Googleが展開するプロジェクト「Android Experiments OBJECT」をこれまで立ち上げから追いかけてきたKAI-YOU編集部。
今回ついに、プロジェクトの最終企画である二子玉川 蔦屋家電での展示が3月24日から3月26日にかけて開催されました。 数多のアイデアから、実際に社会を変えうる画期的なデバイスを開発していくというこのプロジェクトの最後には、グランプリに選ばれた4作品以外にも、特別賞に選ばれた2つのデバイスも展示。
二子玉川 蔦屋家電という、ファミリー層からも非常に人気の高いスポットで、未来を想像するべく開発された高感度なデバイスはどう受け取られるのか。
「Android Experiments OBJECT」にも参加していたロボティクスファッションクリエイター/メカエンジニアのきゅんくんといっしょに見てきました!
2016年の5月より開始し、200件にも及ぶ応募のなかから、「Android Experiments OBJECT」ではグランプリとして4作品が選ばれました。
「気分はどう?」といった質問も不定期で行い、ユーザーの体調と気象との関係性も使えば使うほど学習していくというもの。 気温や湿度を計測できるほか、カメラで空の状況をインプットすることも。開発者の久下玄さんは「天気予報ってテレビでよく放送されていますが、実際には体感としてわからないことが多い」と語ります。
「降水確率が何パーセントだとか、そういうことは本当ではどうでもよくて、自分の家の洗濯物が濡れるのか濡れないのか、ということを本当はみんな知りたいはず」 この考えにはきゅんくんも納得。「今日、洗濯物を干していいのか?」という状況は個人のプライベートな情報(家の設計だとか)に起因します。個人に合わせた実益的な天気予報を提供するために、スマートフォンには搭載されていないセンサを詰め込んだとのこと。
きゅんくんは「小さい百葉箱みたい」とATMoSと表現。目がついて顔っぽくなっているのは、人とデバイス間のコミュニケーションを促進させるためだとのこと。
持ち運ぶには少し大きな筐体ですが、今後の開発次第で小型化して、広く普及すれば、「天気」という人知がまだまだ及ばない領域の、また一歩先の景色が拓けそうです。
画像認識によって、自動的にスマートフォンが置いてある場所まで向かい、自分のバッテリーを分け与えて充電を行ってくれるという、シンプルかつ生活に役立つアイデアになっています(取材時は調整中で動いている姿をちゃんと見れなかったが、その後は無事に動いたそう)。スマホを自動探索・充電するIoTガジェット「充電ロボ」プロトタイプ
多くの機能がコンパクトにまとめられており、高価なデバイスなのでは? と思うも、聞いてみるといちばん高価なパーツで3000円程度とのこと。
開発者の久保さんによると、当初はスマートフォンへ無線で給電しようを考えていたそうですが、電波で飛ばすため効率の悪さから有線にし、ロボへの給電を無線にしたそう。低コストでの実現が目指されているようでした。
充電の煩わしさから解放される、というコンセプトにきゅんくんは「私もコンセントにスマホをつなげるのすごい嫌なんですよ。そこから動けなくなっちゃうから。だから充電器が自分から近づいてくれる、というのは画期的ですね」とコメント。
今後実装したい機能として、スマートフォン以外の物体認識があげられました。ガラスのコップなどの割れ物を倒してしまわないように、機械学習などを使って賢くしていきたいと意気込みが語られました。
「ELI」は、アメリカのテキサスで開催されたテクノロジー・スタートアップのイベント「サウス・バイ・サウス・ウエスト(SXSW)2017 」にて展示・デモンストレーションを行うなど、それぞれ完成と普及に向けて動いているようでした。
社会の問題解決の意識の強さという面でも、きゅんくん的にも最も気に入ったプロダクトは「Smart Maternity Mark」だったそう。「今回のグランプリと特別賞をとった作品は、技術オタクもテンションが上がる作品が多くてよかったです」とも。 最初は空想的な、形のないアイデアだったものが、専門家たちの手によって具体的なデバイスに落とし込まれていきました。プロジェクト開始から1年近く、素晴らしい成果物ができあがっていく光景は感慨深いものがあります。
この記事の最初にも書いた通り、Android Experiments OBJECT での一連のプログラムはここで一旦終了となります。
残りは、それぞれのデバイスの開発者が、どのようにアイデアの実現に向けて動いていくかに委ねられています。
GoogleやAndroidの技術を活かしたデバイスが今後どのように社会に対してインパクトを与えていくのか、さらに楽しみになる展示でした。
今回ついに、プロジェクトの最終企画である二子玉川 蔦屋家電での展示が3月24日から3月26日にかけて開催されました。 数多のアイデアから、実際に社会を変えうる画期的なデバイスを開発していくというこのプロジェクトの最後には、グランプリに選ばれた4作品以外にも、特別賞に選ばれた2つのデバイスも展示。
二子玉川 蔦屋家電という、ファミリー層からも非常に人気の高いスポットで、未来を想像するべく開発された高感度なデバイスはどう受け取られるのか。
「Android Experiments OBJECT」にも参加していたロボティクスファッションクリエイター/メカエンジニアのきゅんくんといっしょに見てきました!
特別賞に選ばれたデバイスたち
誰もが持つアイデアを、GoogleやAndroidの持つ技術を用いたデバイスとして開発し、実現させるプロジェクトが「Android Experiments OBJECT」です。2016年の5月より開始し、200件にも及ぶ応募のなかから、「Android Experiments OBJECT」ではグランプリとして4作品が選ばれました。
Android Experiments OBJECT : 4つの未来が形になりました。
その4作品については、六本木で開催されていた展示会「MEDIA AMBITION TOKYO 2017」でプロトタイプに触れることができましたが、特別賞に選ばれたデバイスは初お披露目。下記から詳しく知ることができるのでチェックしてみてください。 今回、初お披露目となった特別賞の2作品は一体どんなデバイスなのか? 胸が躍ります。《ATMoS》 気象観測が、もっと身近になる未来へ
ATMoSは、ユーザーの生活範囲の気温や湿度、気圧、天気や状況画像を集め、天気の情報や災害情報を提示するデバイス。「気分はどう?」といった質問も不定期で行い、ユーザーの体調と気象との関係性も使えば使うほど学習していくというもの。 気温や湿度を計測できるほか、カメラで空の状況をインプットすることも。開発者の久下玄さんは「天気予報ってテレビでよく放送されていますが、実際には体感としてわからないことが多い」と語ります。
「降水確率が何パーセントだとか、そういうことは本当ではどうでもよくて、自分の家の洗濯物が濡れるのか濡れないのか、ということを本当はみんな知りたいはず」 この考えにはきゅんくんも納得。「今日、洗濯物を干していいのか?」という状況は個人のプライベートな情報(家の設計だとか)に起因します。個人に合わせた実益的な天気予報を提供するために、スマートフォンには搭載されていないセンサを詰め込んだとのこと。
きゅんくんは「小さい百葉箱みたい」とATMoSと表現。目がついて顔っぽくなっているのは、人とデバイス間のコミュニケーションを促進させるためだとのこと。
持ち運ぶには少し大きな筐体ですが、今後の開発次第で小型化して、広く普及すれば、「天気」という人知がまだまだ及ばない領域の、また一歩先の景色が拓けそうです。
《充電ロボ》 充電を気にせず、生活できる未来へ
多くの個人参加や、グループの参加が目立った「Android Experiments OBJECT」ですが、この充電ロボは、KDDI総合研究所のチーム・ミラツクによるもの。画像認識によって、自動的にスマートフォンが置いてある場所まで向かい、自分のバッテリーを分け与えて充電を行ってくれるという、シンプルかつ生活に役立つアイデアになっています(取材時は調整中で動いている姿をちゃんと見れなかったが、その後は無事に動いたそう)。
開発者の久保さんによると、当初はスマートフォンへ無線で給電しようを考えていたそうですが、電波で飛ばすため効率の悪さから有線にし、ロボへの給電を無線にしたそう。低コストでの実現が目指されているようでした。
充電の煩わしさから解放される、というコンセプトにきゅんくんは「私もコンセントにスマホをつなげるのすごい嫌なんですよ。そこから動けなくなっちゃうから。だから充電器が自分から近づいてくれる、というのは画期的ですね」とコメント。
今後実装したい機能として、スマートフォン以外の物体認識があげられました。ガラスのコップなどの割れ物を倒してしまわないように、機械学習などを使って賢くしていきたいと意気込みが語られました。
大切なのは、アイデアをどのように実現していくか
その他、以前にも取材させてもらった4つのデバイス「Chronoscape」「ELI(エリ)」「Magic Calendar」「Smart Maternity Mark」も展示。 六本木の展示から1ヶ月と経たない間でしたが、「Smart Maternity Mark」は、今後の展開を具体化させるべく、協賛してくれる企業を募集。すでにJR東日本や鉄道博物館など、有力企業が多く開発に協力していることからも、その注目具合がうかがえます。「ELI」は、アメリカのテキサスで開催されたテクノロジー・スタートアップのイベント「サウス・バイ・サウス・ウエスト(SXSW)2017 」にて展示・デモンストレーションを行うなど、それぞれ完成と普及に向けて動いているようでした。
社会の問題解決の意識の強さという面でも、きゅんくん的にも最も気に入ったプロダクトは「Smart Maternity Mark」だったそう。「今回のグランプリと特別賞をとった作品は、技術オタクもテンションが上がる作品が多くてよかったです」とも。 最初は空想的な、形のないアイデアだったものが、専門家たちの手によって具体的なデバイスに落とし込まれていきました。プロジェクト開始から1年近く、素晴らしい成果物ができあがっていく光景は感慨深いものがあります。
この記事の最初にも書いた通り、Android Experiments OBJECT での一連のプログラムはここで一旦終了となります。
残りは、それぞれのデバイスの開発者が、どのようにアイデアの実現に向けて動いていくかに委ねられています。
GoogleやAndroidの技術を活かしたデバイスが今後どのように社会に対してインパクトを与えていくのか、さらに楽しみになる展示でした。
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