進撃の巨人

しんげきのきょじん

諫山創による漫画作品。『別冊少年マガジン』で連載中。 小説・テレビアニメ・映画などのメディアミックス展開が行われている。世界の脅威となっている謎の存在「巨人」をめぐるダークファンタジー。様々な伏線や謎が散りばめられ、他のバトルロワイアル系作品とは一線を画す。

進撃の巨人

概要

圧倒的な力を持つ巨人とそれに抗う人間たちの戦いを描いたファンタジーバトル漫画。

2009年9月9日に講談社の少年マガジン編集部から発行が開始された『別冊少年マガジン』10月号(創刊号)で連載を開始。新人作家の初連載作品であるにもかかわらず2011年には第35回講談社漫画賞の少年部門を受賞するなど、各方面から高い評価を受けた。

ひたすら続く絶望感と人々の人間模様が話題を呼び、アニメ誌だけではなく一般紙やメディアでも随時特集を組まれ、社会現象を巻き起こしている。作者いわく『マブラヴオルタネイティヴ』や『坂の上の雲』といった作品から大きく影響を受けているとのこと。

物語冒頭から大小様々な謎、伏線が散りばめられている。話が進むに連れ解明されていくが、同時にさらに多くの謎が生まれていくため、読者で活発に考察がされている。因みに、笑っていいのかよくわからないギャグやジョークのシーンも多々存在する。

本作の世界観はダークファンタジー的な要素が強く、少年漫画としては残酷な描写も多く描かれている(人間達が巨人に襲撃・捕食されるシーンや、身体が損壊するシーンなど)。作者によると、出版サイドからは「人体の断面を描いてはいけない」という程度の表現規制しか受けていないという。

2013年にはテレビアニメ化が発表され、第1期が4月から9月まで各局で放送された。また、2015年には実写映画化も予定されている。この他、ライトノベル化やゲーム化も行なわれている。

作者は「読者に媚びることは、読者を裏切ることと等しい」という考えの下、「舞台などの謎が明かされた時が物語の終わる時」としている。また、2016年にはテレビアニメ第2期の放送が決まった。

ストーリー

繁栄を築き上げた人類は、突如出現した“天敵”「巨人」により滅亡の淵に立たされた。生き残った人類は、「ウォール・マリア」「ウォール・ローゼ」「ウォール・シーナ」という巨大な三重の城壁の内側に生活圏を確保することで、辛うじてその命脈を保っていた。城壁による平和を得てから約100年後。いつしか人類は巨人の脅威を忘れ、平和な日々の生活に埋没していた。

世界観・舞台設定

産業革命前後に似た世界観などダークファンタジー的な要素が見られるが、魔法や超能力などのファンタジー的要素はなく、組織化された軍と戦術、利用できる科学技術に合わせた装備などの軍事設定が盛り込まれ、基本的には架空戦記のようなハードな展開がメインとなっている。

また、単行本のおまけページで断片的に公開される設定以外には謎が多く、文明の破局を経た退行後の世界であるのか、完全な架空世界であるのかなども明確にされていない。

本作品単行本の表紙カバーを外すと、巨人から逃げて海を越え、もう1つの土地の壁の中に移住する人々を描いた中世の古文書風の絵が見られる。

絵に書き込まれた文字は一見解読不能であるが、逆さにすると、カタカナで記された日本語になっている。これらは物語の核心に触れる内容となっているが、これについて諫山は「この世界における教科書の1ページ目で、誰でも共通で持っている知識とかそういうものを込めている」と述べている。以下に概要を示す。

巨人の襲撃により、人類は海を越えた新大陸への移住を余儀なくされる。この際、人類はほとんどが死滅するが、滅亡した直接の要因は巨人によるものではなく、人間同士によるものであった。また、航海の途中で人口はさらに半数が失われた。

新大陸には「モトモト キョウダイナ カベガ ヨウイサレタ」(原文ママ)。さらに、新大陸を聖地として崇拝の対象とする。この壁の中こそが人類の理想郷であり、ここに永遠平和の世界を築くことを主張する。

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:5280)

見てます。面白いです この記事を見た人、誰押しですか❓
私はミカサかなあ

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