突然ですがみなさん、台湾に行ったことはありますか?
日本から飛行機で3時間程度。沖縄の少し先に位置する、周囲を海に囲まれた日本と同じ島国。隣接はしていないけれど、遠くもなく、環境もどこか通じるものがある。
そんな台湾、みなさんの中でも「親日」のイメージがあるのではないでしょうか?
日本人にも懐かしい台湾の駄菓子屋にて。右が筆者の田中
また日本には、月間約24万人もの台湾人観光客が訪れています。(2013年7月)これは前年度比28.6%と、今後も右肩上がりが予想される数字です。(日本政府観光局「訪日外国人数」調べ)
おすすめのジャージャー麺と水餃子のお店「福大山東蒸餃大王」
不思議ですが、日本人として胸が熱くなるこの関係に興味を持った私は、2009年から現在まで、日台を行き来しながら、台湾と日本をつなぐカルチャーマガジン「LIP」を発行。両国間のアーティストやクリエイターと一緒に、新しい企画やプロデュース、クリエイティブサポートを行っています。
おいしいグルメ、マッサージなど観光としても超人気の台湾ですが、もっともっとその奥にある台湾カルチャーを、そしてLIPが推奨する「台日カルチャー」を是非注目してもらうため、半年ほど、「台日カルチャー」最前線をお伝えする連載をさせていただきます!
今回は、その前哨戦として、そもそも台湾ってどういうところなのか? そして、私たちLIPが具体的にどういうことをしているのか? それをご紹介しようと思います。
半分日本、半分中華。絶妙なバランスの台湾カルチャー!
台湾の熱量
台中最大の夜市「逢甲夜市」にて
サイゼリヤに和民…台湾の原宿・西門町にて
そして街には吉野家、サイゼリヤ、和民、牛角……東急ハンズにダイソー、アニメイトまで。ここは日本かと錯覚するほど日本企業や日本製品といった“日本産”が台湾には溶け込んでいます。
その反面、公用語は北京語(中国語)。「こんにちは=你好(ニーハオ)」です。
またナイトマーケット(夜市)のカオスな賑わい、ハンパじゃないバイクの交通量、日本にはないアジア感たっぷりというこの絶妙なバランス加減が、日本人にとってはちょうど良い“アジア”なのです。
アジアいち、日本カルチャーに精通
「誠品書店内のCDショップの看板
また、毎年のように台湾版コミケ「Fancy Frontier」も開催されています。夏と冬の年に2回開催され、毎回動員数が3万人~規模で、本家コミケに引けを取らない盛り上がりです。台北のライブハウスでは、毎週のように日本からのアーティストのライブも開催されます。
日本人とほぼ変わらないスピード感で日本の情報は台湾に入り、台湾人の日本カルチャー情報量はほぼ日本人と同じと言ってもいいかもしれません。
最も日本カルチャーに精通しているアジアと言っても過言ではない台湾。
創造性を高める台湾のコミュニティ
台中のブックシェアスペース「本冊 BOOK SITE」にて
また、それを支えるのがデジタル(SNS)でもアナログ(実際の場)でも強固なコミュニティ力です。今では日本でも多くの方がFacebookを利用していますが、日本で普及する前から台湾ではほとんどの方が利用しています。さすがIT大国(例えばiPhoneのほとんどの部品や組み立ては台湾で行われています)。
個人個人もメディアリテラシーが高いのが特徴です。何かを始める人がいたら、まわりが応援する、サポートする。だからさらにその力を借りて大きくなっていく。
そういった生活や文化を支えるコミュニティを創出しよう、強化しようという動きについては、最近日本でも「コミュニティデザイン」などと言われていますが、台湾ではいたるところでそれが当然のように活発に行われています。
台湾式居酒屋では、お好きなお酒は自分で冷蔵庫から取り出すというセルフサービス
台湾カルチャーとは端的に言うと、半分日本、半分中華(アジア)。日本人と肌感覚が合う繊細な感覚とセンスを持ちつつ、今日本人が注目している“アジア的”なライフスタイルがあります。
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田中佑典
LIP編集部 編集長
1986年生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。クリエイティブエイジェンシー「Yes, I am.」にて様々なメディアの企画/編集の仕事を経て現在はフリーのプランナー/編集者として活動中。アジアにおける台湾、および日台間に着目をし、現在は日本と台湾を行き来しながら、カルチャーマガジン「LIP」の発行をはじめ、日台間での企画やプロデュース、その他クリエイティブサポートを行う。
LIP OFFICIAL WEBSITE http://lipbox.p2.weblife.me
LIP FACEBOOK https://www.facebook.com/liplab
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連載
美人揃い・アジア1のネットリテラシーの高さ・親日国──そんな台湾で暮らす女の子たち中心の、台湾ポップカルチャー最前線を全力レポート! 執筆するのは、台湾にどっぷり浸かった世界で唯一の日台カルチャーマガジン「LIP」編集部の田中さん。 今、彼女たちは何に夢中で、何をして遊び、どんなコミュニケーションが、カルチャーが主流なのか──?
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