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LINEクリエイターズスタンプの真髄とは? KAI-YOU × LINE Creators Marketで特別イベント第二部では、田中光さん、たかくらかずきさん、もこうさん、吉永たつき(僕秩)さんがクリエイター目線によるLINEスタンプの面白さ、LINEスタンプを作る上でのポイントなどを解説しました。司会はKAI-YOU代表の米村智水。
質疑応答のコーナーでは、各クリエイターがどうしてそのスタンプを作ったかなどの質問も飛び出し、クリエイターの裏話も盛りだくさんとなりました。
LINEスタンプ制作を文化に
LINE株式会社 スタンプ企画チームマネージャーの渡辺尚誠さん
LINEスタンプは、これまで無機質なテキストメッセージだったものを、感情を伴ったコミュニケーションに進化させたことが重要だと述べ、いまやスタンプが言語の壁を超えて世界の共通言語となっていることを強調しました。
共通言語になったLINEスタンプ
LINE Creators Marketをはじめるにあたって、これまでB to Bでしか展開していなかったLINEスタンプをクリエイターにまで広げることができるようになったそう。
クリエイターは簡単な5つのステップでスタンプを販売することができる
※「売上の50%をクリエイターへ」に関しては、2015年2月1日以降に審査申請を行ったスタンプについては、スタンプ売上総額よりApp Store / Google Playなどの手数料(30%)を除いた50%(売上総額の35%)がクリエイターへの収益分配額へと変更になりました。
サービス開始から6ヶ月で登録クリエイターは270,000人以上が登録し、スタンプは30,000セット以上が販売されており、販売額が1万円以上になったスタンプは40.8%で、販売総額はなんと35億9,000万円に達しているというから驚きです。
LINE Creators Stamp AWARD 2014
最後に、渡辺さんは「LINEスタンプ制作を一時の現象ではなく、文化にしていきたい!」と今後の目標も明らかにしました。
クリエイター4名によるトークセッション
田中光さん、たかくらかずきさん、もこうさん、吉永たつき(僕秩)さん
登壇したのは、田中光さん、たかくらかずきさん、もこうさん、吉永たつき(僕秩)さんの4名。
田中光さんは、『サラリーマン山崎シゲル』で有名な漫画家・お笑い芸人で、『サラリーマン山崎シゲル』というLINEスタンプを販売しています。
LINEスタンプ『サラリーマン山崎シゲル』/田中光さん
LINEスタンプ『DOD WORLD』/たかくらかずきさん
LINEスタンプ『(⌒,_ゝ⌒)王のスタンプ』/もこうさん
LINEスタンプ『ゆかいなエヅプトくんスタンプ(壁画ぽい版)』/吉永たつきさん(僕秩)
エヅプトくんスタンプが大ヒットしたのは、女子高生の「人と違うモノを使いたい」という心理を突いたから?
まずは、自己紹介からスタートしたのですが、もこうさんが自分の自己紹介時にお得意の替え歌を熱唱し、会場は一気にヒートアップ!吉永さんは、自分のイラストが上手くないと認めつつも、Twitterで検索すると女子高生がたくさん使っていることについて独自の分析を展開。女子高生たちは「人と違うモノを使いたい」という心理から一周回ってあえてヘタウマなイラストのスタンプを使うのではないのか、というのです。
LINEスタンプは、友達から送られてきたスタンプが面白かったからという理由で買われることが一番多いといいます。そのようにスタンプは自動的に拡散する仕組みになっているそうで、思いもよらないところで使われるのが面白いところ。吉永さんのエヅプトくんスタンプは、10人程度ですが実際にエジプトで使われていることも確認されているほどだそうです。
宣伝は、皆さんTwitterやFacebookなどのSNSを中心に行ったそうです。田中さんはTwitterのフォロワーがすでにある程度いたので、そこから売れた割合が大きいと分析。
吉永さんは逆に、Twitterのフォロワーと実際にスタンプを購入した層は大きく異なっていたことに言及。やはりグループチャットなどで友達から送られてきて買った、という購買層が一番大きいそうです。また、あくまでスタンプに対してファンができたのであって、クリエイターのファンになって買っている訳ではないのではないかと解説。普段からLINEスタンプのクリエイターさんをチェックしているわけではないので、第2弾のスタンプを販売開始しても効果的な告知手段が無く、第1弾ほど売れなかったという苦い経験も赤裸々に語っていました。
しかしだからこそ、フォロワーの数に縛られることなく大ブレイクする可能性もあり、メリットもあればデメリットもあり……という印象だったということでした。
台詞があると逆に、特定のシチュエーションでしか使われなくなってしまう
他のクリエイターさんも、自分と似たスタンプや流行のスタンプはあまり気にしていないようで「たまに見るぐらい」とのこと。独自の世界観とキャラクターで、自分なりのスタンプを作る方が、流行などを分析するよりも結果的には重要な要素になっているようでした。
たかくらかずきさんは、似たようなドットスタンプは無いと思っていたそうですが、調べてみると2〜3個あったそう。「でも、ぼくのはドットの荒さがスーパーファミコンぐらいなんで、勝ってますけどね。」と、“ドットの荒さ”という独自の勝負どころもあるようだ。
吉永さんもそれに頷き、エヅプトくんの「SORRY...」というスタンプは、文字を書かなければよかったと後悔しているそう。たとえば、「SORRY...」と台詞を書くと謝る時にしか使えなくなってしまうが、台詞がなければ挨拶でお辞儀しているときにも使ってもらえたといいます。
他の人に送信されることが一番の宣伝手段になるLINEスタンプだからこそ、使えるタイミングの限定せず広く一般に使えるスタンプを作ることが、売れる秘訣になっているということでした。
LINEスタンプ制作のコツを一挙ご紹介!
その他、イベントで登場したLINEスタンプ制作のコツを一挙ご紹介します。今回ご登壇頂いた4名のクリエイターは、分析派が多く、自分のスタンプも売れているスタンプもどういう構造になっているのか日々分析しているようでした。まずは売れているスタンプを眺めて共通点を探ってみるのも制作の第一歩かもしれませんね。・LINEでは会話がクローズすることがないから、「返信いらないよ。」などの会話を終わらせるスタンプは使われにくい
・スタンプは、受け取り手の向きを考えて右向きに作った方がいい
・デフォルトスタンプのように日常生活で使えるスタンプと、型破りなスタンプの比率が大切で、感覚的には、30:10ぐらいの比率
・スタンプの並び順にも気を配り、日常使いできるスタンプをスタンプ選択画面の1ページ目に出るようにした方がいい
・キャラクターをある程度統一した方がいい
・セリフが無いスタンプの方が案外使われる
・データを見ると会話のなかでは、「おはよう」や「飲みに行こう」などよりも「了解」などの応答スタンプの方が使われている LINEスタンプ制作のコツ
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