本サイトを制作したのは、ニュージーランド出身、ベルリン在住のデザイナー・Cameron Askinさん。
縦長の構成で、スクロールしていくことでさまざまな時代のインターネット上の素材が散りばめられた地層が出てくる仕組みになっており、最後までスクロールすると「A love letter to the Internet of old(昔のインターネットへのラブレター)」というテキストにたどり着く。
そこには、Cameronさんのかつてのインターネットへの切実な思いが書かれていた……。
インターネット愛と懐かしさ溢れるWebコラージュ
「Cameron's World」にアクセスすると、MIDI音源風のBGMがループで流れはじめる。な、懐かしい……!画面をスクロールしていくと、さまざまなサイトから拾われたパーツで構成された層があらわれる。 それぞれの層は、ひとつひとつ色が統一されており、スクロールしていくとグラデーションのようになっている。 ボタンをクリックすると、レトロチックなブラウザがあらわれることも! 層によっては極彩色で彩られ、かつてのインターネットの色使いが懐かしさを感じさせる。 そして、「INFERNO(地獄)」の文字とともにあらわれる、ものものしい雰囲気の層を抜けると…… メッセージが書かれた最下部にたどり着く。そこに書かれていたのは……
メッセージを翻訳してみた!
どうやらこのサイトの画像と文章は、2009年にサービスが終了した米国Yahoo!提供の老舗ホームページスペース「Yahoo! GeoCities」のアーカイブからCameronさんが収集し、再構成したものらしい。"Cameron's World is a web-collage of text and images excavated from the buried neighbourhoods of archived GeoCities pages (1994–2009)."
(キャメロンズワールドは、さまざまなユーザーがGeoCitiesで1994年から2009年の間につくったホームページから、テキストと画像を収集したウェブコラージュである。)
"GeoCities was a web-hosting service that made it possible for people to build their own home pages. During the 90s, users from all over the world created personalized corners of the Internet."
(GeoCitiesは、各々のホームページを作成できるWebホスティングサービスだった。90年代には、世界中のユーザーがインターネット上に個人ページをつくっていた。)
"By the time the U.S. service shut down in October 2009, there were over 38 million GeoCities pages. Cameron’s World brings together archived material from thousands and thousands of these sites."
(アメリカで本サービスが終了した2009年10月には、3800万のGeoCitiesページが存在した。キャメロンズワールドは、これらの無数のサイトから素材を収集ししている。)
"In an age where we interact primarily with branded and marketed web content, Cameron’s World is a tribute to the lost days of unrefined self-expression on the Internet."
(ブランディング、マーケティング化されたWebコンテンツが影響し合う時代のなかで、キャメロンズワールドは、洗練されていない自己表現であふれていたインターネットの在りし日々への賛辞をあらわしている。)
"This project recalls the visual aesthetics from an era when it was expected that personal spaces would always be under construction."
(このプロジェクトは、個人的な空間が常につくられ続けていた時代に存在した、視覚の美学を想起させるものである。)
開発はnthony Hughesさん。音楽はRobin Hughesさんが担当しているとクレジットされている。
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント