東映アニメーションが8月31日、フランスで『ドラゴンボール』のテーマパークが建設されるとの報道を巡り、声明を発表した。
同社および権利元関係各社は、報道されている案件についてライセンスを許諾しておらず、東映アニメーションとして把握している事実もないと説明している。
フランスとサウジアラビアは8月25日、パリ近郊に複数のテーマパークなどを含む大規模複合施設を開発する計画を発表(外部リンク)。
両国の共同声明では『ドラゴンボール』への言及はなかったものの、フランスの自治体「イル=ド=フランス地域圏」のヴァレリー・ペクレス議長は24日、地元メディアの取材に対し『ドラゴンボール』のテーマパークとして紹介していた(外部リンク)。
東映アニメーション「一切のライセンス許諾を行っていない」
当該案件について東映アニメーションは、同社はおよび権利元関係各社が「一切のライセンス許諾を行っておらず」と説明。東映アニメーションが把握している事実もないとしている。
また、一連の報道で使用されているテーマパークのコンセプト画像や映像についても言及。
これらは2024年3月、サウジアラビアのQiddiya Investment Company(以下、Qiddiya)と東映アニメーションが共同発表した、キディヤ・シティで建設予定の『ドラゴンボール』テーマパークの素材であり、今回報じられているフランスでの計画とは無関係だとしている。
原作漫画『ドラゴンボール』では、鳥山明さんのバード・スタジオと集英社が著作権表記に名を連ねる。アニメシリーズでは、これに東映アニメーションが加わっている。
東映アニメーションは『ドラゴンボール』シリーズを含む作品について、キャラクターを使用した商品などへのライセンス許諾/監修事業も展開。
今回の声明でも「当社ならびに権利元関係各社」として、複数の権利主体が関係することを示している。
フランスとサウジアラビアによる60億ユーロ規模の開発計画
今回の報道の背景には、フランスとサウジアラビアの間で進められている大型開発計画がある。
フランス大統領府が8月25日に発表した両国の共同声明によれば、Qiddiyaはパリ北西部のセルジー=ポントワーズに、大規模な複合型エンターテインメント施設を開発する構想を持つ。
計画には最大3つの大型エンターテインメント施設やホテルなどが含まれ、開発期間全体での投資額は約60億ユーロを想定しているという。
続けて、パリを含むフランスの自治体「イル=ド=フランス地域圏」は8月31日付の公式発表で、この計画を「『ドラゴンボール』パークを含む3つの新たなテーマパーク」と紹介。
セルジー=ポントワーズ近郊のクルディマンシュに『ドラゴンボール』の世界をテーマにした施設が建設されると説明した(外部リンク)。
フランスでの大規模テーマパーク開発そのものは公的に発表されているものの、『ドラゴンボール』IPの使用を巡っては、フランス側の発表と日本の権利者側の説明が食い違っている状況だ。
サウジアラビアの『ドラゴンボール』テーマパークは正式に建設予定
なお、フランスで報じられた計画とは別に、サウジアラビアでは『ドラゴンボール』の正式なテーマパークが建設予定となっている。
Qiddiyaと東映アニメーションが2024年3月に発表したもので、サウジアラビアの首都・リヤド近郊で開発中の娯楽都市「キディヤ・シティ」に建設される。
敷地面積は50万平方メートル超。「カメハウス」「カプセルコーポレーション」「ビルスの星」などを再現した7つのエリアを設け、30以上のアトラクションを展開する計画。中央には全高約70mの神龍をモチーフにした大型ジェットコースターも設置される。
Qiddiyaは同計画について、東映アニメーションとの長期的な戦略的パートナーシップに基づくプロジェクトと説明している。
現時点で、フランスの大型開発計画が今後正式に『ドラゴンボール』のライセンスを取得するのか、あるいは別の形で進められるのかは明らかになっていない。
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