世界へ挑むSnow Man、飛躍を期すM!LK──現代男性アイドルの“トンチキソング”戦略

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KAI-YOU編集部_音楽・映像部門

ハイクオリティなトンチキソング「カリスマックス」で世界に爪痕を残す狙い

Snow Manはこれまでにも、全編英語詞の2ndシングル表題曲「KISSIN' MY LIPS」(2021年)やスペイン・バルセロナで撮影された4thアルバムリード曲「EMPIRE」(2024年)など、グローバル志向をうかがわせる楽曲をいくつか発表してきた。

しかし、これらと「カリスマックス」が異なるのは、 <CHARISMAX>という印象に残る造語をサビで連呼している点だ。

「カリスマ(Charisma):人々を引き付ける力」と「マックス(MAX):最大」。ふたつの単語を繋げると「人々を引き付ける力が上限まで達しているような状態」といった意味に捉えられる。非日本語話者でも直感的に意味がわかるし、そのフレーズの繰り返しは自然と耳に残ってしまうだろう。

Snow Man「カリスマックス」MV

また「M COUNTDOWN」が放送される韓国のアイドル界では、スタイルの良さやビジュアル面のみならず、プロフェッショナルな歌唱力やダンスパフォーマンスなども重視されるなど、極めて高い総合力が求められる傾向にある(その一方、過剰な外見至上主義や過酷な労働環境に対する批判の声もあがっていることも付記したい)。

そんな中で、Snow Manはあえて“真面目にパフォーマンスするものの、歌詞の意味や世界観が奇妙”というトンチキソングの意を忠実に再現。全力で真面目に面白いことをするという、K-POPとは真逆(※)の楽曲を披露することを選んだ

(※)なお韓国にも、2人組アーティスト/エンターテイナー・NORAZOなどコミックソングを発表するアイドルは存在している

そもそもSnow Manには、アクロバットをはじめとしたダンスにおける確かな技術がある。

「M COUNTDOWN」で披露された「CHARISMAX (English ver.)」

サビ以外の部分では、激しい動きと頻繁なフォーメーションチェンジが繰り返されるが、表情には余裕感すら漂い、体の軸も一切ぶらさない。

一転してサビでは動きがシンプルになる。しかし顔を上げるタイミング、音ハメの目線、真剣さとキメ顔を兼ね備えた表情——これらすべてが完璧に統率されているのだ。この緻密なシンクロと、ダイナミックな動きとのギャップが、観る者を惹きつけて離さない。

面白さだけにとどまらず、ダンス&ボーカルグループとしての本物の実力を示すパフォーマンスを、グローバルアーティストを輩出する韓国の地で披露することで、Snow Manは世界に爪痕を残そうとしたのだ。

知名度に伸びしろがあったM!LK

対して、「イイじゃん」を発表する前のM!LKは、まだ知名度に伸びしろがある状態だったことは否めない。

M!LK/画像は公式サイトより

「オリコン年間シングルランキング」では、2024年内で3作品リリースしたうち、5月22日発売の「ブルーシャワー」が86位、10月23日発売の「エビバディグッジョブ」が88位にランクイン。1月24日発売の「Kiss Plan」はランク外だった。Billboard JAPANの総合チャート「Hot 100」でも、2024年は年間TOP100に一曲もランクインしていない。

そんな中、メンバーの佐野勇斗さんが2023年放送のドラマ『トリリオンゲーム』、2024年放送の連続テレビ小説『おむすび』に出演したことで俳優としてブレイクし、グループ名を目にする機会も徐々に増加。

そして「イイじゃん」「好きすぎて滅!」「爆裂愛してる」のバイラルヒットにより、一気に知名度を上げ、爆発的にファンを獲得した。

M!LK「イイじゃん」MV

M!LKが注目を集めた背景には、これらの楽曲の予測不能で急激な曲調の変化や「〇〇すぎて死ぬ」といった流行語をもじった歌詞によるものとする分析もある。しかし、彼らがここまで支持される理由はそれだけにとどまらない。

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:13687)

“トンチキソング”について解剖している記事は初めて読みました。内容からも、ライターさんの音楽愛を感じました!