好感度調査「好き嫌い.com」の危険性と現代性 アンチとファンの対立が激化

オワタ…ヒカキン嫌い51%!?!?!?!?

みんなのホンネが集まる場所”と称する好感度調査サイト「好き嫌い.com」を知っているだろうか?

実在する著名人・有名人やフィクション上のキャラクター、あるいはバーチャルYouTuberなどに対して「好き」か「嫌い」かを投票し、掲示板のようにコメントが投稿できるWebサービスだ。

「推し活」に熱心な若年層を中心に人気を拡大しており、YouTuber・HIKAKINさんが、7月22日に公開した動画で取り上げたことでも大きな話題となった。

誰しもが手軽かつ簡単に意見を述べられるようになった現代。インターネット上での誹謗中傷やいじめは、深刻な社会問題だ。「好き嫌い.com」では、それらの問題がより先鋭化され浮き彫りになっている。

「好き嫌い.com」にしか測れない数値

「好き嫌い.com」/画像はスクリーンショット

「好き嫌い.com」の最大の特徴はそのシステムにある。自分が興味のある人物・キャラクターに対する「好き嫌い.com」上での投票結果やコメント(掲示板)を見るためには、必ず「好き!」か「嫌い!」かに投票しなければならない

投票は人物・キャラクターごとに1日1回可能。投票した後に、「好き派」「嫌い派」の立場からコメントが投稿できるようになる。

また、大手匿名掲示板「ガールズちゃんねる」と同様に、書き込まれたコメントにも「好き」か「嫌い」か投票することができ、その数字も可視化されている。

「好き嫌い.com」のコメント欄/画像はスクリーンショットをぼかしたもの

再生数やシェア数が、タレントやコンテンツの「人気」を計る重要な価値となって久しい現代。しかし、実際には露悪的な「炎上マーケティング」などによって、本来の人気とは乖離した数字を演出することが可能なことも明らかとなっている。

そんな中、あくまでも一個人の感情的な「好き/嫌い」による指標を提示する本サービスはエポックな側面もある。知名度や話題性の高さではない本当の意味での「人気」を計ることは難しい課題になっていたからだ。

オタク的消費行動を背景に誕生した「好き嫌い.com」

マーケティングの観点からも、消費者の「好き」という感情は重要なファクターとなっている。

マスメディアなどでも「推し活」が喧伝されているように、誰かを「好き」という感情や「推し」に持つという行為は、ポップカルチャーやエンタテイメントの領域において、消費行動の強い動機になっている。

かつて特定の文化への造詣の深さやマニアックな趣味性を指した「オタク」という言葉も、2010年代後半からは「何かの推し活をしている人」という意味合いにすり替わりつつある。

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4件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:9530)

好き嫌いを選ばせるのが純粋に良くない。安全じゃない。明らかに対立させる事を目的にしてる。恐らく、広告収入の為?あるいは快楽的?人として良くない事だと思う。検索すると色んな所で出てくるから、早めに規制してほしい。モラルの低下や誹謗中傷などの社会的問題を引き起こしてしまう。

匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:8329)

運営も嫌い派を調整して好き派を煽っているのでこのサイトはとても酷いです

匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:6815)

好き嫌いで投票する事自体は問題なくて、コメントを書かせる事、投票と反対側の意見を表示させる事が対立を生むため問題に思える。銃が悪いのではなくてそれを正しく扱えない人間の方だからねいつの時代も

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