『スパイダーバース』メイキング 手描き?CG? 錯覚生んだ映像の真相

映画『スパイダーマン:スパイダーバース』メイキング映像

POPなポイントを3行で

  • 『スパイダーマン:スパイダーバース』メイキング公開
  • 公開直後から手描き?CG?と話題の表現を解説
  • 独特の映像を生み出した革新的な制作工程
アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』の制作の裏側が垣間見れるメイキング映像が公開された。

CGを使いながらも、手書きアニメのような表現が注目されていたシーンの解説に加え、2Dイラストやコミックのようなコマ割りシーンなど、多くの未公開映像を解禁。

アカデミー賞の長編アニメーション賞をはじめ多くのアワードを受賞し、作品そのものの評価も高い『スパイダーバース』。 メイキング映像では、制作者自らが「革新的だ」「コミックを映画で再現した」という斬新なビジュアル・スタイルの謎が解き明かされている。

制作工程すべてが革新的な『スパイダーバース』

マーベルコミックの『スパイダーマン』を原作としながら新たな世界を提示する『スパイダーマン:スパイダーバース』。

制作のフィル・ロードさんとクリス・ミラーさんは、同作について「アニメーションの制作過程がすべて革新的だ」「コミックを映画で再現した」と語っている。 これまでのCG表現では実現できなかった「観客がコミックブックの中に入り込む感覚」は、いかにして実現できたのか。

ポイントとなったのは「静止画で多くを物語る」「各シーンがダイナミック」という、コミックの特徴を映画で表現した点。

公開されたメイキング映像より

それぞれのシーンをCGで作画したうえで、手描きならではの要素を書き加えることで刺激的な映像に仕上がった。

「手描き」と注目された表現はいかに生まれたのか?

象徴的なシーンのひとつとして、プラウラーがマイルスを追跡する一連の場面がある。

素早い動作が連続するアクションシーンだが、同作の場合、あえて従来のCG表現のように鮮明かつリアルに描いていない。 CGの上から手描きでぼかしを入れたり、カメラのピントのぼかしは実写映像でもあるようなカメラの被写界深度を調節して描写する代わりに、印刷時に発生する色ズレを真似た「色収差」という手法を採用。

加えて白黒の線画やスローモーション、目の動きのカットでその感情の動き表現するなど、常に観客にインパクトを与えられるよう綿密に計算されている。 すでに鑑賞済みの人なら、メイキングで得た視点や知見とともに、映画を改めて隅々まで見直したいところ。

これから観に行こうという人は、ストーリーに集中する回と映像表現に集中する回、2回分のチケットを購入しておいたほうがいいかもしれないよ。

おっと、悠木碧さんなどが演じる吹き替え版も忘れないように。

スパイダー好きならこのへんも観ときたいよね

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