『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』──2007年のサマー・オブ・ラブとは?

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『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』──2007年のサマー・オブ・ラブとは?

太田出版の『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』書誌情報詳細のスクリーンショット

音楽を中心に扱うライター・編集者の柴那典(しば とものり)さんが、4月3日(木)に初となる単著を刊行する。タイトルは『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(太田出版)。関係者や人気ボカロP(ボーカロイドプロデューサー)への綿密な取材をもとに、「初音ミク」という現象を捉え直し、音楽史に位置付ける試みだ。

気鋭の音楽ジャーナリストの初単著

柴那典さんは、紙やWeb媒体など、様々なメディアで活躍するライター・編集者。主に音楽を取り扱うが、多様なポップカルチャーに造詣が深い。また、「花井良智」名義で映画やドラマのノベライズなども手がけている。

外野からではなく、常にカルチャーに寄り添った考察で鋭い文章を執筆する柴さんが、初単著を刊行。しかもそれがボーカロイドソフトの「初音ミク」を主題にしているということで、発表後、にわかに注目を集めている。

その『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』は、4月3日に太田出版から刊行される。現在、太田出版の公式サイトに詳細情報などが掲載されている。

クリプトンやヤマハ、人気ボカロPへの綿密な取材

2007年に登場し、トラックメイカーが歌い手を必要とせずに音楽を配信できるようにした画期的ツールである初音ミクは、音楽ツールやジャンル、アイコンというだけに留まらず、ある種のムーブメントとして一つのカルチャーを構築している。

その生みの親であるところのクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之さん・佐々木渉さんや、ボーカロイドという音声合成技術を開発したヤマハの開発担当である剣持秀紀さん、初音ミク文化を牽引するプラットフォームである「niconico」を運営するニワンゴの代表取締役社長・杉本誠司さんなど、関係者に多数取材。

さらに、柴さんが長年続けてきた、ryo(supercell)さん、kz(livetune)さん、じん(自然の敵P)さん、とくPさん、冨田勲さん、渋谷慶一郎さんといった、初音ミクを語る上で欠かせないクリエイターへの取材を通して、初めて初音ミクを音楽史の中に位置付け、未来を射程に入れた書籍となるようだ。

【次のページ】2007年は3度目の「サマー・オブ・ラブ」だった?
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