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  • 2023.11.08

VTuberビジネスモデル総まとめ 2023年の生存戦略に求められるアップデート

VTuber関連トピックをピックアップし、よりPOPに、より深く掘り下げていく『VTuber経済ニュース』。

最終回のテーマは、VTuberはどのように利益を出しているのか。VTuberに関わるビジネスマンは最後まで読んでほしい。

VTuberビジネスモデル総まとめ 2023年の生存戦略に求められるアップデート

クリエイター

この記事の制作者たち

バーチャルYouTuber(VTuber)関連トピックをピックアップし、よりPOPに、より深く掘り下げていく『VTuber経済ニュース』。

最終回となる第25回は、VTuberのビジネスについて総括する

VTuberをビジネスとして見た際、VTuberはどのように利益を出しているのか。ここまで25回にわたって掘り下げてきた内容も織り交ぜながら解説する。

ぜひともVTuber、VTuberに関わるビジネスマンは最後まで読んでほしい。

目次

  1. 動画投稿などで得るプラットフォーム収益
  2. 手元に残る投げ銭の収益は50~70%
  3. 広告収益の単価は今後減少する見込み
  4. 安定した収益が期待できるファンクラブ
  5. 収益性の高いグッズ販売
  6. 熱意あるファンの多寡が鍵を握るクラウドファンディング
  7. 様々な形で開催されるイベントの収益は?
  8. 活動の主軸にもなる音楽制作
  9. 大きな資金が動くタイアップ/プロモーション
  10. VTuberビジネスのリスクとコストを整理
  11. 最後に「VTuberは文化か、ビジネスか」

産業情報調査会社・QYResearchの調査によると、2021年に16億3,900万ドルだった世界のVTuberの市場規模は、2028年には174億ドルに達すると予測されている

VTuberを運営する企業の中にはANYCOLORカバーといった上場企業も存在し、市場は過熱状態にある。

動画投稿などで得るプラットフォーム収益

VTuberの収益源として、インターネットでの活動は要となる。動画共有プラットフォームやSNSで活動し、そこから得られた収益を活動やファンに使い、収入として私生活や趣味に使用する。

動画共有プラットフォームでの活動では、ライブ配信や動画投稿を主に行う。ゲーム実況や「歌ってみた」、雑談、ASMRが現在の配信ジャンルの主力になっているだろう。

2023年現在、VTuberの配信プラットフォームとして主戦場になっているのはYouTubeとTwitchだろう。

さらに、アバターとしてイラストや2Dモデルを活用しIRIAMやREALITYなどで活動する配信者は「Vライバー」と呼ばれ、現在流行の過程にある。

手元に残る投げ銭の収益は50~70%

VTuberの収益として、最も知られているものはプラットフォームでの投げ銭(スーパーチャットなど)だろう。

日本経済新聞は2020年11月に「Vチューバー、雑談で1億円 投げ銭世界トップ3独占」というタイトルで記事を投稿。

当時、VTuberのファンダムに限らず、世間も惹きつけた。しかし、あまりに端折られた「雑談で1億円」というタイトルは広く勘違いも呼び「VTuberは雑談をするだけで1億円稼げる」と思う者もいた。

実際のところは、ファンが投げ銭をした額すべてがVTuberの手元に残るわけではない。

プラットフォーム、投げ銭をするユーザーの支払い方法に応じた手数料、事務所に所属していた場合は事務手数料を差し引かれて、手元に残るのは50~70%ほどになるという(参考)。

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投げ銭以外の収益源。広告収益は今後どうなる?