コマ撮りアニメ『JUNK HEAD 1』から4年 ハリウッドオファー受けた作品の現状

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コマ撮りアニメ『JUNK HEAD 1』から4年 ハリウッドオファー受けた作品の現状
コマ撮りアニメ『JUNK HEAD 1』から4年 ハリウッドオファー受けた作品の現状

『バブルヘッズ』

2013年に自主制作のコマ撮り短編アニメ『JUNK HEAD 1』がYouTubeで公開されてから4年。

当時、話題を呼んだ30分のストップモーションアニメ。その作者が今どうなっているのか、知りたくありませんか?

ハリウッドからオファーを受けた『JUNK HEAD 1』

「YAMIKEN」こと堀貴秀氏が、仕事の合間にほぼ1人で4年間かけて完成させた、自身初の映像作品でもあるコマ撮り短編アニメ『JUNK HEAD 1』。 舞台は遠い未来の地球。環境破壊やウィルス感染により、人口は10分の1に減ってしまったものの、遺伝子組み換え技術により人類が不死の身体を手に入れた世界。
短編作品「Junk Head 1」日本語字幕
YouTubeでの公開とあわせて、続編に向けた制作費をクラウドファンディングで募集したものの、思うように集まらず失敗。

しかし、作品は世界最大級の短編映画祭「クレルモンフェラン国際短編映画祭」に日本から唯一選出。嘘のような話だが、ハリウッドからオファーを受けるに至った。 残念ながら、業界事情をまったく知らず、英語力も無い作者は何も対応できなかったが、最終的に日本の某企業より制作費の出資を受け、長編の制作をスタートした。

もちろん、初めて映像を制作したようなド素人に、大きな予算が出るはずもない。良い作品をつくりたければ自分たちで努力するしかない。
コマ撮りアニメ「Junk Head」のセットメイキング
数名のスタッフを雇えたものの、朝7時から夜11時まで2年間ほぼ休み無しという状態での制作が続いた。 もともと壁画や造形物といった美術系の施工業者として独立していた作者。技術や作業場はあったが、スタッフを含めて全員が映像を勉強したことのない素人集団。
Junk Head / Effects
特殊効果のCG処理も、その都度勉強しながらの独学だった。

独学からついに完成した長編、新たな自主制作へ

そしてシナリオ制作から約3年の制作期間の後に長編『JUNK HEAD』が完成した。
Stop motion animation”JUNK HEAD”feature film trailer
完璧とはいえないまでも、限られた条件の中でできる限りの力を注ぎ込んだ作品は、現在、世界各国の映画祭で上映され、受賞も果たしている。

・ファンタジア国際映画祭(加)スペシャルメンション受賞
・オルデンブルク国際映画祭(独)
・レインダンス映画祭(英)
・ファンタスティック映画祭(米)新人監督賞受賞
・ハワイ国際映画祭(米)
・Palm Springs International Animation Festival(米)

しかし、一般公開の時期は未定。

実質的な実績の無い作者は、次の作品をつくるチャンスをつかめないでいる。

スケールの大きな話もちらほらと舞い降りてくるが、つかもうとするといつも吹き飛ばされる、という悔しい思いをしているらしい。

そんな中、また自主制作として『バブルヘッズ』の企画を立ち上げ、以前失敗したクラウドファンディングで制作費の募集を懲りずに始めているのだ(外部リンク)。

40歳を過ぎて映画制作を目指し、世界の舞台に挑戦しようという無様な姿。

どうか、この哀れな作者をぜひ応援してほしい(と、本人が書いています)。

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