初音ミク
はつねみく
初音ミク(はつね ミク、HATSUNE MIKU)は、札幌市に本社を置くクリプトン・フューチャー・メディアから発売されている音声合成・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源、およびそのキャラクターである。 初音ミクのソフトウェアは、ヤマハ株式会社の音声合成技術「VOCALOID」を基盤にしており、ユーザーが入力した歌詞とメロディを基に歌を生成することができる。初音ミクの声は、声優の藤田咲によって提供された。
概要
初音ミクは、クリプトン・フューチャー・メディアによって「キャラクター・ボーカル・シリーズ」の第一弾として開発された。その革新的な技術と魅力的なキャラクターデザインが大きな話題を呼び、発売後すぐに人気を博した。特に、ユーザーが自作した楽曲や動画を共有することができるニコニコ動画やYouTubeなどのプラットフォームが、その普及に大きく寄与した。
文化的影響
CGM文化を牽引する歌姫
インターネット上を中心に、初音ミクが「歌っている」歌という形をとった、あるいは初音ミクを題材とした、10万曲以上に上るとされる楽曲や、イラスト、CGによるプロモーションなど様々な作品が発表されており、初音ミクはこうした多くのユーザーの手による多彩な創作物から形づくられる、消費者生成メディア(CGM)により成立している女性アイドルという性格を持つ。
ユーザーによる創作物の中には、キャラクター利用の許諾を受けた上でCD、書籍などの形で商業展開が行われているものもある。また、キャラクターとしての人気の高さからゲームソフトやキャラクターフィギュアなど関連商品、CG映像を使ったライブなど企業の企画からなる商業展開も多く行われている。
音楽の制作方法への影響
初音ミクは、音楽の制作方法や消費方法に大きな影響を与えた。彼女はバーチャルシンガーとしての枠を超えて、ライブコンサートにおけるホログラムのパフォーマンス、企業の広告キャンペーン、さらには国際的な音楽フェスティバルへの出演など、さまざまなメディアで活躍している。また、初音ミクを使用した楽曲は、ジャンルを問わず多岐にわたるため、幅広い音楽ファンに支持されている。
秀逸かつ多彩なキャラクターデザイン
キャラクターデザインを担当したのはイラストレーターのKEI。
衣装は襟付きノースリーブの上着にネクタイ、ミニスカートにローヒールのサイハイのブーツ、黒を基調として所々に青緑色の電光表示をあしらっている。左上腕部には赤色で「01」とキャラクター名をデザインしたタトゥーが入れられており、キャラクター・ボーカル・シリーズで最初に発売された製品であることを表している。
KEIは初音ミクのオファーの際、「ヤマハのシンセサイザーのデザインをモチーフにして服をデザインして欲しい」と要望されたが、自身に音楽機材の知識は全くなく、苦労したと語っている。
以後、ニコニコ動画やpixivで様々なイラストレーターや踊り手、動画作成者がアレンジを加えることにより、多様なバージョンが存在することとなった。
公式のフィギュアやグッズにアイテムとしてネギを付属されるといった設定は、実はユーザーによる創作から広まった流行を取り入れたもの。
キャラクターの利用について
初音ミクは発売後キャラクターとしても人気が出たことからキャラクターをモチーフにしたイラストやアニメーションの作成といった、ファンによる二次創作が盛んに行われた。そうした状況に応える形で「ピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)」とそれに基いた「キャラクター利用のガイドライン」が定められた。
ライセンスの内容に沿ったものであればキャラクターを用いた非営利無償の範囲での二次創作活動が公式に認められているほか、非営利、有償の二次創作物の頒布のため「ピアプロリンク」という仕組みが提供されている。また、日本以外の利用者への対応のため、2012年12月に公式キャラクターイラストのクリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY-NC 3.0(表示 - 非営利 3.0)でのライセンスも行われた。
ただし、キャラクターのイメージを損なうような行為などについては規制されており、実際に成人表現を含む二次創作物などに対する対応が行われたケースもある
関連するキーフレーズ
VOCALOID
クリプトン・フューチャー・メディア
ヤマハ
KEI
ボカロP
ニコニコ動画
YouTube
鏡音リン
鏡音レン
巡音ルカ
関連リンク
初音ミクに関する最新情報
似たようなキーフレーズ
同じカテゴリーのキーフレーズ