サマソニ出演の無名バンドは女子高生の心を掴めるのか? 渋谷で調査してみた

女子高生が考える、若手が売れるための方法とは?

椎木里佳さん(中央):株式会社AMF代表取締役社長。15歳で起業し、現在は慶應義塾大学1年生。女子中高生向けの商品やブランド、プロジェクトをプロデュースする事業を展開。
JCJK調査隊:左からひらいこころちゃん(高2)、いとうゆりなちゃん(中3)、つゆざきみゆちゃん(高2)、みやもとふうこちゃん(高1)。椎木里佳さんを中心に、総勢80名の女子中高生たちが”世界に日本のJKのかわいい文化”を発信するマーケティングチーム。

協力してもらったのは、椎木里佳さんと、総勢50名を超える女子中高生たちのマーケティングチーム「JCJK調査隊」から、4人の女子中高生。

早速、「『出れんの!?サマソニ!?』アーティストたちを自分たちがプロデュースするなら?」というテーマで、オーディションライブの印象的だった部分を視聴してもらいながら、議論してもらいました!!

船橋のプレスリーTHE NUGGETSはもっとショー要素を!

(オーディション映像で、ボーカルが客席から現れるのを見て)

「そこから来んの!? やば〜い!!」

「オーディションでこれだけぶちかませるなら、楽しみだな〜」

「これで、メンバーの半分が大学生なの!? 超面白い(笑)」

「ボーカルの人、学生感ゼロなのに、学生っていうのが面白い。でも、ボーカルの髪型と全体の雰囲気が氣志團さんとかぶってるかも…。ボーカルの髪型をリーゼントじゃなく、もうちょっと独創性のある…例えば、キューピーちゃんとかにしたほうがオリジナリティが出るんじゃないかな? バンドの持ってるオーラはすごい!」

「いかつい見た目の人が楽器も弾けるっていうのは、すごい面白かったですね。アーティスト写真を街中で見て、「この見た目でバンドやってる」ってなったら、ちょっと気になります。もっとかわいい曲を歌ってもいいかも」

「かわいい曲〜?」

「ビジュアルがヤンキーチックで、曲自体もヤンキーな感じ。でも、すごいきれいな歌声で歌ってるから、自分たちの見た目を裏切る曲があってもいいのかな? って。ラブソングとかを歌ってたら、ギャップは感じますね。多分、最初は「すごい面白い!」から入ると思うんですけど。それで、サビに簡単なフリとか付けたら流行りそう」

「ゴールデンボンバーさんの「女々しくて」も、それで流行ったよね。今でもまだ(カラオケで)歌うよね?」

「歌うし、めっちゃ盛り上がります!」

「THE NUGGETSは今、歌だけじゃなくて、パフォーマンス的なショーが見どころだと思うけど、「船橋のエルヴィス・プレスリー」ってキャッチフレーズだったら、もう少し振り切ってキレキレのダンスとかをしてもいいかもしれない。今はちょうど氣志團さんとゴールデンボンバーさんの間にいる感じだから、もう少しショー要素を取り入れたほうが見る人もわかりやすいと思う!」

イケメン低音DJ RYOYAは「超イケてるブランディング」

「この人、超若いですよね! それで、格好良い! こういうストリート系の見た目の人も良いですね」

「ただ、私、DJを聞く時の盛り上がり方って、いまいちまだよくわからなくて。18歳だから、クラブにも行けないし」

「確かに、DJの上手い下手ってわからないです。歌とかギターだったら、自分が楽器できなくてもなんとなく上手いってわかりますけど」

「じゃあ、どうしたら女子高生に受けるかな?」

「RYOYAさんのキャラクターをつくってみたりとか」

「「DJがイケてる」っていうのはみんなわかってるから、そのブランディングを活用して、芸能界に進出してファッションモデルをやってみたりだとか、音楽の世界観を反映したファッションブランドとかを立ち上げてみても注目されそう。イケメンDJの写真集とかも需要が出てきそうだし」

「だから、RYOYAさんは“イケメン”で突き抜けてもらったほうがいいかもしれない。例えば、人気のワンオクさん(ONE OK ROCK)とかも英語詞が多くて曲を聞いただけでは歌詞の意味をすぐに理解することは難しいけど、最初は「なんかかっこいいしもっと聞きたい!」ってところから入っていくと思う。だから、最初は「かっこいい!」で突き抜けていって、調べてみたらその良さが伝わる…っていう“超イケてるイメージ先行ブランディング”でいいのかも」

「バンドだったら歌に共感とかできますよね。でも、DJに親しみやすさは必要ないかな。本当に「イケてる」って感じがあれば。あと、周りにDJをやってる人があまりいないので、もし近くにDJがいたらもっと興味が湧くと思います」

「学校の部活でも軽音楽部はあるけど、DJ部はないよね。学校にDJ部が増えてもいいんじゃないかな。それで、文化祭の後夜祭とかでプレイするのとかは親近感がわくと思う」

「いいですね! 盛り上がると思います。クラブとかDJって、なんとなく少し怖い印象があったりするんで、RYOYAさん主催で飲酒・喫煙なしのイベントとかをやってもらって、自分たちもクラブに行けたら、DJ自体が浸透するかな」

「そもそもDJを見たことない人がほとんどだと思うので、まずどういう感じなのかを知りたい。海外だと、DJは一晩の出演料が2000万円とかだったり、ものすごくお金を稼いでる。今、日本人でもbanvoxがAviciiとかから認められて「iTunes」ですごいヒットしてたりするけど、日本国内だとそんなにハリウッドほど稼いでいないと思う。だから、RYOYAさんも、“イケメン”として突き抜けつつ、日本でのDJのブランディングを上げてもらいたいな」

正統派w.o.d.は他との差別化を!

「すごい勢いがあって、格好良い! 今回、ほかの2つのバンド(THE NUGGETSとシンガロンパレード)は、特徴がわかりやすいですよね。でも、w.o.d.は実力派で、“ザ・バンド”って感じがする。MCもほとんどないけど、このスタイルでも十分格好良いと思います」

「今、学校で話をしていて、前よりバンド好きな人が増えているんです。バンドに勢いがありますよね」

バンドへの抵抗感がなくなったというか、“バンド”のブランド力が上がったよね。一部の“バンド好き女子”だけが好きなものだったのが、その境目がなくなっていった。今はみんな、back numberさんが好きだし、ゲスの極み乙女さんも好き

「back numberさんの曲が映画の主題歌に使われたり、KANA-BOONさんの歌詞のキャッチーさがテレビに取り上げられたり。面白いバンドが色々出てきたので、私も最近バンドの曲を聴き始めたって感じです」

「軽音楽部に入ってる子も結構いますね。女の子でもガールズバンドを組んだり、男女混合でバンドをやってたりしますし」

「バンドが人気になっている中で、w.o.d.さんは正統派で音楽も格好良い。すでにメジャーになっていてもおかしくないバンドだよね。ただ、正統派のバンドってすごく多い気がするので、どう差別化していくのかな? って思った」

「もちろん、差別化しなくてもいいのかもしれないけど、今、女子高生の中で流行ってるバンドって、それぞれにすごい特徴がある。例えば、ゲスの極み乙女さんだったら声に特徴があったりとか、SEKAI NO OWARIさんだったら世界観ができあがっていたり、KANA-BOONさんならキャッチーな歌詞、ワンオクさんだと英語の歌詞が多い、とか。何か特徴があったほうが女子高生にはウケると思う」

「まず最初に、その特徴が注目されるかもしれないですね」

「w.o.d.さんはライブ映像を見ると格好良いけど、もうひとつ何かパンチがないとスルーしちゃうかも…。普段はあまりライブ映像とかは見ないで、MVとかを見ちゃうし」

「今、どのバンドも売れる瞬間っていうのは、すごいインパクトのあるものがテレビとかネットで取り上げられた時だと思うんです。例えば、「MVがすごい」ってなったら、それがネットで取り上げられて、今度は「ネットで話題」ってテレビで取り上げられて、そこから気になったりする」

「うん、これはほかの3組にも言えることだけど、まずは話題性だよね。もし目標が「みんなに音楽を聞いてもらう」っていうことだったら、昔からのファンに「あのバンド、売れるために方向性を変えたんじゃないの?」って思われたとしても、多少は突き抜けることをしないといけないのかなって思う」

「歌の上手さとかも含めて、今後w.o.d.さんがどうやって売れていくのか、が気になりますね」

京都のお調子者・シンガロンパレードはライブセットに世界観を

「(演奏してる姿が)すごい楽しそう…! ドラムの人、カメラに映るたびにすごい(笑)。歌も上手いですし、歌詞も面白い〜」

「新しいね! 雰囲気や関西の独特な感じが「関ジャニ∞さんをバンドオンリーにしたら」って感じかも」

「関西を推していたり、個性派な感じがしますもんね」

「この人たち、すごい売れそう!! センターのドラムの方が目に入って、ボーカルの方が端に追いやられてる感じがあって、新しい(笑)」

「FUNKY MONKEY BABYSさんの真ん中(DJケミカル)が目立つみたいな」

(オーディションライブで、「ポケモンGO」ネタのMCを挟んでいるのを見て)

「こういう旬なネタを楽曲の中に取り入れられるんだったら、常に新鮮さがあって、見てる人も飽きないよね。しかも、ネタを入れつつ、ちゃんと曲としても完成されてる」

「歌がすごい良いですよね」

「ドラムの方以外、かっこいい雰囲気(笑)」

「でも、ドラムの人、キャラも立っててかわいいですよね。衣装がすごい個性的でおしゃれなので、ファッションも気になります」

「ボーカルの人は、上着がスパンコールだらけでびっくりした(笑)。でも、私はああいうファッションの人でも全然、一緒に外を歩けるな」

「ドラムの人のファッションは、原宿にいても馴染めそうですね」

「バンドマンの方って、黒い服を着ていたり、ポップな服装の方ってあんまりいないよね。だから、シンガロンパレードさんはもっとポップにしたほうが良いかも。衣装だけじゃなく、ライブのセットもポップにしたりすると、もっとキャラが立つ。すでにあまりいないカテゴリのバンドだと思うから、もっと世界観を出して、ぜひ新しいバンドの形をつくってほしいな」

「ライブのセットを工夫すると、バンドの世界観ができるんですよね。私は、SEKAI NO OWARIさんの世界観がすごい好きなんですよ。普通のバンドだと、セットが何もなかったりするんで、もっと色を使ったりポップにしてみたら、シンガロンパレードさん独自の世界観ができるんじゃないかな」

「みんな、りゅうちぇるさんみたいな格好したり、ピンクの綿菓子とか雲のセットとか、増田セバスチャンさんのデザインとかが似合いそう」

「そういうの、絶対面白いと思う(笑)!」

憧れの舞台で夢を実現しようとする新人たちを応援に行こう!

──女子高生ならではの意見が集まった座談会は、こうして終了。最後に、「若い人たちの背中を押したい、夢に向かって頑張ってほしい」という志を持って若くして活動を続けているという椎木さんに、“夢の舞台に立てる”というコンセプトの「出れんの!? サマソニ!?」について、聞いてみました。

「「出れんの!? サマソニ!?」のアーティストを見て、まず純粋に「すごい!」と思ったし、若いのにプロのアーティストとして完成されていて、これからの可能性しか感じなかった。非常に楽しみですね。

「出れんの!? サマソニ!?」自体も、音楽をやってる人にとって憧れの舞台「サマソニ」に若い人が出れる機会だし、音楽を仕事にしようという夢に溢れる若者のためになる、めちゃくちゃ良い企画だと思いました!」

夢と希望を胸に、今回ご紹介した4組に加え、ほか12組のアーティストが、今月20〜21日、念願の「SUMMER SONIC」に立つこととなります。

女子高生にかぎらず、音楽ファンも唸らせること間違いなしのラインナップ。興味を持った方は是非、「出れんの!?サマソニ!?2016」をチェックしてみてください!!

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イベント情報

SUMMER SONIC 2016(東京会場)

日時
8月20日(土)Open 9:00am/Start 11:00am
8月21日(日)Open 9:00am/Start 11:00am
会場
QVCマリンフィールド&幕張メッセ
チケット
1日券¥16,500/2日券¥30,500/プラチナチケット¥30,000/Seaside Camp券¥30,000
HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER入場券 ¥8,500
※すべて税込
※購入の詳細は公式HPより

【出演情報】
・w.o.d.
日時:21日(日)09:40〜10:00
場所:SONIC STAGE

・シンガロンパレード
日時:20日(土)10:20〜10:40
場所:RAINBOW STAGE

・DJ RYOYA
日時:20日(土)11:00〜11:20
場所:BEACH STAGE

・THE NUGGETS
日時:20日(土)11:40〜12:00
場所:BEACH STAGE

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