中国のニコ動、ビリビリがNASDAQ上場 アメリカ進出が必然の理由

中国のニコ動、ビリビリがNASDAQ上場 アメリカ進出が必然の理由
中国のニコ動、ビリビリがNASDAQ上場 アメリカ進出が必然の理由

米NASDAQ市場に上場した瞬間/画像はbilibiliの中継動画より

POPなポイントを3行で

  • ビリビリ動画が米NASDAQに上場
  • 中国版ニコニコ動画とも呼ばれる弾幕機能
  • 規制の強い中国からのアメリカ進出は必然?
中国版ニコニコ動画と呼ばれる「bilibili(ビリビリ)」を運営するBilibiliが、現地時間3月28日にアメリカのNASDAQ市場に上場した。

当日は上場へのカウントダウンをビリビリ上で生配信。上場の瞬間は祝福のコメントが集中して、いわゆる「弾幕」状態となった。

ニコニコ動画のような弾幕を有するビリビリ

画像はビリビリ公式サイトのスクリーンショット

日本では「ビリビリ動画」とも呼ばれるビリビリは中国の動画共有サイト。リアルタイムなコメント投稿機能をはじめ、ニコニコ動画を意識した仕様が随所にうかがえる。

月間利用者数(MAU)は7200万人、毎日平均して76分間利用されている。ユーザーの82%が「ジェネレーションZ」という1990年代半ばから2000年代初頭に生まれた世代だ。

2009年にその前身が設立され、サービスをスタート。当初は違法にアップロードされた日本の深夜アニメなどが多かったが、徐々に正規配信の数が増加。

2013年からは「ニコニコ超会議」のようなイベント「ビリビリワールド」も開催中だ(外部リンク)。

日本法人の設立やイベントスペース「ビリビリAKIBA」のオープンなど、日本および日本のアニメにも積極的に関与。これまでに『薄桜鬼』や『干物妹!うまるちゃんR』、最近では『citrus』や『ラーメン大好き小泉さん』のクレジットでその名前を見ることができる。 また、スマートフォンゲーム『Fate/Grand Order』に中国展開を担当するほか、同社の子会社が『アズールレーン』を展開するなど、日本との結びつきも強い。

時価総額は日本円にして約3344億円、2017年の売上高は約4053億円と、ニコニコ動画を運営するドワンゴの親会社・カドカワの773億円を大きく上回っている。

ビリビリのアメリカでの上場は必然か?

ビリビリのアメリカでの上場は、2017年の段階で報じられている(外部リンク)。

KAI-YOU.netでは2017年12月、アニメビジネスに詳しいジャーナリスト・数土直志さんに取材しており、その中でビリビリ上場についても話を聞いている。

インタビューで数土さんは、ビリビリの特徴の1つであるコメント(弾幕)投稿機能が「規制の強い中国における(ビリビリの)ビジネスのリスクになっているのでは?」と指摘。

より規制が緩和された市場でビジネスを展開する可能性に言及した。

本当に上場を検討しているのかは不明ですが、中国以外の国へのビジネス進出を考えても不思議はありません。アメリカに子会社のようなものを設立すれば、日本アニメ的、もしくは中国アニメ的な作品だってつくることができる。

ビリビリも日本のアニメだけを配信しているわけではなく、最近は他ジャンルの番組も増えているので、意外とアメリカでも成功するのではないでしょうか。ビリビリ動画、アズールレーン…存在感増す中国コンテンツの現在と困難より

結果的にビリビリは上場が決定。日本のアニメやゲームにも関与するビリビリが、今後どのような展開を見せるのか注目が集まる。

アニメと国内外のビジネス

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