ゲーム動画の視聴は1000億時間超え YouTube CEOがコロナで激変の2020年を総括

画像はYouTube Japan公式Twitterから

POPなポイントを3行で

  • YouTubeのスーザン・ウォジスキCEOがメッセージ
  • BLM、コロナ禍、大統領選...激動の2020年を振り返る
  • 2021年はポリシーの透明性、収益源の多様化などを重視
YouTubeスーザン・ウォジスキCEOが、2020年を振り返るメッセージ動画を投稿。日本でも公式ブログを通して発表された。

同ブログ内では、人種間の問題やコロナ禍に対してのYouTubeのスタンスや、2021年に重視していく要素などが語られている(外部リンク)。

YouTuberが激増、その経済圏はアメリカだけで約160億ドル

ブログ内では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる巣ごもり需要で、2020年は世界的にYouTubeの利用が大幅に増加したと報告されている。

第1四半期には世界全体での総視聴時間が25%増加。中でもゲーム領域の成長が目覚ましく、年間で1000億時間以上のゲームコンテンツが視聴され、上半期には1日のライブ配信時間の合計が45%増加したという。 さらに、オンラインで視聴できるパフォーマンスや礼拝をオンライン化した教会など、2020年に初めてのライブ配信を行ったチャンネルは50万近くにのぼり、こういったライブ配信は、全体で1,000万本以上に達した。

新たに活動を開始した人も多く、2020年にYouTubeのパートナープログラムに加わったチャンネルの数は2019年と比べて2倍以上に。

その経済圏は、米国の2019年のGDP全体のうち、34万5,000人分の正規雇用に相当する約160億ドルを占め、英国でも2019年のGDP全体のうち、3万人分の正規雇用に相当する約14億ポンドを占めている。

ユーザーがデマに惑わされないためのYouTubeの対策

YouTubeは「開かれた場であること」と「コミュニティを守る責任」のバランスを保つため、多様性のある意見を受け入れられるよう取り組み、現実世界に害を及ぼす可能性があると専門家が指摘するコンテンツを削除している。 このバランスを保つため、YouTubeが2020年に対応し続けたのが、米国大統領選とコロナに関するものだという。

特に医学的根拠のない情報や治療法の宣伝を制限するなど様々な措置をとる一方で、クリエイターによる医療関係者へのインタビューや85以上の地域の公衆衛生機関との連携によって、クオリティの高い情報を発信できるよう注力したとスーザンさんは語る。

YouTubeは85以上の地域の公衆衛生機関と連携している/画像はYouTube Japan公式ブログから

そしてもう一点ユーザーに関係するのが、「新たなスキルの習得」だ。

テレワークや自宅学習が浸透する中、YouTubeで様々なハウツーを学んだ人は多く、メッセージ中でもこの傾向や、自身のスキルを人に教えるクリエイターを支援していきたいとスーザンさんは言及している。

2021年、CEOが目指すYouTubeの針路

加えて、現在インドにてテスト中の「YouTube ショート」による動画作成ハードルの軽減や、YouTubeでの商品レビューを参考にそのまま購入につなげられる新機能、TVで視聴する人向けに最適化されたアプリのデザインなどがリリース(または改良)予定であることが明かされた。 また、クリエイターやアーティストへの支援として、随時更新される「ポリシーの透明性」、Super Chatやメンバーシップといった「収益源の多様化」、性や人種の軋轢を生むシステムのギャップの特定を含む「クリエイターの支援」の3点を、2021年の優先事項に挙げている。

スーザンさんは、過去の動画に新たなポリシーに基づく警告が出た件に関して、クリエイターのCharlie Whiteさんと実際に対話を行っており、こういった意見を尊重しつつ、ポリシーの透明性を上げていくことを宣言。
Charlie Whiteさんが投稿したスーザンさんとの話し合いに関する動画
さらに、クリエイターに影響を与えうるギャップを特定するために、米国のクリエイターに対して、性別、性的指向、人種、民族に関する任意回答の質問を開始すること、著作権などについて各国政府と引き続き連携をとっていくことなどを語っている。

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