未来のハードウェアを具現化するコンテスト「Gugen2013」とは

未来のハードウェアを具現化するコンテスト「Gugen2013」とは
未来のハードウェアを具現化するコンテスト「Gugen2013」とは

画像は「Gugen2013」公式Webサイトより

2013年11月30日(土)〜2013年12月2日(月)に、「未来のふつう」としてありそうなハードウェアを実用性や商品性の観点で表彰するコンテスト「Gugen2013」が開催される。

キーワードは「未来のふつう」

「Gugen」は国内初の専業プリント基板ネット通販サービス「P板.com」を運営する、株式会社ピーバンドットコムが主催するコンテスト。これまで様々な種類のハードウェアを世に輩出してきた「電子工作コンテスト」を、よりビジネス化を推進させるハードウェアコンテストとさせるため、同社主催で「Gugen」という名前でリニューアルされたのだ。

そこで設けられたキーワードが、「未来のふつう」
未来の生活の中で当たり前のように使われているだろう、というクリエイターの想像力をもとに「家電やデジタル機器、家具、ファッション、おもちゃ」などを対象に「『未来のふつう』を具現化したオリジナルのハードウェアを個人や法人問わず募集」するコンテストとなっている。

豪華な審査員と賞金

そんな「Gugen2013」で注目すべきは、その審査員に豪華な面々が名を連ねていること。ソフトバンク株式会社代表取締役社長の孫正義さんの弟であり、インターネットベンチャーにおける学生起業家の草分けであり、現在はMOVIDA JAPAN株式会社 代表取締役社長兼 CEOである孫泰蔵さん。1990年以来常に最新のITトレンドを多くのメディアで取り上げてきた、ITジャーナリスト・コンサルタントの林信行さん。株式会社ナムコに入社後、様々なジャンルのゲームの開発とマーケティングに従事し、現在はその経験を他業種の製品開発に役立てるべく『SPECIAL FLAG』というゲームメソッドコンサルティングサービスに携わる、株式会社バンダイナムコゲームス チーフコンサルタントの岩崎覚史さんらが名を連ねている。

電子工作コンテストから「Gugen2013」へとリニューアルし、ただおもしろいコンテンツだけでなく、ビジネスシーンで通用するクリエイティブを見つけだそう、という視点がうかがえるメンバーたちだ。

さらに気になる賞金だが、大賞はなんと¥500,000! 優秀賞にも¥100,000が与えられるとのことで、主催サイドの「未来のふつう」への熱量が感じられる。

編集部注目の応募作品!

では一体どんな作品が応募されているのだろうか。すでに応募締切は過ぎているが、作品の一覧をWebサイトから見ることができ、ユーザーは「ほしいね!」ボタンをクリックすることでその作品を評価できる。「ほしいね!」の数は審査にも何かしらの形で反映されるとのこと。そこで、数ある応募作品の中からKAI-YOU.net編集部が「ほしいね!」と思った作品をいくつか紹介しよう。
GPミニ四駆
ミニ四駆、それも特に『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』世代垂涎のプロダクトがこの「GPミニ四駆」。音声認識コントローラとミニ四駆本体をBluetoothで接続することで、なんとミニ四駆を音声操作することを可能としているのだ。「マグナムトルネード!」とまではいかなくとも、左右へのステアリングや、加速、バック走行を音声で支持できるため、声でミニ四駆を操作していた「レッツ&ゴー!!」の世界に入り込むような体験が(おそらく)可能だ。ミニ四駆の遊び方自体を、拡張させるプロダクトだと言えよう。これは、ほしいね!
インタラクティブお葬式
スマートフォンが一般化した現代。様々なものがデジタル化され利便性が向上している状況において、お葬式にもデジタル化の波を起こそうというのがこの「インタラクティブお葬式」。木魚と鈴を遠隔で操作できる「ポクチンマシン」や、自由に遺影を変更できる「i遺影」、自分の手の動きをロボットアームがトレースすることでお焼香ができる「Leap焼香」。それらすべてをアプリケーション経由で制御でき、まさにインタラクティブなお葬式を可能とさせた。一見するとバカバカしくも思えてしまうこのアイデアだが、伝統的な儀式にデジタルの力が加わったら、という想像を喚起させられる。
Tempescope
「Tempescope」は、自身の部屋の中に、好きな時間、好きな場所の空を切り抜いてインテリアのように楽しめる、空の箱庭とでも呼ぶべきガジェット。ケースの中に雨や曇り、雷などの天候を再現でき、ずっと眺めていても楽しそうだ。だがその機能は多様で、例えば天気予報情報と連携させることで、明日の空模様を再現したり、Skypeとの連携により通話相手の現在地の天候を反映させながら通話させたりと、ただのインテリアを越えた利用が可能だ。ぜひ実物を見てみたい作品の1つ。
saibaiman
農場系のソーシャルゲームにハマった人におすすめなのが、この「saiabaiman」「ソーシャルプランティングデバイス」と名付けられたこちらは、ソーシャルメディアを利用して友人とつながり、楽しみながら"リアル植物育成ゲーム”が楽しめる未来のプランターだ。デバイスに植物の鉢、水をやるポンプ、光合成用のLED、wifiモジュールを設置。植物が水不足に陥ると、そのむねがツイートされ、それを見た友人が該当ツイートをお気に入り登録することで、水が与えられるなど、共同して1つの植物を育てることができる。プレゼントにも喜ばれそうな1品だ。

saibaiman -social planting device- from illmatic_industries on Vimeo.

妄想と現実を代替するシステム「SRxSI」
「SR」とは、虚構と現実の区別がつかなくなる代替現実システム。そして「SI」とは、大根を撫でると艶かしく喘ぐ、セクハラ・インターフェースの略称だ。喘ぐ大根が未来を変える!──「セクハラ・インターフェース」開発者インタビューでも紹介したこのトンデモガジェットが、「Gugen2013」にも参加。「今まで体験したことのない、強いリアリティを伴った興奮体験を提供できます」とのことで、一体どんな魅惑の体験ができるのか、楽しみだ……!
PocoPoco
「押す」「掴む」「回す」といったシンプルな動きで演奏ができる、新しい音楽インターフェースである「PocoPoco」。その名の通り、ポコポコとボタンが飛び出すインターフェースが特徴で、音、光、動きが三位一体となり、これまでにない演奏体験が可能だ。デバイスの見た目も美しく、何よりも音楽としての可能性を感じさせてくれる。説明動画終盤のセッションシーンは圧巻だ!
他にもおもしろい作品が多く集まっているので、ぜひ「ほしいね!」と思える作品を探してみてほしい。しかし百聞一見にしかず、ということで、実際に作品たちに出会える機会も用意されているとのこと。2013年11月30(土)〜2013年12月2(日)には、Gugen2013優秀作品と、Gugen実行委員会が選考した約30作品が原宿のデザインフェスタギャラリーにて展示される。また、2013年12月7日(土)には、優秀作品の展示や、作者によるプレゼンテーションが組み込まれた授賞式も。クリエイターたちの妄想からなる、「未来のふつう」にぜひ触れてみてほしい。

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