3月8日には3年ぶり、盟友 DJ TY-KOH、KOWICHIとともに設立したFLY BOY RECORDSとしては初となる4thアルバム『Forever Living Young』をリリース。最先端のアメリカンヒップホップを取り入れたビートと、ストレートなラップが人気を集めている。
今回は、筋トレ愛をラップにした「Workout」が多くのマッチョ野郎に支持され、夏が一番似合う男性を決める大会「サマー・スタイル・アワード」にも出場する超肉体派のヤングハッスルさんへの取材を実施。
そして、ヤングハッスルさんと同じく超肉体派であり、自称・日本一インターネットで顔写真が使われているフリー素材モデルでもある筆者・大川竜弥が対談の相手を務めさせていただいた。
この日が初めての対面となったが、筋肉が生んだ友情が大いに会話を盛り上げたのは特筆しておきたい。新アルバムのテーマから、ライブの極意。そして、筋トレの方法についてもアツく語り合った。ダイエット開始前にビフォー写真を撮影してもらいました。5月中旬までにあと2キロしぼる予定です。 pic.twitter.com/Ruz7UKit1H
— 大川竜弥(フリー素材) (@ryumagazine) 2017年3月5日
文:大川竜弥 取材・編集:ふじきりょうすけ 写真:Kodai Ikemitsu
エアマックス狩りはマジでヤバい
──ヤングハッスルさんは、中学3年のときキングギドラに出会い、日本語ラップを聴きはじめたんですよね。YOUNG HASTLE(以下、ヤングハッスル) 『空からの力』を聴いてハマったんですよね。中3の終わりから日本語ラップを聴きはじめて、最初はRHYMESTERとかSOUL SCREAM。TSUTAYAでレンタルしたCDをテープにダビングして、登下校のときショックウェーブで聴いてました。
……ショックウェーブってわかります? パナソニックのカセットプレーヤーで、Bボーイの定番アイテムなんですけど。
大川 僕はMDでしたが、あえてテープだったんですか?
ヤングハッスル MDもあったんですけど、Bボーイにはミックステープ※1っていう文化があるから。 大川 中学のときからBボーイだったんですね。
ヤングハッスル そうっすね。中学のときにハイテクスニーカーブームがあって。ファッションもナイキから入って、ティンバーランドとか、POLO。そういうブランドばっか着てた。
音楽は、それまでずっとミスチル(Mr.Children)が好きで。ヒップホップにハマって、はじめてファッションと聴いてる音楽がマッチしたんですよ。
大川 ヤングハッスルさんは33歳ですよね。僕も35歳でほぼ同年代なんです。当時はエアマックス狩り全盛期じゃないですか?
ヤングハッスル 靴箱に入れてるとパクられちゃうみたいな(笑)。
大川 僕はエアマックスが買えなくて、エアフォース1を履いてたんですよ。それでも盗まれないかドキドキしました。エアマックスに画鋲で穴あけられてるやつ、いませんでした? ヤングハッスル エアー抜かれたら最悪っすよね!
大川 エアマックスの売りですからね。エアーを抜かれたら、エアマックスのアイデンティティがなくなっちゃう。
※1 ミックステープ……未発売や無許可のリミックスを路上などで発売するカセットテープ
フリースタイルダンジョンで残したインパクト
大川 「フリースタイルダンジョン」がブームになって、僕もラップを聴くようになったんです。ラッパーのメディア露出が増えてラップ人口も増えてるじゃないですか。ヤングハッスル ヒップホップブームというよりは、フリースタイル/MCバトルブームですよね。
大川 すごいですよ。広告代理店の企画会議に参加すると、みんなひと言目に「ラップやりましょう!」ですから。
ヤングハッスル そうなんですね。日本だと客層も含めて、MCバトルのシーンとリリックにこだわるラッパーたちとのシーンはちょっと別で。
我々が普段やってるラップが流行ってるっていう感覚はあんまりないけど、オマケ的にヒップホップもやりやすくなった。バトルでハマった人たちを、リリック側に流していきたいんです。 大川 ヤングハッスルさんはフリースタイルやらないんですか?
ヤングハッスル 俺はあんまりフリースタイルやらないですね。「フリースタイルダンジョン」のライブ枠にはまた出たいですけど。
大川 以前「おんなのこ」を披露されてましたよね? あの曲、最高でした!
ヤングハッスル 番組ではじめて俺を知った人たちにとってはインパクトがあったみたいで。予想以上にウケてくれて、しめしめって感じですね(笑)。
大川 芸人のアキラ100%さんが「R-1」で優勝して、今年は脱ぐブームがきてますから。これからもガンガン脱いだほうがいいですよ!
ヤングハッスル あのお盆スキルは、ヤバいっすよね!?
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Young
ラッパー
中学3年時にキングギドラに出会い、衝撃を受ける。ZEEBRAのスタイルに憧れると同時にUSヒップホップを吸収。2002年にラップを始め、渋谷のクラブなどでライブ活動を展開。一切のブレを感じさせない彼の性格が、アンダーグラウンドの現場で日々泥臭く戦うラッパーを沸かせ、厚い支持を受ける。2017年3月、”見た目二枚目 やること三枚目 これがハスバム四枚目” とヤンハス節全開の、4thアルバム「Forever Living Young」をリリース。日本語ラップシーンを代表する超個性派ハードライマー。
大川竜弥
フリー素材モデル
自称・日本一インターネットで顔写真が使われているフリー素材モデルです。お仕事ください
1件のコメント
ふじきりょうすけ
インタビュー/編集を担当しました。
筋肉自慢のMC・ヤンハスさんの対談相手を考えた時に、大川さんがTENGAの広告でキレッキレのボディを披露してたことをふと思い出し、トントン拍子で進んだ対談。
原稿でも触れていただきましたが、大川さんが「workout」をヘビロテしていたり、ほぼ同世代だったり、大会出場経験者だったりと、共通点がどんどん出てきていい対談になったと思う。
原稿には盛り込めなかったけれど、マニアックなサプリの話やトレーニング方法など存分に語っていただき、ガリガリで体育会系とは程遠い僕ですら筋トレしたくなるほどのナイストークでした。