木下グループおよび株式会社ガイナ(旧ガイナックススタジオ)が、劇場アニメ『蒼きウル』に加え、オリジナルアニメ『トップをねらえ3』(仮題)や『あくびをするにはワケがある』、子供向けアニメ番組『レスキューアカデミア』の製作を発表した。
この突然の発表には、多くのアニメファンの間で激震が走っている。
当初、90年代に企画されたものの、構想段階で中座してしまっていた。
しかし、2013年に一度、構想を復活させると発表。「2015年春に先行短編であるOverture版、そして2018年には本編の世界同時公開を予定」とされたため、多くのアニメファンが期待を寄せていた(当時の記事)。 しかし、それから5年が経っても音沙汰がなく、今回改めて製作に着手されることが明らかとなった。
監督は山賀博之さん、キャラクターデザインは貞本義行さんという『王立宇宙軍 オネアミスの翼』と同様の布陣で、改めて2022年までの全世界上映を目指し再出発する。
なお、2018年9月14日(金)から11月11日(日)にかけて、八王子市夢美術館で特別展「王立宇宙軍 オネアミスの翼展 SFアニメができるまで」が開催されることも決まっている(関連記事)。
トップをねらえ!』は、『新世紀エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明さんの初監督作品。1988年に全6話のOVAとして発売され、20年以上を経た今でも根強い人気を誇っている。
2004年から2006年にかけて続編の『トップをねらえ2!』がOVAとして発売され、1作目と2作目を再編集した劇場版も公開された。
スポ根もの『エースをねらえ!』はじめ数々のパロディを盛り込みながら、ロボットアニメに熱血スポ根を持ち込んだ上でシリアスな本格SF作品として完成させた。
2作品で綺麗に完結し、今でも色褪せない不朽の名作としてアニメ好きから愛されている作品だけに、その続編という発表にアニメファンは驚きを隠せないでいる。
なぜ今回の続編タイトルには「!」が入っていないのか等、興味は尽きない。こちらの放送時期などは追って発表されるようだ。
2015年には、ガイナックスの看板アニメ『フリクリ』の原作権をProduction I.Gに譲渡( ロボットアニメ『関連記事)。ちょうど本日より、続編第一弾『フリクリ オルタナ』が上映開始となったばかりだ。
また、2016年には、庵野秀明さんが代表取締役をつとめるアニメ制作会社・カラーが、古巣のガイナックス相手に訴訟を起こした。
ガイナックス時代に『新世紀エヴァンゲリオン』や『ふしぎの海のナディア』で監督をつとめた庵野秀明さんは独立後、ガイナックスに約1億円を貸し付けたものの返済が滞ったため訴訟に踏み切った。のち、ガイナックスは裁判所から全額の支払いを命じられている(外部リンク)。
そして、2018年7月には、大きな組織改編が発表された(外部リンク)。
2015年4月に設立されていた福島ガイナックスは、数々の映画やアニメの製作委員会としても名前を連ねている木下グループへ株式を譲渡し、福島ガイナックスはグループの一員となっている。
これに伴って、ガイナックススタジオは株式会社ガイナとなり、「スタジオガイナ」として新生。
今回の怒涛の製作発表も、この「スタジオガイナ」が中心となり、木下グループの全面サポートを受けて始動したという。
ガイナックスを応援したい、『蒼きウル』や『トップをねらえ!』続編を純粋に期待したいという思いは、彼らの生み出してきた数々の名作に育てられたアニメファンであれば、自然なことだ。
しかしその一方で、ここ数年の活動や多くの報道から、ガイナックスという組織自体への懸念を拭えないのもまた事実だ。今の彼らに、当時を超える作品を生み出す組織としての力が残っているのか──という。
そのため、怒涛の製作発表は、ファンの間に複雑な感情を呼び起こしている。
そもそも7月の組織再編を今回知ったという人も少なくないはずだ。巨大ホールディングスの支えを受けて、ガイナックスは再び息を吹き返すのか。その成否は、今後発表される作品の出来にかかっている。
この突然の発表には、多くのアニメファンの間で激震が走っている。
劇場アニメ『蒼きウル』が再々始動
まず、『蒼きウル』とは、1987年にガイナックスの第1弾作品として発表された『『王立宇宙軍 オネアミスの翼』』の後の世界を描いた作品。当初、90年代に企画されたものの、構想段階で中座してしまっていた。
しかし、2013年に一度、構想を復活させると発表。「2015年春に先行短編であるOverture版、そして2018年には本編の世界同時公開を予定」とされたため、多くのアニメファンが期待を寄せていた(当時の記事)。 しかし、それから5年が経っても音沙汰がなく、今回改めて製作に着手されることが明らかとなった。
監督は山賀博之さん、キャラクターデザインは貞本義行さんという『王立宇宙軍 オネアミスの翼』と同様の布陣で、改めて2022年までの全世界上映を目指し再出発する。
なお、2018年9月14日(金)から11月11日(日)にかけて、八王子市夢美術館で特別展「王立宇宙軍 オネアミスの翼展 SFアニメができるまで」が開催されることも決まっている(関連記事)。
『トップをねらえ』まさかの続編
もう一つの注目は、やはり『トップをねらえ3』だ。トップをねらえ!』は、『新世紀エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明さんの初監督作品。1988年に全6話のOVAとして発売され、20年以上を経た今でも根強い人気を誇っている。
2004年から2006年にかけて続編の『トップをねらえ2!』がOVAとして発売され、1作目と2作目を再編集した劇場版も公開された。
スポ根もの『エースをねらえ!』はじめ数々のパロディを盛り込みながら、ロボットアニメに熱血スポ根を持ち込んだ上でシリアスな本格SF作品として完成させた。
2作品で綺麗に完結し、今でも色褪せない不朽の名作としてアニメ好きから愛されている作品だけに、その続編という発表にアニメファンは驚きを隠せないでいる。
なぜ今回の続編タイトルには「!」が入っていないのか等、興味は尽きない。こちらの放送時期などは追って発表されるようだ。
ガイナックスの再編 木下グループへの統合
ガイナックスはこの間、決して朗報とは言い難い形で何度も話題になった。2015年には、ガイナックスの看板アニメ『フリクリ』の原作権をProduction I.Gに譲渡( ロボットアニメ『関連記事)。ちょうど本日より、続編第一弾『フリクリ オルタナ』が上映開始となったばかりだ。
また、2016年には、庵野秀明さんが代表取締役をつとめるアニメ制作会社・カラーが、古巣のガイナックス相手に訴訟を起こした。
ガイナックス時代に『新世紀エヴァンゲリオン』や『ふしぎの海のナディア』で監督をつとめた庵野秀明さんは独立後、ガイナックスに約1億円を貸し付けたものの返済が滞ったため訴訟に踏み切った。のち、ガイナックスは裁判所から全額の支払いを命じられている(外部リンク)。
そして、2018年7月には、大きな組織改編が発表された(外部リンク)。
2015年4月に設立されていた福島ガイナックスは、数々の映画やアニメの製作委員会としても名前を連ねている木下グループへ株式を譲渡し、福島ガイナックスはグループの一員となっている。
これに伴って、ガイナックススタジオは株式会社ガイナとなり、「スタジオガイナ」として新生。
今回の怒涛の製作発表も、この「スタジオガイナ」が中心となり、木下グループの全面サポートを受けて始動したという。
ガイナックスを応援したい、『蒼きウル』や『トップをねらえ!』続編を純粋に期待したいという思いは、彼らの生み出してきた数々の名作に育てられたアニメファンであれば、自然なことだ。
しかしその一方で、ここ数年の活動や多くの報道から、ガイナックスという組織自体への懸念を拭えないのもまた事実だ。今の彼らに、当時を超える作品を生み出す組織としての力が残っているのか──という。
そのため、怒涛の製作発表は、ファンの間に複雑な感情を呼び起こしている。
そもそも7月の組織再編を今回知ったという人も少なくないはずだ。巨大ホールディングスの支えを受けて、ガイナックスは再び息を吹き返すのか。その成否は、今後発表される作品の出来にかかっている。
平成の駆け込み半端ない
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