連載 | #1 KAI-YOU ANIME REVIEW

2013年の春アニメ注目作10選を期待を込めてざっくりと紹介してみた!

  • 0
2013年の春アニメ注目作10選を期待を込めてざっくりと紹介してみた!
2013年の春アニメ注目作10選を期待を込めてざっくりと紹介してみた!

クールごとにおすすめのTVアニメ作品を編集部が期待してみるコーナー。数ある作品の中から何を見ようか迷っている人は指針にしてみてね。

関連記事:2013年の春アニメ【無料配信中】第1話まとめ!

『惡の華』

原作 - 押見修造(講談社『別冊少年マガジン』連載)
監督 - 長濱博史(『蟲師』『デトロイト・メタル・シティ』)
シリーズ構成 - 伊丹あき(『蟲師』『おじゃる丸』)
キャラクターデザイン - 島村秀一(『のだめカンタービレ』『デトロイト・メタル・シティ』)
アニメーション制作 – ZEXCS


「クソムシが」……この斬新な装丁をご覧になったことがあるだろうか。アニメ『惡の華』はこのコミックスを原作としたZEXCSによるアニメ作品である。

登場人物は、文学こそ至高なものだと信じる春日高男(痛い)。春日が密かに思いを寄せる佐伯奈々子。そして、クラスメイトから孤立し、ひょんなことから春日の変態性を見いだし、春日と“ある契約”を結ぶことになる仲村佐和。『惡の華』はそんな3人を中心に描かれる青春白書である。

だがしかし! ここで描かれている青春とは、よくある甘酸っぱさ100%の爽やかラブストーリーではない。その爽やかな気持ちの裏側に潜んでいる “内面のドロドロとした欲望”こそがこの作品の描く青春である。

今回のアニメ化では、「ロトスコープ」という特殊な手法をとったりと、映像へのこだわりは気になるところ。

原作で描かれている思春期特有の激情をどのように表現してくれるのか、期待の作品である。

HP http://akunohana-anime.jp/

『革命機ヴァルヴレイヴ』

監督 - 松尾衡(『ローゼンメイデン』『夏雪ランデブー』)
シリーズ構成 - 大河内一楼(『コードギアス 反逆のルルーシュ』)
キャラクターデザイン原案 - 星野桂(『D.Gray-man』)
キャラクターデザイン - 鈴木竜也(『セイクリッドセブン』)
アニメーション制作 - サンライズ


サンライズといえばロボット、ロボットといえばサンライズ。しかも本作はオリジナル! サンライズのオリジナルロボットアニメーションは『コードギアス』ぶり。実力派スタッフが揃っているから、期待できることは間違いない。

さらに、本作は松尾衡監督こだわりの「プレスコ」での演出にも注目したい。プレスコとは絵より先に声を録音し、役者の演技に合わせて作画する方法。これによって、よりリアルな仕上がりになる。豪華キャスト陣の力を最大限引き出してくれるだろう。

また、スタッフには実力派を揃えながらも、アニメ畑の外の人を引き込んでいたり、オープニングテーマにT.M.Revolutionの西川貴教と水樹奈々をコラボさせたりと、様々な挑戦の姿勢も見られる。果たして本作はロボットアニメ界に一体どんな革命を起こしてくれるのだろうか!?

HP  http://www.valvrave.com/

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』

監督 - 元永慶太郎(『School Days』『ヨルムンガンド』)
シリーズ構成・脚本 - 吉田玲子(『けいおん!』『たまこまーけっと』)
脚本 - 志茂文彦(『CLANNAD』『涼宮ハルヒの憂鬱』『ココロコネクト』)
キャラクターデザイン - 平井久司(『機動戦士ガンダムSEED』『蒼穹のファフナー』)
アニメーション制作 - 動画工房×オレンジ


宇宙を舞台に二つの勢力がぶつかり合うロボットヒーローアクション。主人公たちは、遺伝子操作で宇宙に適応できるように生み出された少年少女であるが、そんな重い宿命を背負いながらも成績の悪い主人公チームに名付けられた名前が「ザンネン5」。遺伝子操作や戦争という重いテーマと、こういったギャグ的要素がどういったバランスで描かれるのか注目である。

スタッフ陣には名だたるメンバーが集結。全く色の違う作品を手がけてきたこのスタッフ陣だけに、どんなイノベーションが生まれるのか期待大である。

PVはまるで映画の番宣のようなつくりで期待も膨らむ! 「ザンネン5」と呼ばれている主人公たちが戦いを通してどのように成長していくのか。今期本格オリジナルロボットアニメはこれに決まり!?

HP http://mjp-anime.jp/

『進撃の巨人』

原作 - 諫山創(講談社『別冊少年マガジン』連載)
監督 - 荒木哲郎(『DEATH NOTE』『ギルティクラウン』)
シリーズ構成 - 小林靖子(『灼眼のシャナ』『仮面ライダー電王』)
キャラクターデザイン - 浅野恭司(『PSYCHO-PASS』)
制作会社 - WIT STUDIO


『別冊少年マガジン』で連載中の同名コミックスのアニメ化。原作はあらゆる漫画ランキングや賞にランクインする超人気作だ。巨大な壁を立てることで、世界を支配する謎の〝巨人〟から自らを守っていた人類。しかし、突如として壁を超える超大型巨人が現れ、人びとの平和は崩れ去ってしまう……というストーリー。

アニメーションの制作を行うのは、Production I.Gから2012年6月に独立したばかりのWIT STUDIO。今回が初の元請け制作だが、その技術力にはかなり期待できる。というのも、圧倒的な存在感を放つPVが昨年12月に公開されたからだ!

元々、新作TVアニメ企画「Project Attack」とだけ発表され注目を集め、昨年末に発表された本作。スタッフ、キャスト共に文句なしの布陣を組んでいる。彼らが我々にどんな攻撃を仕掛けてくるのか、全力で受け止めたい。

HP http://www.shingeki.tv/

『翠星のガルガンティア』

原作 - オケアノス
監督 - 村田和也(『コードギアス 反逆のルルーシュ』『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』)
シリーズ構成・脚本 - 虚淵玄(『魔法少女まどか☆マギカ』『Fate/Zero』)
キャラクター原案 - 鳴子ハナハル(『かみちゅ』)
アニメーション制作 - Production I.G


あの成年漫画を中心に活躍されている、な、鳴子ハナハル先生の絵が動くだと!? その情報だけで歓喜している猛者も多いのでは?

Production I.Gの名の下に豪華スタッフが揃い、壮大なストーリーを描かれる期待が高まる今作品。物語は、宇宙から来た少年兵レドが、遠い辺境の忘れられた惑星・地球へ漂着したところから始まる。そんな彼とは文化や技術もまるで違うガルガンティアと呼ばれる船団都市に生きる人々の交流から、どんなドラマが描かれるのだろうか。

また、主人公が搭乗するロボットにはA.Iらしきものも搭載されているようで、人と人だけでなく、ロボットとのコミュニケーションにも注目だ。

今期はロボットアニメ豊作のクールになりそうな予感がプンプンする中、ロボットアクションとヒューマンドラマ、その二つの側面を期待できる作品ではないだろうか。

HP http://gargantia.jp/

『とある科学の超電磁砲S』

原作 - 鎌池和馬+冬川基(電撃コミックス『とある科学の超電磁砲』 / アスキー・メディアワークス刊)
監督 - 長井龍雪(『とらドラ!』『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』)
シリーズ構成 - 水上清資(『世紀末オカルト学院』)
キャラクターデザイン - はいむらきよたか(『とある魔術の禁書目録』)
アニメーション制作 - J.C.STAFF


2009年にアニメ化され大ヒットした、『とある魔術の禁書目録(インデックス)』のスピンオフ作品『とある科学の超電磁砲(レールガン)』。2013年4月、タイトルに「S」が加わり、メインスタッフ・キャスト続投で第2期の放送がスタートする。

既に発表されている通り、第2期では主人公・御坂美琴のクローン人間である「妹達(シスターズ)」がメインストーリーに絡んでくる。また、1期から引き続きオープニングを担当するfripSideの曲タイトルは「sister’s noise」。タイトルの「S」は「Sisters」のSだったということだ! これは妹達ファンには歓喜の作品になりそう。
そんな待ちに待った「とある」シリーズの最新作だが、公開されたキービジュアルには気になる点が多々ある。暗い背景と、何かを見つめる美琴の表情……。シリアスな展開にも注意したほうが良さそうだ。

HP  http://www.project-railgun.net/index.html

『デート・ア・ライブ』

監督 - 元永慶太郎(『School Days』『ヨルムンガンド』)
シリーズ構成 - 白根秀樹(『ハヤテのごとく!!』『キルミーベイベー』)
原作 - 橘公司(富士見ファンタジア文庫『デート・ア・ライブ』 / 富士見書房刊)
原作イラスト - つなこ(『超次元ゲイム ネプテューヌ』)
キャラクターデザイン・総作画監督 - 石野聡(『乃木坂春香の秘密』)
アニメーション制作 - AIC PLUS+


自分の意志に反して、世界に災いをもたらしてしまう「精霊」。彼女たちを救う方法、それは、《デートしてデレさせる!》というトンデモ設定な同名ライトノベル作品のアニメ化。突飛な設定に対して、ラブコメ的要素もありつつもシリアスな展開や伏線が散りばめられ、バランスが取れたストーリーとなっている。

また、本作は富士見書房40周年記念作ということもあって、プロモーション企画にもかなり力を入れているのがうかがえる。TVCMや秋葉原UDX、HPで放送開始まで6週連続で公開されているキャラクターPVも、放送までのテンションを上げるのに持ってこいの企画。まだ見ていない人は、HPで今すぐチェックしようず!

HP http://date-a-live-anime.com/special/

『変態王子と笑わない猫。』

原作 - さがら総(MF文庫J『変態王子と笑わない猫。』 / メディアファクトリー刊)
キャラクター原案 - カントク
監督 - 鈴木洋平(『ハヤテのごとく!!』)
シリーズ構成 - 伊藤美智子(『オオカミさんと七人の仲間たち』『ロウきゅーぶ!』)
キャラクターデザイン - 飯塚晴子(『たまゆら〜hitotose〜』『リトルバスターズ!』)
アニメーション制作 - J.C.STAFF


またしてもラノベ原作作品(今期のラノベ原作の多さ!)。「建前」を失った主人公と「本音」を失った少女がそれらを取り戻すために奮闘するというストーリーは設定的にいかにも青春っぽくておもしろそう(アニメーション制作は、かの青春物語の金字塔『とらドラ!』や『リトルバスターズ!』を手がけたJ.C.STAFFだという点も踏まえて)。

だがしかし、何よりもこの作品で期待するべきは、同人/ネットイラストのコミュニティでは圧倒的な知名度とファンを持つイラストレーター・カントクのキャラクター原案のアニメ化が実現するという点に尽きる。長いキャリアを持つ氏だが、ようやく民放でもその存在を認められる機会が回ってきたと言える。

とにかく、フィギュア人気に火がつきそうな、萌えるアニメ枠としても要注目作品なのは間違いないだろう。

HP http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/hentaiouji/

『RDG レッドデータガール』

原作 - 荻原規子(カドカワ銀のさじシリーズ・角川文庫刊 / 角川書店)
監督 - 篠原俊哉(『黒執事』『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜 』)
シリーズ構成・脚本 - 横手美智子(『戦勇。』『エアマスター』)
キャラクター原案 - 岸田メル(『神様のメモ帳』シリーズ、『花咲くいろは』)
キャラクターデザイン - 芝美奈子(『花咲くいろは』『黒執事』)
アニメーション制作 - P.A.WORKS


岸田メルキャラクター原案×P.A.WORKSということで、『花咲くいろは』以来のタッグが実現。原作は「」と趣を変え、主人公たちが悩みながらも頑張って元気に活躍する学園(?)青春モノから、病弱そうで真面目そうなメガネの女子が「ふつうになりたい」と願う、かつファンタジー性の強そうな作品となっている。

世界遺産の熊野古道(三重県)を舞台にしている点で、これまでのP.A.WORKS作品に通底していた場所性とアニメというテーマは共通していそうだ。

2013年のP.A.WORKSはイラストレーターのブリキをキャラクター原案に迎えた完全オリジナルアニメーション『凪のあすから』の放映も控えている。こちらも超期待!

HP http://rdg-anime.jp/

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』

原作 - 渡航(ガガガ文庫『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』 / 小学館刊)
監督 - 吉村愛(『男子高校生の日常』副監督 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』絵コンテ・演出)
シリーズ構成 - 菅正太郎(『輪廻のラグランジェ』『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』)
キャラクターデザイン - 進藤優(『戦国コレクション』作画監督)
アニメーション制作 - ブレインズ・ベース


「で、出たー!長文タイトルラノベ原作奴——!w」という声もうっかり聞こえてきそうなタイトル。例えば『僕は友達が少ない。』(略称: はがない)という作品は友達ができない主人公が『隣人部』という友達ができない人を集めた部活でラブコメする話で、本作(略称:『はまち』or『俺ガイル』)は友達ができない主人公が『奉仕部』と呼ばれる友達ができない人を集めた部活でラブコメする話だ。けれども、前者と一線を画し、主人公が心から「友達をつくりたくない」と思っている点は評価されてしかるべき。

すでに「残念系ラブコメ」はジャンルとして確立しているところはあるが、アニメ演出によってどこまで尖った作品になるのか楽しみにしたい。またイラストレーターとして高い評価を得ているポンカン⑧さんのキャラクター原案がどう動くのか要注目。

HP http://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/

執筆者:みなみうらそうすけ

SHARE

この記事をシェアする

Post
Share
Bookmark
LINE

連載

KAI-YOU ANIME REVIEW

クールごとに数多くの作品が放送・配信されるTVアニメや近年本数を増しつつある劇場版アニメ。 すべては見られないけれど、何を見ようか迷っている人の指針になるよう、編集部が期待を込めて注目作を紹介するコーナーが「KAI-YOU ANIME REVIEW」です。 監督や脚本家らクリエイターが込めた意図やメッセージの考察、声優の演技論、作品を取り巻く環境・背景など、様々な切り口からレビューを公開しています。

関連キーフレーズ

0件のコメント

※非ログインユーザーのコメントは編集部の承認を経て掲載されます。

※コメントの投稿前には利用規約の確認をお願いします。

コメントを削除します。
よろしいですか?

コメントを受け付けました

コメントは現在承認待ちです。

コメントは、編集部の承認を経て掲載されます。

※掲載可否の基準につきましては利用規約の確認をお願いします。

POP UP !

もっと見る

もっと見る

よく読まれている記事

KAI-YOU Premium

もっと見る

もっと見る

アニメ・漫画の週間ランキング

最新のPOPをお届け!

もっと見る

もっと見る

このページは、株式会社カイユウに所属するKAI-YOU編集部が、独自に定めたコンテンツポリシーに基づき制作・配信しています。 KAI-YOU.netでは、文芸、アニメや漫画、YouTuberやVTuber、音楽や映像、イラストやアート、ゲーム、ヒップホップ、テクノロジーなどに関する最新ニュースを毎日更新しています。様々なジャンルを横断するポップカルチャーに関するインタビューやコラム、レポートといったコンテンツをお届けします。

ページトップへ