声優・梶裕貴さんがプロデュースする音声AIプロジェクト「そよぎフラクタル」と、代々木アニメーション学院が共同で「CMナレーションコンテスト」を開催する。
全国9校舎の在学生が、梶裕貴さんの声をもとに開発された音声合成ソフト「梵そよぎ」と、自身の“生身の声”の演技を組み合わせてオリジナルのCMナレーションを制作する。
コンテストでは、梶裕貴さん自身が審査委員長を担当。声優を目指す学生たちが、音声AIを人間の代替ではなく、新たな表現/演技手法の一つとして扱う試みとなる。
AI「梵そよぎ」と学生自身の声を組み合わせてCMを制作
コンテストに参加する学生は、作品の企画からナレーションまでを担当。テーマは設けられず、それぞれのアイデアを生かして作品を制作する。
使用する「梵そよぎ」は、梶裕貴さん本人の声をもとに開発された公式の音声合成ソフトだ。梶さんが2023年に声優活動20周年を記念して始動したプロジェクト「そよぎフラクタル」から誕生。キャラクターデザインはイラストレーターの米山舞さんが手がけている。

梵そよぎ
今回のコンテストでは、学生自身の声に加え、この「梵そよぎ」の合成音声と組み合わせた作品を制作することが条件となる。
声優・エンターテイナー学部だけでなく、アニメーション学部のアニメ音響科も参加可能。ナレーションと音響など、異なる分野を学ぶ学生同士での共同制作も認められている。
梶裕貴「AIを使うこと自体がゴールではない」
梶裕貴さんは今回の取り組みについて、「AIを使うこと自体がゴールではなく、それを表現の『拡張』としてどう活かしていくのか」とコメント。

梶裕貴さん
AI「梵そよぎ」と学生自身の“生身の声”やアイデアが組み合わさることで生まれる、新たな表現への期待を語った。
梶裕貴さんは2026年4月、自ら代表取締役社長CEOを務める株式会社FRACTALを設立。同社では声優マネジメント事業とともに、梶裕貴さん自身の声から開発した「梵そよぎ」を軸に音声AI事業を展開している。
プロジェクト「そよぎフラクタル」は、生成AIの普及によって声優の声が本人の許可なく模倣/利用される問題が顕在化するなか、声優本人の意思や権利を尊重しながらAI技術を活用する方法を模索。
2026年3月には、東京ガーデンシアターで3Dライブ「梵そよぎ 1st EXPO『0rigin』」を開催。梶裕貴さん本人と「梵そよぎ」が共に朗読や歌唱を行うなど、人間と音声AIによるステージ共演を展開した。
代々木アニメーション学院はFRACTALとの業務提携を通じ、音声AIを新たな表現手法として学ぶ機会を提供するとしている。
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