「セカイ系」の復活 fhánaが語る「憂鬱の向こう側」とは?

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「セカイ系」の復活 fhánaが語る「憂鬱の向こう側」とは?
「セカイ系」の復活 fhánaが語る「憂鬱の向こう側」とは?

fhána

佐藤純一さん、yuxuki wagaさん、kevin mitsunagaさんという3名のサウンドクリエイターに、女性ボーカリストのtowanaさんを加えた4人組ユニットのfhána

2013年夏にアニメ『有頂天家族』のEDテーマ「ケセラセラ」で鮮烈なメジャーデビューを飾って以来、5クール連続でテレビアニメの主題歌を担当している。

また、iTunesの「NEW ARTIST 2014」にも選出されるなど、シーン問わず各界から注目を集めているfhánaは、2015年を迎え、一つの節目として2月4日(水)に1stアルバム『Outside of Melancholy』をリリースする。

fhána「Outside of Melancholy 〜憂鬱の向こう側〜」MUSIC VIDEO

また、初アルバムに加えて、5月17日(日)の東京公演を皮切りに初のワンマンライブツアーの開催も発表され、今年も勢いそのままに突き進んでいる。

音楽ユニットである彼らだが、常にその活動自体が1篇の物語であるかのような──観るもの聴くものを惹き付ける作品をリリースしてきている。

今回、結成に至るまでの音楽活動、そこから見えるアルバムの全体像、さらに、インターネットが普及した社会で変わらなかったものを通して、fhánaという物語が何をしようとしているのかについて迫った。
取材・構成:織田上総介

音楽をより生の体験に

左からkevinさん、佐藤さん、towanaさん、yuxukiさん

──2011年にfhánaが結成されて今年で4年目を迎えてのメジャー初アルバムリリースとなりますが、4年間を振り返って、変化した部分はありますか?

kevin お互いの好みやつくる音楽の特徴・特性がコミュニケーションを取らなくてもよくわかるようになりました。

yuxuki さすがに4年も経つとね、曲づくりにしろ何にしろ、スムーズになってきますね。

やっていることのベースはそんなに変わってないけど、単純にスキルが上がって、できることも増えたし、自分がやりたいことをfhánaでより表現できるようになりました。

kevin あと、デビュー前と後で、立たせてもらえるステージの規模が違ってきているので、僕たち自身、見られる側としての意識が変わっていってますね。

yuxuki 去年の夏に、ランティス祭りやアニサマ(Animelo Summer Live)で3万人弱の人を前にしてパフォーマンスをしたのがやっぱり大きくて。

もちろん、CDの中だけで完成されたものは素晴らしいのですが、音楽が気軽に聴ける……捉えようによってはインスタントなものとなった今の時代において、音楽の魅力をより感じてもらうために、ライブなどの生の体験を楽しんでもらいたいという気持ちを大事にするようになりました。

自分が表現したい世界観を、ファンやスタッフと一緒につくること

佐藤 僕は、4年も経ったことが信じられないですね(笑)。それは新鮮さが失われていないというのもありますし、もしかしたら、結成時からのアティチュードを失わずに成長して行けているからかもしれません。とはいえ、以前と比べてより高い目線から物事を見られるようになった気はします。

もともと僕は、音楽をつくりたいだけではなく、音楽も含めた全体的な世界観を構築し、自分でプロデュースしていくのが楽しかったんです。

でも、メジャーデビューして大きな組織の中で音楽をつくるようになると、単に自分たちがやりたいようにやるだけでは成立しなくなります。たとえばアニメ主題歌だったら作品や関わる人の要望に合わせてつくるし、ライブにしても、お客さんに適した見せ方でパフォーマンスをする必要があります。

自分たちの好きにやっていた自主制作期間があり、デビューしてから1年半かけて周りの気持ちを汲んで合わせてやることを経験したことで、いかにして自分の表現したい世界観を、お客さんやスタッフふくめて巻き込みながらつくっていけるのか、という目線に変わっていったと思います。

towana 私がfhánaに関わりだしたのは2012年が明けてからで、最初はゲストボーカルでということだったので、ここまで一緒にやらせてもらうことになるとは思っていませんでした。

メジャーデビューも私の中では全くの想定外で、急にチャンスが来て、あれよあれよという間にシングルが出て。正直、ついて行くのに必死で、ちゃんと心の準備ができないまますごいステージに連れてきてもらった感覚があります。

それでも、少しずつ聴いてくださる方が増えてきたり、ライブに出させてもらうようになって、やっと、何となく自分がステージ上で存在感を持つ必要性に気付いて、そこからすごく変わりました。
【次のページ】fhánaという大きな物語
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