わたしの数少ない苦手なものリストのうちに、ホラーとスリラーがある。KAI-YOU.netで昨年に映画コラム『悩みをひらく、映画と、言葉と』を連載した戸田真琴さんが、漫画家・押切蓮介さん原作の映画『ミスミソウ』上映に寄せて書き下ろし。押切蓮介ファンだという彼女の目に、『ミスミソウ』はどう映ったのか。
映画のコラムをさんざん書かせていただいておきながら、時には「いろいろな世界を覗き見たほうが人生は豊かになる」などと悟ったように書いておきながら、観に行く映画を選ぶ際には新作ラインナップから爽やかに除外する。
ホラー好きの友人と仲が良かった頃は、隣同士で並んで薄眼を開けてならば見ることができたけれど、それでも一人になった途端に帰り道の暗闇がぜんぶ得体の知れない不安を生み出す魔空間になる。2時間スペシャルでお茶の間向けのぬるいホラーが流れる間、指先をしわしわにさせながら無理して長風呂をした。画面を見なければい...
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