『スーパーマリオ オデッセイ』国内初体験会で遊んできた! 15年ぶり箱庭探索型マリオの真価

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『スーパーマリオ オデッセイ』国内初体験会で遊んできた! 15年ぶり箱庭探索型マリオの真価
『スーパーマリオ オデッセイ』国内初体験会で遊んできた! 15年ぶり箱庭探索型マリオの真価

会場に設置されていたマリオの像/撮影:筆者

発売から半年経った現在も入手が難しい任天堂の家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」(ニンテンドースイッチ)。

ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド』や『スプラトゥーン2』など人気シリーズが話題になる中、ついにマリオシリーズの最新作『スーパーマリオ オデッセイ』が10月27日(金)に発売される。

9月18日に東京ビッグサイトで開催されたeスポーツイベント「RAGE vol.5 with シャドバフェス」では、国内初のプレイアブル体験会が実施された。

また、同日には、本作ディレクターの元倉健太氏と、特別ゲストである音楽プロデューサーのヒャダインさん、アイドルグループ「でんぱ組.inc」の夢眠ねむさん、成瀬瑛美さんによるトークショーも開催。

実際に遊んでみて感じたゲームの魅力やマリオの新アクション、トークショーの様子についてお届けする。

取材・文:杉山大祐 編集:かたやまけん 新見直

『64』『サンシャイン』に続く、15年ぶり「箱庭探索型3Dマリオ」

本作は、単なるマリオシリーズ最新作というだけでなく、久々の「箱庭探索型3Dマリオ」であることも注目されている点だ。

3Dマリオは、「コースクリア型」と「箱庭探索型」の2種類に大きく分けられる。前者が2Dマリオと同様、コースに設置されたゴールに向かうという明確な目標がある一方、後者は大規模なコースに設定された目標自体を探すことから始めなければならない

箱庭探索型は目標が一見わかりにくい特性上、コアプレイヤーには歓迎されるものの、カジュアルプレイヤーにとってはハードルが高い作品になってしまう。

OPENREC.tvオフィシャル「『スーパーマリオ オデッセイ』 × RAGE スペシャルステージ」より

近作の3Dマリオは、誰でも遊べることを重視したためか、『スーパーマリオ 3Dランド』(3DS)や『スーパーマリオ 3Dワールド』(Wii U)などコースクリア型が続いており、箱庭探索型は2002年に発売された『スーパーマリオサンシャイン』(ゲームキューブ)以来、実に15年ぶりになる

本作が、任天堂にとって、非常にチャレンジングな作品であるのがわかるだろう。

しかし、意外にも国内初の体験会は、筆者の予想より体験希望者が多くなかったように見受けられた。

当初は混雑したときを想定して整理券の配布が予告されていたが、ふたを開けてみると、特にその必要はなかったほどだ。

おかげで、試遊では2コースのうち1つを選んで、10分間遊ぶという内容だったが、筆者は2周して両方のコースを体験することができた。

個人的な意見だが、本作の注目度が低いわけではなく、「RAGE」というイベントの参加者がカードゲーム「Shadowverse」やシューティングゲーム『PUBG(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)』などの対戦ゲームに興味がある層だからだというのも大きいように思う。

さて、そんな御託は置いておいて、プレイした感想を述べたい。

隅々まで探索したくなる! 広大なコースに仕掛けが満載

今回の体験でプレイできたのは、砂漠と氷が共存する砂の国「アッチーニャ」と、高層ビルが並ぶ都市の国「ニュードンク・シティ」の2コース。 どちらも10分間の試遊では回りきれないほど広大だった。

アッチーニャが平面的に広い一方、ニュードンク・シティは高層ビルに登れるため、縦方向にボリュームがある。

ただ大きいだけでなく、通常のコインやコース(国)ごとに異なる「ローカルコイン」、マリオが各コースを行き来するための乗り物「オデッセイ号」に使う「パワームーン」などが、さまざまな場所に散りばめられているため、どこに行っても無駄足にならない緻密さが素晴らしい

また、縄跳びやラジコンのタイムアタックといったミニゲームや、建物に入ると独立したステージに行ける構成など、遊び尽くすにはかなりの時間が必要そう。

マリオの生みの親である宮本茂氏も公言する通り「ガッツリと遊べるマリオ」というコンセプトにふさわしいつくりになっている。

マリオの新アクション「帽子投げ」とJoy-conの操作感は?

本作では、「走り幅跳び」や「バック宙」、「ヒップドロップ」など3Dマリオでおなじみのアクションのほか、新たなアクションも追加されている。

中でも特徴的なのが「帽子投げ」 マリオに襲いかかる敵を倒すのはもちろん、帽子を被せると乗り移ることができる「キャプチャー」がさらにゲームを面白くしている。

キラーに乗り移って空中を自由に飛び回ったり、ニュードンク・シティの住人になってラジコンを動かしたり、望遠鏡になって遠くを見回したり…と、キャプチャーする相手によって全く異なるアクションができるのだ。

新たに登場したキャラクターをキャプチャーしたら、どのようなアクションができるのか、新しい発見が絶えず、飽きさせない。 本作ではJoy-conや携帯モード、Proコントローラーなど、さまざまなコントローラーに対応しているが、筆者は体験会ではJoy-con2本持ちで操作した。左右のコントローラーを分離したまま操作することに不安を覚えたが、遊んでみると意外と違和感なくプレイできた。

細かいところでは、ジャンプ中に「ZL」ボタン→「Y」ボタンで行う「ボディアタック」をしようとしたところ、ジャンプ中に「ZL」ボタンで行える「ヒップドロップ」になってしまうことが多々あった。しかし、それもJoy-conに固有の問題ではなく、慣れていないからこそ起こることだろう。

一方、公式としても、本作で一番オススメのプレイはJoy-con2本持ちだとしているが、他と比べてのメリットが薄いような気がした。この点については、発売後に比べてみたいところだ。

筆者は10分間の試遊を2周し、2コース分遊んだが、コースを探索しきれないと思った一方、ゲームの目的である「パワームーン」はサクサクと集められたと思う。

OPENREC.tvオフィシャル「『スーパーマリオ オデッセイ』 × RAGE スペシャルステージ」より

先日公開された「Nintendo Direct」では、アッチーニャには69個のパワームーンが存在することが示されていたが、試遊では7個ほど手に入れることができた。
スーパーマリオ オデッセイ [Nintendo Direct 2017.9.14]
おそらく入手難易度が高いものもあるが、単純にクリアするだけならば、かなりテンポがよいゲームバランスではないだろうか。

発売直前! ディレクターと特別ゲストが語る『スーパーマリオ オデッセイ』

左からヒャダインさん、元倉健太さんと、夢眠ねむさん、成瀬瑛美さん

イベントでは試遊のほか、本作のディレクターである任天堂の元倉健太さんと、特別ゲストのヒャダインさん、夢眠ねむさん、成瀬瑛美さんによるトークショーも行われた。

発売まで約1カ月前に迫った今回、どんな話がされたのか。

まずは元倉さんから、本作のタイトルである「オデッセイ」に込められたコンセプトについて言及。この単語には「大いなる旅」という意味があり、マリオにゲーム中のさまざまな国を冒険してもらうことから付けたという。

OPENREC.tvオフィシャル「『スーパーマリオ オデッセイ』 × RAGE スペシャルステージ」より

すでに試遊をしたというヒャダインさんも「コース内を自由に動き回れ、本当に旅をしている感覚」と絶賛の様子。

続いて、3Dマリオの分類について。1996年の『スーパーマリオ64』、2002年の『スーパーマリオ サンシャイン』に続く、15年ぶりの箱庭探索型3Dマリオという説明に、過去作をよくプレイしていたという夢眠さん、成瀬さんが興奮しながら当時を思い出すシーンも。

ちなみに元倉さんが初めて関わった3Dマリオ作品が『スーパーマリオサンシャイン』。当時は入社2年目だったそうだ。

さらに、本作がクッパとピーチ姫の結婚を阻止するストーリーであることも改めて発表された。

OPENREC.tvオフィシャル「『スーパーマリオ オデッセイ』 × RAGE スペシャルステージ」より

クッパのタキシード姿には思わず「イケメン!」と叫んだ夢眠さん。「このカップリングはあり」という発言も飛び出した。

ヒャダインさんも「ピーチ姫がまんざらでもない様子」とコメント。「Invitation for MARIO」とわざわざマリオに招待状を出すことに「クッパの性格が相変わらず悪い」という鋭い指摘も。 ゲームの世界観は「“とある”地球が舞台」と元倉さん。都市の国「ニュードンク・シティ」や砂の国「アッチーニャ」、料理の国「ボルボーノ」、帽子の国「カブロン」などが紹介されるなか、「初めて海外に行ったときのドキドキ感を、ゲームで表現できるようたくさんの国を用意した」と語った。

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杉山大祐

編集者、ライター

有限会社ノオト所属の編集者、ライター。企業のオウンドメディアの編集や執筆、SNS運用を担当。家庭用ゲーム機からPCゲーム、アーケード、アナログゲームまでをまんべんなく遊ぶ無類のゲーム好き。
Twitter ID:@doku_sho

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