弐瓶勉『シドニアの騎士』に同人マークを使用 二次創作支援を表明

弐瓶勉『シドニアの騎士』に同人マークを使用 二次創作支援を表明
弐瓶勉『シドニアの騎士』に同人マークを使用 二次創作支援を表明

『シドニアの騎士』11巻のオビ左上にある「OK」という文字が入っているのが同人マーク/画像はWebサイト「アフタヌーン」より

『ABARA』や『BIOMEGA』などの作品で知られる漫画家・弐瓶勉さん。2013年10月23日(水)には、現在『月刊アフタヌーン』で好評連載中の『シドニアの騎士』11巻が発売されたが、そこで「同人マークが使用されていることが分かった。

これは、作者の弐瓶勉さん自身が、『シドニアの騎士』のファンなど第三者による二次創作同人誌の配布をコミックマーケットなどの同人誌即売会で行うことを認める、という意思表示をしたことになる。なお、この意思表示は11巻だけでなく『シドニアの騎士』第1話から適用されるとのこと。
シドニアの騎士 Knights of Sidonia
『シドニアの騎士』は、2009年から講談社が発行する『月刊アフタヌーン』にて連載開始。王道のSFロボット漫画として、非常に大きな人気を博している。その人気からか、2013年5月にはアニメ化が発表され、3DCG制作会社「ポリゴン・ピクチュアズ」の設立30周年記念作品として制作される。

同人マークとは

作者・かすりさんによる「同人マーク」のロゴ デザインの意図として「創作の意味のペン先とOKの意味の丸を組み合わせました」とのこと

同人マークは、日本がTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に参加し、著作権侵害が非親告罪化した場合、──つまり警察が権利者の告訴なく独自に起訴できるようになってしまった場合の対策と、オリジナル作品と同人文化の共存を願ってつくられたもの。マークをリリースするのは特定非営利活動法人コモンスフィア

このマークを作者自身が自分の作品に使用することで、前述したように第三者による二次創作同人誌の配布をコミックマーケットなどの同人誌即売会で行うことを認める、という意思表示を行なうことができる。作者が自分の作品を使った同人活動を積極的に認めたいという、二次創作同人誌を支持するという意味合いが強い。逆に同人マークがない作品は二次創作をしてはいけない、というわけではなく、あくまで作者が該当作品の二次創作活動を許諾する意思表示のためのものだ。

二次創作=新たな創作性

同人マークで認める二次創作同人誌とは、あくまでコピーや複製を認めるのではなく、元のオリジナル作品から派生させた「新たな創作性」のある表現を創作したものをいうようだ。

2013年7月よりマークデザインの一般公募が行われ、8月にデザインが正式に決定した。実際に、8月28日(水)発売の『週刊少年マガジン』で連載が始まった同人マーク選考委員の1人でもある赤松健さんの「UQ HOLDER!」に同人マークが使用された。

同人マークは10月10日(木)より、コモンスフィアにて、正式公開版がベクターデータ等で提供されている。マークを使用するのに事前の審査や登録等は不要だ。
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