みなさんこんにちは、KAI-YOU MediumTech.ディレクター/漫画コンシェルジュ/ボドゲ研究家のコバヤシです。
今回は、これまでの連載史上最重量級のボードゲーム『アノ1800』を紹介します。 その想定プレイ時間はなんと120分。
以前の記事でも書きましたが、ボードゲームは重ければ重いほど、そこには可能性がつまっているもの。
このずっしりくる重さにはどれだけの可能性がつまっているというのか、テンションが、上がりますね!!!
産業革命真っ只中の19世紀ヨーロッパを舞台に、貿易や探検、投資を行い、様々な資源を獲得して自分の島を豊かにすることを目指します。『アノ1800』アナウンストレーラー
プレイヤーたちは自分の手番が来ると、建物に自分の島の労働者を配置し、資源を生産することで新たな建物を建設したり、船を使って探検を行い、建物を建てる領土を拡大したり、特殊な資源を獲得したりすることができます。
また、労働者の数だけ引くことができる「島民カード」を資源と引き換えに使用することで、有利な効果と得点を得ることもできます。 ただ、この島民カードが実は曲者。『アノ1800』では、誰かが手持ちの島民カードを使い切ることでゲームが終了。その時点で得点が最も高い人が勝利となります。
そのため、様々な資源を大量に生産しようとすると、カードが増える=自分に有利なタイミングでゲームを終わらせる権利から遠ざかるというもどかしさを抱えています。
建設やカードの使用には、指定の資源を建設可能な建物に労働者を配置するか、「貿易トークン」というコストを支払って他人の建物を借りることが必要(他人から建物を使用されると、銀行から金貨をもらうことができます)。
当然ながら、労働者たちは一度使用すると、お金を支払うか、1ターンを費やして全ての使用済みコストを回復する「お祭り」を行う、つまり休みを与えるかしないと、再び仕事はしてくれません。
カードを最大効率で使用するためには、多様かつ大量の資源が必要になるので、他のプレイヤーの動向も見つつ、自分に必要な資源や需要のある資源を生み出せる建物を建設し、適切なタイミングで祭りを行って……と、頭をフル回転させる必要があります。
しかも実は、得点手段はこれだけではなく、「島民カード」とは違い、ゲームが終わらないと、どれだけ稼いでいるか他のプレイヤーにはわからない得点手段もあるので、悩ましくも楽しい駆け引きが堪能できます。
『アノ1800』について、上で書いたようなルール説明が完了すると、全員「これは骨太なゲームだぞ…」とワクワクしつつも覚悟を決めた顔つきに。
「まぁとりあえず始めてみようか」とゲームがスタートすると、流石は普段からボドゲに慣れているプレイヤーたちだけあって、「とりあえず上位の労働者を増やす」「後の需用を見越して、なんとかやりくりした資源で上位の建物を建設する」など、それぞれの勝ち筋を模索し始めました。
一方筆者はというと、「島民カードが引き切られると、労働者を増やすのにお金を支払う必要がある」というルールに注目し、他プレイヤーにプレッシャーをかけるべく島民カードの効果を利用して低級の労働者を増やしまくる作戦に。 そして、マンパワーを武器に低級の建物を中心に展開し、「ご入用の際は、是非弊社にお願いしますよ^^」と笑顔を振りまいていました。
しかし、中盤以降この作戦は完全な裏目に……。
『アノ1800』の建物建設に必要な資源はかなり複雑に絡まっており、基本的に一人ですべてを網羅するのは不可能。適切なタイミングで貿易を行い、他プレイヤーの手を借りることが重要になります。
そのため、貿易に必要な「貿易トークン」をいかに最大効率で使用できるのかで差がつきやすいのですが、せっかく増やした労働者を未使用のまま「祭り」を行えないという貧乏性のせいで、幅広い素材が必要な上位の建物の建設を行える絶対数が少なくなってしまいました。 そうこうするうちに想定プレイ時間を超える150分が経過。今回は初めてだったということもあり、ルール説明などに時間がかかってしまったので、プレイヤー一同でそれぞれ自分の戦略を見つめ直し、改めてこのゲームを遊びつくす日を設定することに。
そのまま区切りの良いところまで遊んだところ、最初に上位の建物を建設していたプレイヤーへの需要が高まり、そのお金で上位の労働者を効率的に活用しつつリードを広げ、その時点でのトップに輝きました。
大量雇用戦法も、労働者たちが育っていけば終盤には猛威を振るったはず……そのはずなんです……そう信じています。
リベンジマッチでは、今度こそ、大量雇用作戦で勝利をもぎ取ってみせます!!!
2時間半にわたって頭をフル回転させることになった超骨太ゲーム『アノ1800』。覚えることは多いですが、シミュレーションゲームを知っている人ならなんとなくの把握もしやすく、重ゲー好きにはたまらないゲームとなっていると思います。
今回は、これまでの連載史上最重量級のボードゲーム『アノ1800』を紹介します。 その想定プレイ時間はなんと120分。
以前の記事でも書きましたが、ボードゲームは重ければ重いほど、そこには可能性がつまっているもの。
このずっしりくる重さにはどれだけの可能性がつまっているというのか、テンションが、上がりますね!!!
投資と貿易の駆け引きで差を付けろ『アノ1800』
『アノ1800』は、Ubisoftが制作する同名の都市建設シミュレーションゲームをベースとしたゲーム。3月31日に、アークライトより発売されました。産業革命真っ只中の19世紀ヨーロッパを舞台に、貿易や探検、投資を行い、様々な資源を獲得して自分の島を豊かにすることを目指します。
また、労働者の数だけ引くことができる「島民カード」を資源と引き換えに使用することで、有利な効果と得点を得ることもできます。 ただ、この島民カードが実は曲者。『アノ1800』では、誰かが手持ちの島民カードを使い切ることでゲームが終了。その時点で得点が最も高い人が勝利となります。
そのため、様々な資源を大量に生産しようとすると、カードが増える=自分に有利なタイミングでゲームを終わらせる権利から遠ざかるというもどかしさを抱えています。
建設やカードの使用には、指定の資源を建設可能な建物に労働者を配置するか、「貿易トークン」というコストを支払って他人の建物を借りることが必要(他人から建物を使用されると、銀行から金貨をもらうことができます)。
当然ながら、労働者たちは一度使用すると、お金を支払うか、1ターンを費やして全ての使用済みコストを回復する「お祭り」を行う、つまり休みを与えるかしないと、再び仕事はしてくれません。
カードを最大効率で使用するためには、多様かつ大量の資源が必要になるので、他のプレイヤーの動向も見つつ、自分に必要な資源や需要のある資源を生み出せる建物を建設し、適切なタイミングで祭りを行って……と、頭をフル回転させる必要があります。
しかも実は、得点手段はこれだけではなく、「島民カード」とは違い、ゲームが終わらないと、どれだけ稼いでいるか他のプレイヤーにはわからない得点手段もあるので、悩ましくも楽しい駆け引きが堪能できます。
雇用を増やしてプレッシャーかけまくる作戦
あまりの重量に、会社で昼休みに遊んだりはできなかったので、今回は普通に友人たちとのボドゲ会に持ち込み、休日に遊んできた模様をレポートします。『アノ1800』について、上で書いたようなルール説明が完了すると、全員「これは骨太なゲームだぞ…」とワクワクしつつも覚悟を決めた顔つきに。
「まぁとりあえず始めてみようか」とゲームがスタートすると、流石は普段からボドゲに慣れているプレイヤーたちだけあって、「とりあえず上位の労働者を増やす」「後の需用を見越して、なんとかやりくりした資源で上位の建物を建設する」など、それぞれの勝ち筋を模索し始めました。
一方筆者はというと、「島民カードが引き切られると、労働者を増やすのにお金を支払う必要がある」というルールに注目し、他プレイヤーにプレッシャーをかけるべく島民カードの効果を利用して低級の労働者を増やしまくる作戦に。 そして、マンパワーを武器に低級の建物を中心に展開し、「ご入用の際は、是非弊社にお願いしますよ^^」と笑顔を振りまいていました。
しかし、中盤以降この作戦は完全な裏目に……。
『アノ1800』の建物建設に必要な資源はかなり複雑に絡まっており、基本的に一人ですべてを網羅するのは不可能。適切なタイミングで貿易を行い、他プレイヤーの手を借りることが重要になります。
そのため、貿易に必要な「貿易トークン」をいかに最大効率で使用できるのかで差がつきやすいのですが、せっかく増やした労働者を未使用のまま「祭り」を行えないという貧乏性のせいで、幅広い素材が必要な上位の建物の建設を行える絶対数が少なくなってしまいました。 そうこうするうちに想定プレイ時間を超える150分が経過。今回は初めてだったということもあり、ルール説明などに時間がかかってしまったので、プレイヤー一同でそれぞれ自分の戦略を見つめ直し、改めてこのゲームを遊びつくす日を設定することに。
そのまま区切りの良いところまで遊んだところ、最初に上位の建物を建設していたプレイヤーへの需要が高まり、そのお金で上位の労働者を効率的に活用しつつリードを広げ、その時点でのトップに輝きました。
大量雇用戦法も、労働者たちが育っていけば終盤には猛威を振るったはず……そのはずなんです……そう信じています。
リベンジマッチでは、今度こそ、大量雇用作戦で勝利をもぎ取ってみせます!!!
2時間半にわたって頭をフル回転させることになった超骨太ゲーム『アノ1800』。覚えることは多いですが、シミュレーションゲームを知っている人ならなんとなくの把握もしやすく、重ゲー好きにはたまらないゲームとなっていると思います。
ボードゲーム、夢いっぱい
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連載
古くからある遊びでありながら、扱うテーマやプラットフォームを現代に適応させ、今なおポップに親しまれ続けているゲーム達を遊びながら紹介していく連載。
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