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新書『ヒットの崩壊』 ヒットなき現代の音楽シーンの活路とは?

柴那典『ヒットの崩壊』

音楽ジャーナリスト・柴那典さんの新刊『ヒットの崩壊』が、11月15日(火)に講談社現代新書より刊行される。価格は800円(税抜)。

本書は、「激変する音楽業界」と「新しいヒットの方程式」をテーマに、さまざまな視点から未来のポップ・ミュージックのあり方を探るというもの。

小室哲哉さんや、いきものがかりの水野良樹さんといったヒットメーカーにヒット曲の過去と未来を尋ね、ヒットチャートやテレビの音楽番組、フェスやライブの現場など、それぞれの変化と狙いを、キーパーソンへの取材をもとに解き明かしていく。

また、海外に広がる「J-POP」の新たな可能性と、グローバル化するポップカルチャーの最前線の動きも読み解いていく。

柴那典さん

柴那典さん

■目次

はじめに

第一章 ヒットなき時代の音楽の行方
1 アーティストもアイドルも「現役」を続ける時代
「音楽不況」は本当か?/CDは売れなくとも、アーティストは生き残る/「ブームはいつか終わるもの」だった90年代/「遅咲きバンドマン」が武道館へ/終わらなかった「アイドル戦国時代」/音源よりもライブで稼ぐ時代/失われた「ヒットの方程式」/10年代の前提条件

2 みんなが知っている「ヒット曲」はもういらない?
小室哲哉はこうしてヒットを生み出した/タイアップとカラオケがもたらしたもの/「刷り込み」によってヒットが生まれた/宇多田ヒカルの登場と20世紀の大掃除/AKB48とSNSの原理/動員の時代/いきものがかり・水野良樹が語るJ-POPの変化/音楽は社会に影響を与えているか/バラバラになった時代を超えるために/「共通体験」がキーを握る

第二章 ヒットチャートに何が起こったか
1 ランキングから流行が消えた
異様な10年代の年間チャート/オリコンランキングからは見えない「本当の流行歌」/「音楽は特典に勝てない」/オリコンはなぜ権威となり得たか/「人間の対決」が注目を集める/ヒットチャートがハッキングされた/そもそもCDを買う意味とは/オリコンの未来像

2 ヒットチャートに説得力を取り戻す
ビルボードが「複合チャート」にこだわる理由/「ヒット」と「売れる」は違う/ランキング1位の曲を思い出せるか/懐メロの空白/カラオケから見える10年代の流行歌/定番化するカラオケ人気曲/「J-POPスタンダード」の登場/世代別ランキングから見えてくる別風景/ヒット曲が映し出す「分断」

第三章 変わるテレビと音楽の関係
1 フェス化する音楽番組
テレビの役割はどう変わったか/東日本大震災が変えたテレビと音楽の歴史/各局で超大型音楽番組が拡大中/フェス文化を取り入れて進化を遂げた/「入場規制」が人気のバロメーター/スマホとフェスは好相性/制作者の意識はどう変わったか/「メディアの王様」ではなくなった/「音楽のお祭り」を作る

2 テレビは新たなスターを生み出せるか
狙いは「バズる」こと/人気を測る尺度が複数になった/テレビの役割は「紹介」になった/『ASAYAN』以降の空白/世界的スターは今もテレビから生まれている

第四章 ライブ市場は拡大を続ける
ライブビジネスが音楽産業の中心になった/「聴く」から「参加する」へ/「みんなで踊る」がブームになった時代/時間と空間を共有する/前代未聞の「事件」がもたらしたもの/フェスは夏のレジャーの鉄板になった/アミューズメント・パーク化したフェス/スペクタクル化する大規模ワンマンライブ/ピンク・フロイドとユーミンがライブを「総合芸術」に変えた/ライブの魅力は「五感すべて」の体験/メディアアーティストがライブの未来を作る

第五章 J-POPの可能性――輸入から輸出へ
1 純国産ポップスの登場
洋楽コンプレックスがなくなった/J-POPの起源にあった「敗北の意識」/ニッポンの音楽の「内」と「外」/演歌も「舶来文化」から生まれた/『風街ろまん』が日本のロックの起点になった/はっぴいえんどのイノベーション/アメリカへの憧れと日本の原風景/洋楽に憧れない世代の登場/J-POPが「オリジン」になった/なぜカバーブームが起こったか/ブームの仕掛け人は誰か/大瀧詠一の「分母分子論」

2 新たな「日本音楽」の世界進出
なぜBABYMETALは世界を熱狂させたのか/「カレーうどん」としての発想/「ミクスチャー」から生まれた発明/「過圧縮ポップ」の誕生/「パンク」としてのきゃりーぱみゅぱみゅ/原宿の元気玉/中田ヤスタカが作る次の「東京」

第六章 音楽の未来、ヒットの未来
過渡期の続く音楽業界/所有からアクセスへ/拡大するグローバル音楽産業/世界の潮流に乗り遅れた日本/変化を厭い「ガラパゴス化」していた/この先に何が訪れるのか/音楽を“売らない”新世代のスター/アデルの記録的成功/「ニッチの時代」は来なかった/ロングテールとモンスターヘッド/サブカルチャーとしての日本音楽/小室哲哉の見出す「音楽の未来」/unBORDEの挑戦/健全な「ミドルボディ」を作る/水野良樹が語る「ヒットの本質」/「歌うこと」が一番強い/音楽シーンの未来

あとがき柴那典『ヒットの崩壊』目次

本書の編集は、海外の最新メディア事情を追う人気ブログ「メディアの輪郭」を運営する気鋭のWeb編集者・佐藤慶一さんが担当している。

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ヒットの崩壊 (講談社現代新書)

著者 : 柴 那典
発売 : 2016年11月16日
価格 : 864円(税込み)
販売元 : 講談社
■著者プロフィール:柴那典(音楽ジャーナリスト)
1976年神奈川県生まれ。音楽ジャーナリスト。ロッキング・オン社を経て独立。雑誌、ウェブ、モバイルなど各方面にて編集とライティングを担当し、音楽やサブカルチャー分野を中心に幅広くインタビュー、記事執筆を手がける。主な執筆媒体は「AERA」「ナタリー」「CINRA.NET」「MUSICA」「リアルサウンド」「ミュージック・マガジン」「婦人公論」など。「cakes」と「フジテレビオンデマンド」にてダイノジ・大谷ノブ彦との対談「心のベストテン」連載中。著書に『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(太田出版)がある。

ブログ「日々の音色とことば」http://shiba710.hateblo.jp/
Twitter:@shiba710

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