連載 | #5 コミックマーケット100特集

夏コミ復活! コミケ注目サークル10選 羽海野チカからVTuberまで

夏コミ復活! コミケ注目サークル10選 羽海野チカからVTuberまで
夏コミ復活! コミケ注目サークル10選 羽海野チカからVTuberまで

夏コミこと「コミックマーケット100」のカタログ(冊子版)/提供:コミックマーケット準備会

世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」、通称・コミケ。8月13日(土)、14日(日)に開催される「コミックマーケット100(C100)」をもって、同イベントは開催100回目を迎える

コミックマーケットでは、様々なサークルが出展し、自主制作された同人誌を中心に、アクセサリーやオリジナルグッズ、CD、ゲームなどを多種多様なものを頒布。今回は筆者の独断と偏見に基づき、3年ぶりの夏コミで注目したいサークルを紹介する。 ※記事初出時、一部記述に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。

目次

1日目:NEEDY GIRL OVERDOSE/windose【東5-ヘ20a】

2022年1月にリリースされ、現在でも強い支持を集めているゲーム『NEEDY GIRL OVERDOSE』。そのスタッフたちが集結した同人誌がこの夏、「コミックマーケット100」で頒布される。

『NEEDY GIRL OVERDOSE』は、メンヘラで承認欲求激しい女性・あめちゃんを主人公に、彼女の精神状態を管理しながら30日で人気配信者になることを目指すアドベンチャーゲーム。

今回の同人誌では、設定資料や描き下ろし漫画、短編小説も収録されており、これまで明かされていなかった内容も明らかになりそうだ(コミケWebカタログ)。

1日目:山椒魚/空中氷園【東5-リ01b】

暑い夏、アツいコミケ。そんな、コミケの中で少し気分を涼しくさせたいのであれば、1日目の東5ホール「空中氷園」へ。

元南極観測隊員の山椒魚さんによる同人誌は、南極の体験記や写真集になっており、昭和基地で毎日撮りためた写真、何気ない生活風景、イベントの様子など、極寒の世界の様子が収録。なかなか行くことのできない南極について知ることができる。

今回の新刊『南極地域観測隊員 毎日が昭和基地 白夜・夏期間』では、南極の白夜・夏期間の様子が写真とともに掲載。夏でも寒い南極の様子が垣間見れる。

当日は委託として、コスモとコメットさんが書いた『日々是南極 到達可能な南極観測 若草』も頒布。国内の南極にまつわる場所を紹介しており、埠頭公園や晴海客船ターミナルなどが登場する(コミケWebカタログ)。

1日目:東京大学百合愛好会【東2-N2b】

コミックマーケットは大学のサークル・同好会の活動の場として利用されており、数々の文化がこのコミックマーケットを通じて生み出されてきた。今でもその伝統は継がれており、数々の大学サークル・同好会が同人誌やゲームなどを頒布している。

東京大学百合愛好会東京大学の生徒をはじめ、百合を愛する東大関係者によって構成されたサークルだ。

サークルではコミックマーケットなどで同人誌の頒布活動を行っており、毎号百合に対する論考や作品レビュー記事が掲載されている。百合を好きな人には新たな作品の開拓につながるほか、すでに知っている作品でも自分との解釈の違いなどを楽しめるはず。

こうしたいわゆる「評論系」と呼ばれるジャンルもコミックマーケットの醍醐味だ(コミケWebカタログ)。

1日目:深層の令嬢・従井ノラ【西1-の16ab】

昨今バーチャルYouTuber(VTuber)業界の中でも異端な動きで知られるVTuberグループ・深層組は、今回もコミックマーケットに出展する。

深層組はDeepWebUndergroundさんを中核にパンチの強いメンバーが数多く集まったグループで、2022年に秋葉原エンタスで開催されたイベント「深層祭」では、全員が着ぐるみなどで出演しており、他のVTuberのグループとは一風変わった内容でファンを獲得している。

前回のコミックマーケットに引き続き、DeepWebUndergroundさんのサークル「深層の令嬢」と深層組のサークル「従井ノラ」が隣り合わせに出展。 サークル「従井ノラ」はTwitterで、着ぐるみ姿の従井ノラさんの写真集、小城夜みるくさんのボイスドラマ、その他グッズの頒布を行うと告知。現地限定の色紙も抽選でプレゼントするようだ。ファンであればぜひ手に入れたい一品だろう。

前回のコミックマーケットでは、深層組メンバーが着ぐるみで売り子を行っていた時間もあり、今回ももしかすると深層組のメンバーと対面することになるかもしれない(コミケWebカタログ)。

1日目:幽夏とsumeshiii【西1-の40a】

深層組のように、VTuber本人が頒布する例は以前から存在し、VTuber文化の1シーンとして、近年のコミックマーケットでは重要なポジションのひとつだ。

そんな中、VTuberでタッグを組んだ参加者が登場。サークル・幽夏とsumeshiiiは、バーチャルシンガーの幽夏レイさんと、バーチャルシンガーソングライターのsumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司さんの2人によるサークルだ。

幽夏レイさんは「8月のモラトリアム」などを代表曲にREALITYを中心に活動するバーチャルシンガー。REALITYでのフォロワー数は2万人を記録しており、バーチャル音楽シーンのコアファンを中心に根強い人気を獲得している。
「8月のモラトリアム」
バーチャルお寿司さんは「いつか回らない寿司屋で」をはじめ、ジャズファンクな楽曲を多く派出しているシンガーソングライターのVTuber。

寿司をテーマにした楽曲を多数リリースしており、その縁から先日にはZero Project紡音れいさんと楽曲「鮮度良好!!」を制作。VTuber専門誌『VTuberスタイル』8月号では対談企画を行っている。
「いつか回らない寿司屋で」
今回サークルでは、2人の楽曲を収録したアルバムをそれぞれ頒布。幻と消え去っていた幽夏レイさんの1st EP『moratorium』の再販も行われる模様だ(コミケWebカタログ)。

1日目:Symbolicus【西1-は04a】

VTuberジャンルで頒布するのはVTuberだけではない。多数の絵師やアマチュアの漫画家などが、二次創作のイラスト本や漫画を頒布している。また、二次創作に限らずデータや評論を行っているサークルも存在する。

SymbolicusDieさんは、黎明期からVTuberの概念について哲学的に考察した同人誌を継続的に発表している。

昨今VTuberを分析的に見る動向が存在するのだが、Dieさんのような考え方もVTuberに対する考えを深めることになると思う。

のらきゃっとさんを中心に、2018年から定点的な観測を継続。VTuberの概念の変化も捉えており、他のサークルにはない哲学的な面白さがある(コミケWebカタログ)。
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コミックマーケット100特集

2022年8月13日(土)・14日(日)の2日間にわたって東京ビッグサイトの東・西・南展示棟(サークル・企業ブース)で開催される「コミックマーケット100」(C100)を特集。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で中止・延期を経て、2021年12月に2年ぶりに現地開催された世界最大級の同人誌即売会が迎える、記念すべき100回目。 冊子版カタログの復活、ワクチン・検査パッケージの非導入、東西エリアの移動制限解除、そして来場者数上限を8〜9万人に引き上げ──。 1975年の第1回開催以来、コロナ禍という特殊な状況でも歩みを進めるコミケ。サークル、コスプレ、一般参加者、さらには準備会と全参加者を追う。

1件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:5814)

麦茶は常温では腐りやすいので危険です。
夏コミでの屋外で持ち歩くのはやめた方が良いです。自販機で買ったものをその場で飲み切るならともかく記事の訂正を求めます。

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