10月17日、カナダ全土にて、嗜好用大麻の所持・使用が合法とされる法案が施行された。
大麻が違法、かつ覚醒剤やコカインなどのハードドラッグと一括りにされている日本では、この「狂乱ぶり」は良くも悪くも関心が高くなるだろう。
この日本人にとってセンセーショナルなニュースは国内でも大きな話題となり、大麻の小売店にできた長蛇の列は、大麻解禁によるカナダ国内の騒ぎっぷりをわかりやすく伝えてくれた。
これをうけ、在バンクーバー日本総領事館より、在法人に向けて大麻使用に関する注意喚起も出ている。
アメリカは現在、首都ワシントンD.Cと28州で医療用が合法。嗜好用は2012年の同じく首都ワシントンD.Cと8州が合法となっている(首都で嗜好用が合法というのも冷静に考えてすごい話だ)。
大麻に寛容そうなアメリカも、多いと捉えるか少ないと捉えるかはそれぞれだが、法律面では嗜好用の大麻を認めているところはあまり多くない。世界の都市の大麻消費量でぶっちぎりの一位となっているニューヨークも、実は嗜好用の大麻は非合法だ(嘘かと思えるほどフランクに大麻を楽しんではいるが)。
今回のカナダの合法化は、そういう意味でも衝撃的ではあり、ほとんど例のないことだ。国全体で嗜好用の大麻が合法となるのは、ウルグアイに次いで世界で2カ国目であり(※1)、先進国では例がない。所持・使用だけでなく、成人であれば一部の場所をのぞいて4鉢まで栽培も認められている。
※1:ウルグアイの大麻合法化の旗を降ったのは、「世界一貧しい大統領」として日本でも有名な、ホセ・ムヒカ元大統領だ
アメリカでは医者の診断書(ドクターズノート)があれば医療用大麻を購入することができる。なので「ちょっと気分が鬱っぽい……」と医者に訴えて、サクッと処方箋を出してもらって大麻もサクっと購入、なんてこともよく聞く話だったが、それはカナダも同様のよう。
「ディスペンサリー(医療大麻販売店)の数はね、マジでスタバと同じくらいあるんじゃないかな。一回処方箋をもらってディスペンサリーに登録すれば、あとは身分証とか出さなくても簡単に買えるよ」と話すのは、カナダ在住のアレックスさん(仮名)は話す。
また、実際のところはドクーターズノートなしでも販売するディスペンサリーも多く存在し、法律自体も形式的なものにすぎないよう。街の人通りが多い場所で定期的に大麻を販売するテントなどもあるのだそう。
さらに極め付けは、カナダのマリファナデー(420:フォー・トゥエンティ)。マリファナの隠語である「420(※2)」にちなんで、毎年4月20日に開催される、大規模な"マリファナ祭り"だ。もともとは大麻の合法化を訴えるデモから始まっていることから「デモ運動」として取り扱われており、警備などの目的で警察も協力している。 ※2:諸説あるが、警察の大麻を表すコードが420であったためといわれている
嗜好用の大麻が合法となっているオランダなどでは、大麻栽培業者が品種の質を競う大会「カンナビス・カップ」などもあるが、(形式上であれど)非合法となっている国でここまで派手にやるのは僕たちからすると衝撃の一言だ。マリファナデー「420」の様子/「Leo Tohyama You Tubeチャンネルより」
世界中で話題となっているカナダの大麻合法化だが、ここまで当たり前に吸っていては非合法も合法もないようで、「現地はそこまで騒いでいない」というのも、納得できてしまう。
日本国内では大麻の使用・販売・栽培は大麻取締法の解釈によって違法となっており、議論となっているものの、国外であっても適用される可能性がある。
カナダに行ってハメを外しすぎて、「カナダで大麻使用の邦人が逮捕」などということにならないようにしよう。
大麻が違法、かつ覚醒剤やコカインなどのハードドラッグと一括りにされている日本では、この「狂乱ぶり」は良くも悪くも関心が高くなるだろう。
この日本人にとってセンセーショナルなニュースは国内でも大きな話題となり、大麻の小売店にできた長蛇の列は、大麻解禁によるカナダ国内の騒ぎっぷりをわかりやすく伝えてくれた。
これをうけ、在バンクーバー日本総領事館より、在法人に向けて大麻使用に関する注意喚起も出ている。
先進国では初 全土での合法化
アメリカやカナダの大麻の制度は、基本的に「医療用」と「嗜好用」の用途によって合法か否かが分かれる。アメリカは現在、首都ワシントンD.Cと28州で医療用が合法。嗜好用は2012年の同じく首都ワシントンD.Cと8州が合法となっている(首都で嗜好用が合法というのも冷静に考えてすごい話だ)。
大麻に寛容そうなアメリカも、多いと捉えるか少ないと捉えるかはそれぞれだが、法律面では嗜好用の大麻を認めているところはあまり多くない。世界の都市の大麻消費量でぶっちぎりの一位となっているニューヨークも、実は嗜好用の大麻は非合法だ(嘘かと思えるほどフランクに大麻を楽しんではいるが)。
今回のカナダの合法化は、そういう意味でも衝撃的ではあり、ほとんど例のないことだ。国全体で嗜好用の大麻が合法となるのは、ウルグアイに次いで世界で2カ国目であり(※1)、先進国では例がない。所持・使用だけでなく、成人であれば一部の場所をのぞいて4鉢まで栽培も認められている。
※1:ウルグアイの大麻合法化の旗を降ったのは、「世界一貧しい大統領」として日本でも有名な、ホセ・ムヒカ元大統領だ
衝撃の"マリファナ祭り"
一方で、カナダ国内では思った以上に冷静な様子。現地で暮らす友人たちに聞くと、地元の新聞で取り上げられていたくらいで、合法化の日も全く騒ぎにならなかったという。その理由は、「前からほとんど合法のようなもんだったから」。アメリカでは医者の診断書(ドクターズノート)があれば医療用大麻を購入することができる。なので「ちょっと気分が鬱っぽい……」と医者に訴えて、サクッと処方箋を出してもらって大麻もサクっと購入、なんてこともよく聞く話だったが、それはカナダも同様のよう。
「ディスペンサリー(医療大麻販売店)の数はね、マジでスタバと同じくらいあるんじゃないかな。一回処方箋をもらってディスペンサリーに登録すれば、あとは身分証とか出さなくても簡単に買えるよ」と話すのは、カナダ在住のアレックスさん(仮名)は話す。
また、実際のところはドクーターズノートなしでも販売するディスペンサリーも多く存在し、法律自体も形式的なものにすぎないよう。街の人通りが多い場所で定期的に大麻を販売するテントなどもあるのだそう。
さらに極め付けは、カナダのマリファナデー(420:フォー・トゥエンティ)。マリファナの隠語である「420(※2)」にちなんで、毎年4月20日に開催される、大規模な"マリファナ祭り"だ。もともとは大麻の合法化を訴えるデモから始まっていることから「デモ運動」として取り扱われており、警備などの目的で警察も協力している。 ※2:諸説あるが、警察の大麻を表すコードが420であったためといわれている
嗜好用の大麻が合法となっているオランダなどでは、大麻栽培業者が品種の質を競う大会「カンナビス・カップ」などもあるが、(形式上であれど)非合法となっている国でここまで派手にやるのは僕たちからすると衝撃の一言だ。
日本国内では大麻の使用・販売・栽培は大麻取締法の解釈によって違法となっており、議論となっているものの、国外であっても適用される可能性がある。
カナダに行ってハメを外しすぎて、「カナダで大麻使用の邦人が逮捕」などということにならないようにしよう。
北米では「グリーンラッシュ」勃興中
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3件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:2364)
>前から合法みたいなものだった
その通り。どこでも手に入ったし、たとえ外で吸っているところを警察に見つかっても「家に帰って吸え」と言われるくらいの程度で、目立って騒がない限りほぼお咎めなしだった
匿名ハッコウくん(ID:2363)
全く持って信じられない
大麻から危険なドラッグへ移り変わっていく未来しか見えない
CKS
現地がここまで進んで最後に法が追いつくパターンもあるのか〜