遺体動画で炎上のYouTuberローガン・ポール、公式から提携解除される

遺体動画で炎上のYouTuberローガン・ポール、公式から提携解除される
遺体動画で炎上のYouTuberローガン・ポール、公式から提携解除される

画像はローガン・ポールさんの動画「So Sorry.」より

YouTubeがアメリカの人気YouTuberのローガン・ポール(Logan Paul)さんとの提携関係を解除したとBillboardなどのメディアが報じている(外部リンク)。

大きくは広告導線の削除と、YouTube RED制作によるポールさん出演ドラマの降板だ。

これは、富士山麓の青木ケ原樹海を訪れたポールさんたちが自殺者と思しき男性を発見した様子を収めた動画(現在は削除済み)に端を発する事態。以下で概要をまとめていく。

ローガン・ポールは何を犯したのか

ローガン・ポールさんは1500万人以上のチャンネル登録者数を抱える人気YouTuber。もともと警察に逮捕される様子や同じくYouTuberである弟の彼女を奪うなど、破天荒で行き過ぎた動画が人気を集めていた。ちなみに、国内チャンネル総登録者数No.1として知られるHIKAKINさんはメインチャンネルで550万人。4つ持つアカウントの累計で約1000万人だ。

そんな彼が2017年末頃に日本へ来日。リアルポケモンGOと題して歩行者にモンスターボールを投げたり、生魚を持ちながら渋谷を闊歩する様子などが次々と投稿されていた。
REAL LIFE POKÉMON GO IN TOKYO! (catching strangers)
そして1月1日、件の樹海動画を投稿。遺体を発見し、ショックを受けながらも冗談を口にする様子が収められていた。

当然ながら、その動画には批判が殺到し炎上に発展。イギリスの大手新聞「The Guardian」など各国のメディアでも取り上げられたほか、 アメリカ「The Verge」ではポールさんに限らずSNSのモラル全体が崩壊している(外部リンク)といった旨のコラムを掲載。波紋を呼んだ。
So Sorry.
ポールさん自身は事態をうけ、動画を削除。TwitterやYouTubeで謝罪のコメントを発表し、「動画は絶対に投稿するべきではなかった」「ファンは擁護しないでほしい」と現在の心境を吐露。活動休止を発表した。

YouTubeとの提携を解除、不満の声も

YouTube側は9日、公式見解を発表。「コミュニティガイドラインに違反」していることを明言した。 そして今回YouTubeとローガン・ポールさんの提携を解除したことを発表。具体的には「Google Preferred(グーグル・プリファード)」と呼ばれる広告出稿メニューから除外されている。
Foursome - Official Trailer
加えて、YouTube Red(日本未実装の定額サービス)制作によるオリジナルドラマ『Foursome』シーズン4には、それまで出演していたポールさんが降板となることも明かされている。ポールさんの代役が立てられるのかなどは保留中だ。

これらの決定により、ポールさんの動画広告収入は大きく減衰することが容易に予想される。しかし依然としてチャンネルは健在のため、さらなる対応を求め、ポールさんのチャンネル自体の削除を求める署名運動もウェブサイト「Change.org」にて継続中。

記事執筆時点(1月11日19時)の段階で47万人を超える署名が全世界から集まっている(外部リンク)。

兄弟間での痴話など過激な動画で人気を博してきたポールさんだが、一転大きな批判を受けることとなった今回の投稿。再生数の獲得がゲーム的な積み重ねを極めたことで、瓦解したモラルがあらわになった事例といえるだろう。

YouTube、問われるモラル

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