マジパン、楽曲のないMVを公開 人工知能によるディレクションの結果は…

魔法をコンセプトにした5人組アイドルグループのマジカル・パンチライン(マジパン)が人工知能の「AI-CD β」をクリエイティブディレクターに迎えた世界初の「MV先行型 楽曲制作プロジェクト」にて、楽曲のないMVを「タイトル未定」として公開した。

「MV先行型 楽曲制作プロジェクト」とは?

「AI-CD β」は、McCANN MILLENNIALS(マッキャン ミレ二アルズ)が開発した、CMを制作するためのクリエイティブディレクションが出来るという人工知能。

毎年優れたコマーシャル作品に贈られるACC CM FESTIVALテレビCM部門の過去10年分の受賞作品など、さまざまなCMを構造分解し、そのデータベース上から商材や訴求内容に合わせて最適なCMをつくるためのクリエイティブディレクションを行う設計がされている。

本プロジェクトでは、「AI-CD β」がアイドルの新曲プロモーションに最適な映像表現を提案し、MVを撮影。その映像に合わせて後から楽曲を制作するという、常識を覆した制作方法であり、世界初の取り組みとなっている。 今回のクリエイティブディレクションでは、「狩猟本能学園モチーフで、擬物化を使いアンニュイなトーンで、ドキッとする映像で伝えろ。」というもの。

楽曲がないMVをどうやってつくるか?

楽曲がなく、人工知能によるクリエイティブディレクションという制約もある撮影では、映像監督をはじめ、振付け師や衣装、デザイナーらが通常の制作フローと異なり、さまざまな工夫が必要だったという。

特に、楽曲がない状態で、ダンスシーンと歌っているリップシーンをどう表現するかが課題に。

そこで楽曲のBPMを135に設定し、ダンスを振付け師に依頼。さらに過去の楽曲からBPMが近い曲を参考に、歌っているニュアンスを残しながら、後から楽曲をあてても違和感が残らないように口元をやや隠すといった試行錯誤がされている。

現在、今回公開された映像を元に楽曲制作が行われているという。前代未聞のプロジェクトとだけあって、完成する楽曲にも注目が集まる。

なお、本プロジェクトの過程を収録したドキュメンタリー映像も引き続き公開中だ。
マジカル・パンチライン – Episode06 生と死の狭間【MV先行型楽曲制作プロジェクトのキセキ】
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