ポーター・ロビンソン×A-1 Pictures マデオン共作のアニメMV「SHELTER」インタビュー

赤井俊文監督へのインタビュー!

「SHELTER」場面カット

──ポーター・ロビンソンが持ち込んだという原作・原案への印象は? また、本人からは制作にあたってどのような要望があったのですか?

赤井 はじめて見た時は切ないお話だな……と。でも主人公・凛の強さ出せればな~と思いました。曲のサンプルも早めに聞かせてもらっていたので、ストーリーが、曲調とあっていてイメージしやすかったです。

そこから、曲の尺と相談しつつ、どういう方に持っていこうかと。キャラクターデザインを担当した河野さん含めメンバーと話しあったり、イメージボードを描いたりしました。ポーターが来日した時は直接話したりして、方向性を決めていきました。

──世界的な海外アーティストのMVを制作するへの思い入れや意気込みはありましたか?

赤井 MVだからといって、変わった映像ばかりというより、見やすく感じやすい物になればいいなぁと思って制作しました。何度も繰り返し見れるような作品づくりですね。
 
──赤井監督ご自身はもちろん、河野恵美さん、(背景美術の)竹田悠介さん、三澤紗千香(声優)さんというスタッフ・キャストの布陣にはどのような意図がありましたか? また監督からはどういったディレクションをされましたか?

赤井 もともとポーターは、スタートからこのMVをつくるには「河野さんとでないとやらない!」くらいな感じでしたし、河野さんの絵の力、魅力を全面に出してもらえばいいな~と。ぴったり。

竹田さんには、かなり細かく指示を出しつつ、でもやり易いように……と。あがった美術は素晴らしかったです。ぴったり。

三澤さんはオーディションで決めさせてもらいました。キャラの情報が少なく難しかったかもですが、頑張ってもらって良いものになったと思います! ぴったり。

「SHELTER」キービジュアル

──楽曲から受ける印象をどのように意識されてアニメーションに落とし込んでいかれましたか? また、一番苦労された点は? あわせて、MVの制作期間はどれくらいだったのでしょうか?
 
赤井 何もない所から、デザインや設定を決め込んでいくのが難しくもあり楽しかったです。特に苦労とは思いませんでした(自分はですが!)

またMVなので、見やすくなるように何度も繰り返し確認したり、ただ流し続けたりできるようにという点は意識しました。

制作期間は、何もない所からだと、2016年2月くらいだったかな……。作画は4月くらいに開始しました。

──ポーター・ロビンソンに限らず、日本のアニメーションは世界的に視聴者を獲得し続け、近年でもますます様々な創作活動に影響を与えるようになっていますがどのように感じてらっしゃいますか?

赤井 自分にこういう機会を貰えて、ポーターとA-1 Picturesに感謝です。あまり日本のアニメ! と意識したことはないですが、良いアニメがあればどこの国のアニメでも切磋琢磨していければと思います。

「今、日本のアニメは増えすぎだ!」ということも囁かれていますが、TVに限らず、若いいろんな人のチャンスの場が多いのは良いことだと思いますし、それを自分の糧にして、良いものをつくっていけばいいと思います。

なにより「SHELTER」ぜひ、たくさんの人に見てもらいたいです! ※記事初出時より、一部内容を修正いたしました
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楽曲情報

SHELTER

原案・原案
ポーター・ロビンソン

【スタッフ 】
監督:赤井俊文
大阪府出身のアニメーター、キャラクターデザイナー、アニメーション演出家。A-1 Pictures所属。
代表作に「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」「マギ」キャラクターデザイン、総作画監督、「ココロコネクト」 (キャラクターデザイン)、
「アイドルマスター シンデレラガールズ」等作画監督、絵コンテ、演出、原画など。

キャラクターデザイン:河野恵美
代表作に「アイドルマスター シンデレラガールズ」総作画監督、作画監督 「ビビッドレッド・オペレーション」キーアニメーター
「キルラキル-KILL la KILL-」「ソードアート・オンライン」「ワンパンマン」など原画で参加。 今作にて、自身初のキャラクターデザインを担当。
美術:竹田悠介
スタジオBamboo所属。代表作に、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「BLOOD THE LAST VAMPIRE」「ギルティクラウン」。「ソードアート・オンライン」「屍者の帝国」など。美 術監督として多くの作品に参加している。

【キャスト】
三澤紗千香 (凛役)
代表作に「アクセル・ワールド」(黒雪姫)、「普通の女子校生が【ろこどる】やってみた」(小日向 縁)、「アルドノア・ゼロ」(ライエ・アリアーシェ)など。

【ストーリー 】
未来的シミュレーターの中で孤独に暮らす少女・凛(リン)は、毎日永遠の命が続く無限の美しいバチャルリアリティーの世界で目を覚まし、タブレットを使ってシ ミュレーターを操作し、自分のための新世界を空想し創造しつづけている。 しかし、現実世界の凛は実は昏睡状態にいて、その体は小さな宇宙船内のVRシミュレーター内 に。。。

【キャラクター 】
凛 Rin ・・・17歳の女の子。孤独の世界を退屈に感じ、外の世界を知りたいと思うようになる、そ してどう して自分はひとりなんだろうと。
茂 Shigeru・・・日本人科学者。

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