことへの自分への返答なのです」と今作への強い思いを語るとともに、「その実態は未完成なモノを放映せざるを得ないという、関わってくれているスタッフに、申し訳ない想いです」と無念の思いを綴っている。
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放送情報
6HP/シックスハートプリンセス
- 放送局
- TOKYO MX
- 放映日時
- 2016年12月30日(金) 19:00~20:00
「6HP」という物語、とは何か?
戦後の日本の文化に芽生えた、魔女モノの番組は、アメリカの実写コメディ番組、「奥様は魔女」あたりに端を発する。
そのムードを模倣しつつも、どこか貧しさの陰影がつきまとう形で、女性主人公の魔女モノのアニメは誕生し、それらは絶大な人気を博し、時代を超えて日本アニメの大きなジャンルになっている。
アーティスト村上隆の求めるテーマはデヴュー以降一貫して<戦後の日本の文化の奇怪な姿>の描写である。
アメリカからの輸入文化であったはずの魔女モノのアニメの日本での発展育成を批評的に眺め、その中でお話に落とし所がつけられるのか否か。
そういう挑戦が、この作品の中心にある。(TOKYO MXより)
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