LiSAはなぜ「今日もいい日だ」と唱え続けるのか? ポッキーと共鳴した1日に密着

LiSAはなぜ「今日もいい日だ」と唱え続けるのか? ポッキーと共鳴した1日に密着
LiSAはなぜ「今日もいい日だ」と唱え続けるのか? ポッキーと共鳴した1日に密着

LiSAさん

11月11日は、「ポッキー&プリッツの日」! スティック状で形が似ていることから江崎グリコが届け出て、平成11年11月11日の「"1"が6個並ぶ日」にスタートした記念日だ。

毎年恒例となったポッキーのキャンペーン、今回は国内外のファンから声援が鳴り止まないアーティスト・LiSAさんとのコラボ企画が実施される情報をキャッチ!

KAI-YOUではその企画現場に密着。記事前半ではコラボ企画のオフショットを中心に、現場の様子をお届けする。後半では独占インタビューも行ってきた。

文:長谷川賢人 写真:LiSA、山本哲也 編集:新見直

LiSAの「ある休日」…さて、どこへ行く?

「今日もいい日だっ。」

LiSAさんはいつも、オフィシャルブログの最後に同じ言葉を書く。このブログで見られるいちばん古いエントリーは2008年12月13日で、彼女はそこにも書いていた。

2010年にTVアニメ『Angel Beats!』の劇中バンド「Girls Dead Monster」の歌唱役を担当した後、2011年春にソロデビュー。同年の秋にはTVアニメ『Fate/Zero』のOP曲『oath sign』をリリース以降、数々のアニメとタイアップしてきた。アーティストとしてもテレビ番組「ミュージックステーション」の出演や、千葉・幕張メッセ国際展示場でのワンマンライブを成功させ、国内外で多くのファンを熱狂させ続けている。

デビュー5周年を迎えた彼女の傍らには、いつも「今日もいい日だっ。」が寄り添っていた。なぜ、その言葉を唱えるように綴り、ブログやライブを通じてファンへ届け続けているのだろう? インタビューではそんなところも聞いてみた。 ポッキーは、「ポッキー&プリッツの日」である11月11日が「いい日」と読めることから、LiSAさんの「今日もいい日だっ。」というメッセージに共感。そこで、ある1日を通して、「今日もいい日だっ。」という言葉が生まれる様を見届ける密着企画を行った。

ポッキーを片手に思い入れのある場所に足を運び、心にグッときたものへカメラを向けるLiSAさん。そんな、とある休日のワンシーンのような姿を見ていると、なんだかその秘密に触れた気がした。

カメラは「今日もいい日だっ。」を見つけるツール

この日のLiSAさんは、井の頭恩賜公園で散歩をして、思い出の街である新宿・ゴールデン街の友人を訪ね、原宿にある大好きなファッションブランドのお店でショッピングを楽しむ日程。

ブログに載せることもあり、以前から愛用のカメラを持つほどの写真好き。今日、手にしているのは、古くからカメラの名機と名高い「ライカ」のデジタルカメラ「M8」だ。 「ずっと前からライカを使いたかったんです。いつもは撮ってもらうことが多いんですけど、カメラマンさんが撮った写真で “いいな” って思うのが絶対にライカだったから」とLiSAさん。この日、初めてM8を手にして、少しクセのあるピント合わせにも徐々に慣れ、思いおもいのシーンを切り取っていた。 LiSAさんの撮影にも熱が入ってきた。青々とした木々、池に映る青空、壁にブルーで描かれた落書き……すぐに撮影したいものを見つけて、シャッターを切る。

LiSAさん撮影

「カラフルなものが好きなんです。だからグリーンを撮りたくなるんだと思う。昔から色がパキパキしたのが好きで。ビビッドな色を見ると元気になるというか、単純にかっこいいなって思うものがそうなんですよ」 「カメラマンの方って『いまの光がいい!』ってよく言うんです。いい写真は光と影のバランスがいいんですよね。私も街中とかで『あ!』って直感で気づいて、撮りたくなるものを見つけることが多いです」

LiSAさん撮影

思いついたアイデアもすぐ試す。まるで夢の中で見る光景のような、ソフトフォーカスがかかった写真は「今日着てた服のレースをレンズにかけて撮ったら、いい感じになった!」とLiSAさん。ちょっとしたワンアイデアで、Instagramにありそうな加工ともひと味ちがう雰囲気に。 カメラはLiSAさんにとって、「今日もいい日だっ。」をつくる大切なツール。たとえば、ブログを書くときに「きれいな空の写真」がひとつあれば、良い天気だったことに気づけた自分を褒めながら、その気持ちを書き留められる。 ブログを一枚の写真から書くって、作詞と似ているんです。たとえば、目の前にペットボトルのお水があって、それが太陽にきらめいていたら、『ひとつの雫から川になる』っていう歌詞が連想みたいに浮かぶかもしれない。ひとつの絵から文章を書くようになったら、自分の思っていることを人に伝えることもできるようになりました」

“LiSA”として生まれた彼女の、始まりを支えた場所

次に向かったのは新宿のゴールデン街。ここはLiSAさんが地元の岐阜から上京した8年前に、当時のバンドメンバーが働いている店があったことから、よく通っていた場所だという。 今でも新宿でわずかに時間ができると、ふらりと訪れることもあるそう。LiSAさんはゴールデン街のどんなところに魅力を感じたのだろう?

LiSAさん撮影

「ゴールデン街って小さいお店がいっぱいあって、それぞれ自分たちが好きなことをやっているから、ドアの感じやお店構えからして『異国』みたいで。そこで出会う人たちが面白かったんですよね。アニメバーもあるし、ラーメン屋さんもあるし、ずっとハードロックや椎名林檎さんの曲だけが流れているところもあるし……本当にみんなが好きなことをやっている感じ 「(ゴールデン街では)お客さん同士でも『なんの仕事をしているか』くらいは知っているけど、それ以上を詮索しない。好きなこと以外はそんなに興味がないっていうか。そんな、ねちっこくない関係がすごく好きでした」 岐阜からリュックひとつで上京したLiSAさんにとって、バンドメンバー以外とも交流できたゴールデン街でのひと時は、癒やしでもあり励みにもなったのだろう。さらには「知らない曲たちをあそこで学んだ」という。 「私がやっていた『Love is Same All』というバンドのメンバーのHAKAMAさんが、『どんがらがっしゃん』って串揚げ屋さんで働いてて。そこで、松田聖子さんやちあきなおみさんの古い映像がずっと流れていたんです。ちあきなおみさんのエモさに私は衝撃を受けて(笑)、それからずっとYouTubeを探っていたのを覚えています」 今も「どんがらがっしゃん」のエリアマネージャーとして働く“HAKAMA”こと袴塚さんは、LiSAさんを見て、大きくは印象は変わらないものの、「ちょっと大人になったかな」と笑った。

LiSAをつくる、いちばん好きなファッション

井の頭恩賜公園、新宿ゴールデン街とめぐり、最後に訪れたのは原宿にある「Candy Stripper(キャンディ・ストリッパー)」。デビューした5年ほど前からずっと好きなブランドだそう。 「値段が高くて手が出ないときも、古着を探して集めるくらいに好きでしたね。私にとっては『いちばん似合う気がする、LiSAをつくる服』です」 「オンとオフでファッションは変わりますか?」と聞いてみた。「オンの時は写真映えするもの。このヒョウ柄ジャケットとかね(笑)」との答え。 「オフなら街の中に馴染みやすい……あまり目立たないように気をつけるけれど、でもさりげない可愛さのあるもの。キャップだけど、ワンポイントで猫のマークが入ってたり」 顔見知りの店員さんと話しながら、服を手にするLiSAさん。勧められた黄色のスカートに「私に黄色ってイメージがない!」と笑いながら試着してみると…… 意外にハマっていた! 店員さんとの双子コーデも試してみたり。

Candy Stripperのコンセプトは「NO RULE, NO GENRE, NO AGE」。自分の感性を年齢やジャンルに縛られずに楽しめる、そんな服たちの魅力をLiSAさんは「かわいいのに毒がある」と表現してくれた。 「毒」と聞くと、ちょっとコワいイメージが浮かぶ。いったいどんな意味だろうと思い、インタビューでさらに深く聞いてみることにした。

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