森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』刊行 劇団ヨーロッパ企画の人気作と悪魔合体

森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』刊行 劇団ヨーロッパ企画の人気作と悪魔合体
森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』刊行 劇団ヨーロッパ企画の人気作と悪魔合体

森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』

POPなポイントを3行で

  • 森見登美彦『四畳半神話大系』16年ぶりの続編
  • 劇団ヨーロッパ企画『サマータイムマシン・ブルース』と合体
  • 今夏、一気読みしたい「クーラーのリモコン」を巡る物語
小説家・森見登美彦さんの人気代表作『四畳半神話大系』の続編『四畳半タイムマシンブルース』が7月29日(水)に発売する。

16年ぶりの続編となる今作は、『四畳半神話大系』と劇団ヨーロッパ企画の『サマータイムマシン・ブルース(作・上田誠さん)』を合体させたもの。

夜は短し歩けよ乙女』『ペンギン・ハイウェイ』など、森見さん原作のアニメ作品を数多く手がけてきた上田さんと森見さんが、ついに小説でタッグを組んだ作品だ。また、カバーイラストはこれまでにも森見さんの作品の表紙を彩ってきた中村佑介さんの描き下ろし作品が起用されている。

現在、KADOKAWA文芸のWEBマガジンサイト「カドブン」では同作の第1章・44ページ分が公開されている。(外部リンク

バラ色のキャンパスライフに焦がれる『四畳半神話大系』

森見登美彦『四畳半神話大系』(角川文庫)

『四畳半神話大系』は、2005年に書き下ろし刊行された作品。

京都市を舞台に、男子大学生である主人公の「」が悪友・小津に振り回されながらも充実した光り輝く大学生活を送ろうと、クールな後輩・明石さんに近づこうとしたり、いくつもの並行世界に迷い込み、異なるサークルに入ったりとあがき続ける物語。

森見さんの作品は、文語調でユーモラスな言葉が多く用いた文章が特徴的だが、2010年、同作がアニメ化した際には、主人公「私」がそれを流れるようなスピードでまくし立てるという演出で原作の言葉の面白さをアニメに落とし込み、一躍人気作品となった。

画像はAmazonより

森見登美彦「一服の清涼剤に」

今回、森見さんが『四畳半神話大系』と合体を試みたのは、上田誠さん作の『サマータイムマシン・ブルース』。

前日にクーラーのリモコンが壊れ、猛暑の中ぐったりしているSF研究会の部員たちの前にタイムマシンが現れる。そこで、タイムマシンを使って「壊れる前のリモコン」を取りに行こうと閃いた部員たちのドタバタコメディ。

『四畳半タイムマシンブルース』では、上述の『サマータイムマシン・ブルース』の物語の骨子はそのままに、舞台と登場人物は『四畳半神話大系』へと変わっている。

この注目作品に対し、森見さんからコメントが、そしてファンからは期待と歓喜の声が届いている。

読者の皆様へ、新作小説『四畳半タイムマシンブルース』をお届けいたします。

森見登美彦の小説『四畳半神話大系』、劇団ヨーロッパ企画の舞台「サマータイムマシン・ブルース」。この二者を合体させればどうなるか、という単純素朴な発想であります。

真夏の四畳半アパート「下鴨幽水荘」を舞台に、『四畳半神話大系』の登場人物たちが、突然あらわれたタイムマシンをなんとか有効活用しようとするのですが……。

『四畳半神話大系』、じつに十六年ぶりの続篇(?)となります。

コロナの魔風が巷に吹きすさぶ今日この頃、この古風かつ明朗愉快な小説が、
息苦しい自粛生活における一服の清涼剤となれば幸いであります。 森見登美彦さんコメント

もう夏が楽しみ

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書籍情報

四畳半タイムマシンブルース

著者
森見登美彦
原案
上田 誠
発売予定
2020年7月29日(水) ※電子書籍同日配信予定
定価
本体1,500円(税抜)
装画
中村佑介
装丁
鈴木久美
初出
「カドブンノベル」2020年6月号~8月号

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