BE:FIRSTに見守られながら昇天──KDDIのメタバース「αU」体験レポ

BE:FIRSTに見守られながら昇天──KDDIのメタバース「αU」体験レポ
BE:FIRSTに見守られながら昇天──KDDIのメタバース「αU」体験レポ

画像は全て「Boom Boom Back PLAYGROUND remix」のキャプチャー

KDDIが発表したライブ配信、バーチャルショッピングなどが体験できる新たなメタバースサービス「αU(アルファユー)」。

その機能をいち早く体験できるイベントとして、BE:FIRSTがメタバースならではの演出を取り入れ、新曲「Boom Boom Back」の特別ライブパフォーマンスを行う「Boom Boom Back PLAYGROUND remix」が開催された。

今回は、巨大化したメンバーが渋谷を縦横無尽に跳ねまわった同イベントをレポートする。

KDDIが手掛ける新たなメタバースサービス「αU」

「αU」は、メタバース、バーチャルな音楽ライブ、デジタルアート(NFT)作品などの購入、暗号資産を管理するウォレット、バーチャル店舗でのショッピングといった機能が合わさった複合的なサービスプラットフォーム。

2020年から都市連動型メタバース「バーチャル渋谷」をはじめとするAR/VR領域でのコンテンツ開発を行ってきたKDDIの新たな試みだ。 3月8日から12日にかけては設立を記念したイベント「αU spring week 2023」が開催。イベントスペースHz Shibuyaにてバーチャル空間と現実を股にかけて展示が行われた。

そして3月11日、12日には7人組のダンス&ボーカルユニット・BE:FIRSTが、バーチャル空間で新曲「Boom Boom Back」を披露する「Boom Boom Back PLAYGROUND remix」も開催された。

「Boom Boom Back」仕様になった渋谷を探索

当日、指定のURLにアクセスすると、アバターを選んで渋谷に降り立つことができた。

パフォーマンス開始まで時間があったので、渋谷の街を歩いて回ってみることに。

「Boom Boom Back」仕様になった渋谷に降り立つ

今回再現されていたのは、ハチ公前広場やセンター街前、SHIBUYA109周辺などを含む一帯。現実の渋谷をベースにしながら、ところどころに「Boom Boom Back」MVで見られたようなビビッドな色合いのオブジェクトが設置され、フォトスポットのようになっていた。

改札近くには、壁にグラフィティを描けるスペースも用意されていた。他のユーザーが張り付けたグラフィティも表示されるため、今後多くの人が集まればリアルタイム性のあるコンテンツになるかもしれない。

グラフィティを描ける壁

さらに、街中を動き回っていると、各所にBE:FIRSTメンバー達の姿も。

今後メタバースとして「αU」の世界に集まって何かイベントを行ったりコミュニケーションを取ったりする機会が増えれば、そういった中にタレントたちが普通に混じっているという未来も想像できる。

タレントが立っているだけでプロモーションになりうるというのは、中々ユニークではないだろうか。

BE:FIRSTのMANATOさんが普通にその辺を歩いているという衝撃

一方、今回はよりよい環境で楽しむためにPCでアクセスしていたが、マウスによる視点移動やキーボードでのキャラクター操作は若干ラグが感じられる場面もあった。

スマホでアクセスしてみたときは快適だったので基本的にはスマートフォンでの操作に最適化されているのだと思うが、まだ正式リリースもされていない段階のため、今後の改善に期待したい。

BE:FIRSTに見守られながら昇天するという唯一無二の体験

しばらくすると、自分の前にいたSOTAさんがおもむろにガラケーを取り出すと、画面が切り替わりムービーが流れ始める。

RYUHEIさんが電話でメンバーたちに「そろそろ時間だから始めようか」と声をかけると、再び操作が可能になり、パフォーマンスが始まる。

巨大化したメンバーたち

いざ曲が始まると、メンバーたちはビル並みの大きさになったり等身大になったり、360°いろいろな方角から現れたり消えたりと縦横無尽にダンス。

サビでは観客も一緒に踊れるような演出もあったりと、1曲のみのパフォーマンスではあるが満足度は高かった。文字通り四方八方から現れるので、一度では追いきれず、何度も見たくなるものに仕上がっていたと言えるだろう。

ラストには巨大化したメンバーたちに見守られながら観客が天に昇っていく演出があるのだが、アバターの位置の同期の関係かスゥーっと上っていくのではなくガガガガガっとカクつきながら登っていくのが、ゲームのバグを利用した裏技を見ているようで面白かった。

BE:FIRSTに見守られながら昇天するという新たな体験

「αU」の今後にかかる期待

メタバース上でのライブというと、ラッパーのトラヴィス・スコットさんがゲーム『Fortnite』上で行ったライブが有名だ。

『Fortnite』の普段の世界観と雰囲気を踏襲しつつ、ライブ用に世界がデザインされている。
Travis Scottさんが『Fortnite』上でパフォーマンスするMV
今回の「Boom Boom Back PLAYGROUND remix」もただアバターが現れて歌を歌うだけではなく、空間を用いたパフォーマンスになっていたのが楽しかった。

付け加えるならば、やはりトラヴィス・スコットさんのライブが素晴らしかった理由の1つは、世界で大人気のゲーム『Fortnite』上でそれだけの表現がなされたということだ。

「Boom Boom Back PLAYGROUND remix」のパフォーマンスは素晴らしかったが、正式なリリース前ということもあり、取材陣や抽選で選ばれた限定的なユーザーしかアクセスできないという制限があった。いくら壁にグラフィティを描いてみせても、見せる相手がいなければやはり寂しい。

逆に言えば、メタバースとして「αU」が盛り上がっていけば、今回のようなパフォーマンスの価値も比例して上がっていくだろう。

「αU」が広く普及し、みんながその中で普通にショッピングを楽しんだり遊び回ったりしている中で、その空間をジャックする形で今回のようなパフォーマンスが行われれば、それは現実を凌駕するような体験になるはずだ。

今後「αU」がどのようなサービスを展開し、どれだけその世界をユーザーが行き来するようになるのか。注目していきたい。
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