日本代表ZETAの躍進に世界が驚いた 『VALORANT』世界大会を振り返る

日本代表ZETAの躍進に世界が驚いた 『VALORANT』世界大会を振り返る
日本代表ZETAの躍進に世界が驚いた 『VALORANT』世界大会を振り返る

画像はVALORANT Champions Tour Twitterアカウント(@ValorantEsports)より

5vs5対戦型タクティカルFPS『VALORANT』の世界大会「2022 VALORANT Champions Tour Stage 1 — Masters Reykjavík」。

4月10日から14日間に渡って開催された本大会は24日26時、グランドファイナルにて北米代表のOpTic Gamingと、ブラジル代表のLOUDが激突。OpTic Gamingが3-0のスコアでLOUDを下し優勝を飾って幕を閉じた

日本からはZETA DIVISIONが出場。世界3位という歴史的快挙を達成し、Twitterでは連日「#ZETAWIN」がトレンド1位、関連ワードの多くトレンド入り。

下馬評を覆しての世界3位という記録は国内のファンのみならず、海外へも日本のe-Sportsシーンの成熟ぶりを見せつける結果となった。

事前は最下位予想だったZETA DIVISION

画像はGetty Imagesより

アイスランド・レイキャビクで開催された『VALORANT』の国際大会「2022 VALORANT Champions Tour Stage 1 — Masters Reykjavík」。

日本からは、ゲーミングライフスタイルブランド・ZETA DIVISIONが出場。

『VALORANT』部門に所属する、Laz選手、crow選手、Dep選手、SugarZ3ro選手、TENNN選手の5人だ。

もともと参加したチームの中でもZETA DIVISIONの評価は芳しくなかった。

キャスター陣が予想するランキングではZETA DIVISIONが最下位予想。動画ではロゴマークを逆さに表示されるという屈辱的な扱いを受けていた。
POWER RANKING all the teams at Masters Reykjavik
このような扱いを受けるのには、一定の理由もある。ZETA DIVISIONはこれまで国際大会の舞台で1勝も上げておらず、ZETA DIVISIONに限らず日本という地域全体が、5vs5の対戦型タクティカルFPSというジャンルで弱小地域という評価を受けてきた。

案の定というべきか、グループリーグでは初戦の韓国・DRX戦に2-0で敗北。マップごとに見ても2-13、3-13という大差をつけられており、今大会でも日本と他地域との差を見せつけられることになると覚悟したファンも多いだろう。

しかし、ここからZETA DIVISIONの快進撃が始まる。

初勝利、プレイオフ進出、さらにベスト3へ

次なるEMEA代表チームの1組・FNATICとの対戦では2-0で勝利。ZETA DIVISIONの前身となるAbsolute時代を通じて世界戦初勝利を飾った。

続くブラジル代表のNinjas in Pyjamasにも2-1で勝利し、見事、優勝決定戦にあたるプレイオフ進出を決める。

プレイオフ初戦はEMEA代表のG2 Esportsに0-2で敗北するも、次戦のEMEA代表・Team Liquid戦は2-1で勝利。さらに、リベンジマッチとなったDRX戦にも2-1、続くAPAC代表・Paper Rex2-1で勝利し、ベスト3・アジア1位を成し遂げた。

世界戦初勝利、そしてプレイオフ進出、Lower Final進出というこれまでの快挙は、国内のコミュニティを熱狂させたことはもちろん、世界に日本の強さを大いに知らしめた。

予想を裏切るZETAの快進撃

この快進撃には先述のキャスター陣も反応、自身の顔を逆さにした謝罪動画を公開した。

海外キャスターによる日本語でのツイートも散見されるほか、ベスト4進出時点での大会公式Twitter上のアンケートは他に大差をつけてZETA DIVISIONが人気を集めた。 特にLaz選手については、配信の待機時間には彼の「ナイス!」という掛け声をリミックスしたBGMが流され、「マエストロ」の異名が付くなど注目度が高く、プレイ以外の部分でもZETA DIVISIONのシンデレラストーリーが多くの惹きつけたことの表れとなった。 FNATICにNinjas in Pyjamas、G2 EsportsにTeam Liquidといった顔ぶれは、他のゲーム部門でも華々しい活躍を見せてきたブランドでもある。

名門チームと肩を並べる結果をZETA DIVISIONが残したことは、まさしく快挙と言っていいだろう。

次の課題は「世界3位に相応しい理解度を持つ」

OpTic GamingとLOUDによるグランドファイナルは3-0のスコアとなったものの、お互いの花形プレイヤーによるスーパープレイが入り乱れる激しい試合となった。

試合の前後には新キャラクター・フェイドの紹介動画が公開されゲーマーの期待を煽るだけでなく、5月に開催される国内大会「2022 VALORANT Champions Tour Stage2 Challengers Japan」の環境の変化や激戦を予感させる。
フェイド ゲームプレイ紹介トレーラー // VALORANT
大会終了後、公式実況を務めたゲームキャスターの岸大河さんは「僕らの次の課題は世界3位となった地域に相応しい理解度を持つこと」と、Twitterに投稿している。

ZETA DIVISIONだけでない国内チームメンバーやファンを含めた『VALORANT』に対する理解、そして一般のゲームプレイヤーの盛り上がりが、次の国際大会「2022 VALORANT Champions Tour Stage 2 — Masters」での日本チームの活躍に繋がることだろう。 © 2022 Riot Games, Inc. Used With Permission.

ZETA DIVISIONの軌跡

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