「ゆっくり茶番劇」商標登録をドワンゴが批判「文化を独占・私物化するような行為」

「ゆっくり茶番劇」商標登録をドワンゴが批判「文化を独占・私物化するような行為」
「ゆっくり茶番劇」商標登録をドワンゴが批判「文化を独占・私物化するような行為」

「ゆっくり茶番劇」商標登録について、5月23日にドワンゴは記者会見を実施/画像は『東方ダンマクカグラ』公式YouTubeチャンネルの動画「【ゆっくり解説】真相解明!ゆっくりの歴史と著作権の真実」から

動画投稿者・柚葉さんによる「東方Project」の二次創作「ゆっくり茶番劇」の商標登録に端を発する一連の騒動について、ニコニコ動画を運営するドワンゴが見解を発表した。

その中で、「『ゆっくり茶番劇』は動画のジャンルやカテゴリー、動画の内容を示す表示として広く一般に使用されている文字列であるという認識であり、特定の企業や個人が独占すべき文字列ではない」とコメント。

さらに「【ゆっくり茶番劇】+動画タイトル」や「【ゆっくり劇場】+動画タイトル」のような動画の投稿は、「当該商標登録にかかる商標権を侵害することはなく、問題はない」とスタンスを示した。

加えて、法律事務所とも相談を行った上で、商標権侵害と主張される可能性があると考える例やQ&A、そのほか見解の詳細などが説明されている(外部リンク)。

■ドワンゴが問題ないと考える例
・「【ゆっくり茶番劇】私のモーニングルーティーン」という動画タイトル
・「【ゆっくり劇場】俺のおすすめ商品TOP5」という動画タイトル
・タグや説明文中、セリフでの「ゆっくり茶番劇」という文字列の利用
・ゆっくりキャラクター等が登場する、各種の合成音声ソフトウェアを使った動画
・東方Projectに関する動画

■当該商標の商標権者から商標権侵害と主張される可能性があると考える例
・「ゆっくり茶番劇 Part1」「ゆっくり茶番劇 Part2」や、「ゆっくり茶番劇 ①」「ゆっくり茶番劇②」等、「ゆっくり茶番劇」というタイトルの下に定期的に異なる内容の動画が投稿されている場合
・「ゆっくり茶番劇」という文字列を、投稿者名やチャンネル名など動画の投稿元や提供元の表示として使用する場合 文字商標「ゆっくり茶番劇」に関するドワンゴの見解と対応についてより

「文化を独占・私物化するような行為に憤りを覚える」

ドワンゴは発表の中で、一連の騒動に対して「コミュニティが築き上げてきた文化を独占・私物化するような行為に憤りを覚えています」と強い言葉で言及。

今後は「東方Project」の原作者・権利者でもあるZUNさんとも継続的にコミュニケーションを取りつつ、動画制作者が安心してニコニコに動画を投稿できるようにするため、複数のアクションを起こすと明言。

それら複数のアクションについては、5月23日(月)15時から実施する記者会見で発表される。同会見では、ニコニコの代表であるドワンゴ専務取締役COO・くりたしげたか(栗田穣崇)さん、ドワンゴ法務部部長・小川和晃さんが出演する。

「東方Project」原作者・ZUNも注意喚起

「東方Project」の原作者・権利者であるZUNさんもTwitterを更新。

「法律事務所の先生方と相談したところ、『東方Project』の二次創作として『ゆっくり茶番劇』をコンテンツとする動画について『ゆっくり茶番劇』を使用する行為について、商標権の効力は及ばない、との事でした。もちろん、ゆっくり実況やゆっくり解説等の使用にも及ばないのは言うまでもありません」とコメントしている。

その上で「『東方Project』の二次創作として『ゆっくり茶番劇』を制作されてるファンの皆様におかれましては、商標に関するライセンス契約の申し込み等を行われないよう、ご注意下さい」とアナウンス。

さらに「なお、『ゆっくり茶番劇』が、『東方Project』との関係で使用されるほど、『ゆっくり茶番劇』が著名となり、不当な商標への対策ともなります。今後とも『ゆっくり茶番劇』の制作、発信を楽しんで頂ければ幸いです」とコメントした。
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